『1 vs. 100 Live』はXbox 360で実現した大胆なライブゲームだった
Xboxの歴史を振り返るIGNの意見記事で、かつてXbox 360向けに配信された『1 vs. 100 Live』が、現在のXboxにも必要な大胆な創造的リスクの象徴として取り上げられています。IGNのRyan McCaffrey氏は、短期間で終了したこのライブ型クイズゲームが実際に機能していた点を評価し、シリーズ重視となった現在のXboxにも、同じような挑戦を期待しています。
プレイヤーが同じ時間に集まるライブ番組
『1 vs. 100 Live』は、テレビ番組をゲーム化しただけの作品ではありませんでした。Xbox 360のプレイヤーが決められた曜日や時間にログインし、実際の番組が放送されるように、全員で同じクイズへ参加する仕組みを採用していました。プレイする時間があらかじめ指定された、いわば「待ち合わせ型」のゲームです。
参加者の大半は観客役のThe Crowdとなり、早押し形式のトリビア問題に挑戦します。その中からランダムに選ばれた100人がThe Mobとなり、ゲーム内でさらに競い合いました。The Mobには、Xbox Live Arcadeのゲームや、当時のXbox Live Marketplaceなどで使われていた仮想通貨Microsoft Pointsが賞品として用意されていました。
さらに、もう1人のThe Oneに選ばれたプレイヤーは、The Mobとのクイズ対決に挑戦します。勝利すれば、Microsoft Pointsによるより大きな賞金を獲得できる形式でした。単にスコアを競うのではなく、参加者の一部が実際の賞品を得られることが、通常のクイズゲームとは異なる緊張感につながっていました。
フレンドと盛り上がれる「番組」だった
McCaffrey氏は、配信時間に合わせて夜にログインし、問題へできるだけ早く答えようとしていた当時の体験を振り返っています。フレンドとパーティーチャットで会話しながら、誰かがThe Mob、さらにはThe Oneに選ばれることを応援できたといいます。自身はThe Oneには選ばれなかったものの、The Mobに入った経験があり、最終的に80 Microsoft Pointsを獲得しました。
記事では、この実績が氏にとって特別な意味を持つことも紹介されています。Xboxのゲーマーカードに残る実績のうち、最も誇りに思っているのが本作の12個中12個の実績です。現在はプレイできないため、これらの実績を新たに獲得することはできません。それでも、友人と同じ時間を共有し、選ばれる可能性を待ちながら参加した体験そのものが、強く記憶に残っているようです。
継続できなかった理由と、Xboxへの期待
本作は長く続きませんでした。番組を進行する実在の司会者、ライブイベントを成立させるゲームおよびインフラ担当のスタッフ、Xbox Liveのサーバー費用など、通常のゲームにはない運営コストが必要だったためです。McCaffrey氏もMicrosoftが終了を決めた理由は理解できるとしつつ、その判断には納得していないとしています。
同氏が惜しんでいるのは、1本のゲームが終わったことだけではありません。本作は、Xboxが大きな創造的リスクを取り、それを成功させた事例だったからです。現在のXboxがシリーズを重視する方針を進めていることについて、McCaffrey氏は、例えばFalloutの新作が15年に1度よりも頻繁に遊べるようになる点には利点があると認めています。一方で、XboxをXbox 360時代に愛される存在へ押し上げたような大胆な企画にも、再び挑戦してほしいと述べています。特にAsha Sharma氏とMatt Booty氏に対し、既存シリーズに頼るだけではない新たな試みを期待しています。
ほかの番組にも広がり得た可能性
ライブで参加できるゲーム番組という発想には、当時から大きな可能性がありました。McCaffrey氏によれば、Official Xbox Magazineの編集部では、本作が展開されていた時期に、同じ仕組みでThe Price is Right、Press Your Luck、Jeopardy、Wheel of Fortuneなどをゲーム化できないかと話していたそうです。
これらの企画が実現することはありませんでした。今後も同様の作品が登場する可能性は高くないとしながらも、記事は、本作が実際に存在し、機能し、プレイヤーを熱中させたことに価値があったと振り返っています。単発の成功例で終わったからこそ、Xboxが再びこの種の大胆なライブ体験に踏み出すことを望む、というのがMcCaffrey氏の主張です。