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『Red Dead Redemption 2』がオープンワールドゲーム30年の総決算として選出

2026年09月05日 | #ゲーム #レビュー | IGN

『Red Dead Redemption 2』がオープンワールドゲーム30年の総決算として選出

オープンワールドゲームの歴史を30年にわたって振り返る特集で、総合的な最高傑作として『Red Dead Redemption 2』が選ばれました。記事では、都市犯罪、スーパーヒーロー、RPG、自由な探索と実験、現実逃避型のシミュレーションという5つの方向性から、ジャンルを前進させた30作品を紹介しています。単にマップが広い作品ではなく、その世界で「暮らす」「発見する」「自分のやり方を試す」体験をどれだけ成立させたかが評価の軸になっています。

都市型オープンワールドを作った作品

都市を舞台にした作品では、Grand Theft Auto 3が後続作の設計図を作った作品として位置づけられています。トップダウン視点だった初期のシリーズから3DのLiberty Cityへ移行し、車を奪って街を走る自由度と、複数の登場人物が絡む映画的な物語をひとつの世界に統合しました。現在の基準ではミッションの単調さや操作の粗さが目立つとしても、広大な都市を舞台に犯罪劇を進める形式を定着させた功績は大きいと原文筆者は評価しています。

その翌年に登場したGrand Theft Auto: Vice Cityは、1980年代を誇張した架空のフロリダを舞台に、物語を進めるためだけではない街の魅力を強めました。ラジオ、ランドマーク、ギャングが支配する地域の違いによって、プレイヤーが街の文化を味わいながら過ごせるサンドボックスを実現した作品です。DreamcastのShenmueも、NPCが生活する街をただ通過するのではなく、ミニゲームや時間帯、天候の変化を通じて「そこに存在する」感覚を先駆けて作った作品として紹介されています。

都市型の代表作として原文筆者が最終的に選んだのはGrand Theft Auto 5です。過去のシリーズが築いた映画的な演出、独特の雰囲気、カリフォルニアを思わせる景観、社会風刺をまとめ上げたうえで、3人の主人公を切り替える仕組みを導入しました。とくに複数段階の強盗ミッションでは、地下への潜入、街中のカーチェイス、ヘリコプターによる脱出までをひとつの大規模な犯罪劇として描き、都市全体を遊び場へ変えています。

スーパーヒーローとRPGが広げた自由度

スーパーヒーロー部門では、Marvel’s Spider-Manがマンハッタンのオープンワールドと映画的なアクションを結びつけた作品として扱われています。高速で街を移動しながら建物や交通を利用して展開するチェイスは、従来のオープンワールド作品よりも大規模な映像演出を可能にしました。PS2版Spider-Man 2やHulk: Ultimate Destructionのほか、コンボを軸にした近接戦闘を確立したBatman: Arkhamシリーズからの影響も指摘されています。

そのうえで、同部門の最上位にはBatman: Arkham Knightが選出されました。バットモービルによる高速移動やドリフト、射出を組み込んだことで、荒廃したGothamをバットマンが支配するための空間として機能させています。一方で、突然現れるMan-Batの襲撃のように、強力な主人公が周囲を完全に制御できるわけではない演出も用意されていました。街の状況が物語に応じて変化し、予測できない出来事が発生する点が、単なる移動用のマップとの差として評価されています。

RPG部門では、The Elder Scrolls 5: Skyrimが、クラス制度を取り払って自由なキャラクター作りを前面に押し出した作品として紹介されています。プレイヤーが山を見つければそこへ向かえるという探索の感覚を広く普及させ、後のThe Legend of Zelda: Breath of the Wildにもつながる基盤を作りました。Fallout: New Vegasは、複数勢力の対立とクエストの選択を広大な世界に組み込み、どの順番で行動するかによってプレイヤー自身の物語が変化する設計を実現した作品です。

The Witcher 3: Wild Huntは、クエストの結果が世界や登場人物に与える影響の大きさで高く評価されています。血まみれ男爵の物語や連続殺人犯を追うクエストでは、正解と呼べる選択肢が簡単には見つからず、プレイヤーごとに異なる結末や解釈が生まれます。主人公ゲラルト自身の性格は大きく変えられない一方、彼が関わる人々の運命はプレイヤーの決断で変えられるという構造が、オープンワールドRPGの物語設計における到達点とされています。

このほか、NieR:Automataは複数回のプレイを前提に世界の見え方を変える物語構成、Dragon’s Dogma 2は巨大な魔物と地形の相互作用、Cyberpunk 2077は一人称視点と濃密な人物描写によるNight Cityへの没入感が強みとして挙げられました。Assassin’s Creed Odysseyについては、広大な海域や島々に加え、クエストを通じて追跡する秘密結社の構成員を探索中に偶然発見できる仕組みが評価されています。

探索とシステムの実験が生んだ世界

自由な探索と実験を重視する作品では、Far Cry 3が、敵拠点の制圧、野生動物との遭遇、収集物や記録を通じた環境の理解をひとつのループにまとめた作品として挙げられています。一人称視点によって、サメやコモドオオトカゲが生息するRook Islandsの危険性を直接感じられるようにし、敵拠点では正面突破や隠密など自分なりの攻略を試せました。

Elden Ringは、目的地を示す情報を最小限に抑え、寄り道そのものを報酬にした作品です。地下墓地の罠、突然襲ってくるドラゴン、森の奥から地下都市へつながる巨大なエレベーターなど、進む方向によってまったく異なる発見が待っています。探索の先には世界の神話を補足する情報だけでなく、新たな武器や戦力も用意されており、プレイヤーが自分で道を見つけることを作品の中心に据えています。

No Man’s Skyは、発売当初の問題を抱えながらも、膨大な数の自動生成惑星を舞台にした宇宙探索を長期的に拡張してきた作品として取り上げられました。惑星の生物や植物を調査する遊び、宇宙戦闘、物語の進行など、プレイヤーが求める遊び方に応じて目的を選べます。自動生成でありながら、手作業で用意した要素の組み合わせによって各地に違いを生み出している点も、記事では人間による設計の成果とされています。

Metal Gear Solid 5: The Phantom Painは、広大な世界を歩き回ることより、与えられた空間と道具を使いこなすことに重点を置いた作品です。アフガニスタンとアンゴラの2つの地域で、段ボール箱や麻酔銃といった従来の装備から、敵を回収するFulton回収システム、カスタマイズ可能な義手までを組み合わせ、任務への接近方法を大きく変えられます。未完成と報じられた物語面とは対照的に、再挑戦したくなる柔軟なステルスシステムが評価されています。

The Legend of Zelda: Breath of the Wildは、塔の解放や広大なハイラルの探索を用意しながら、従来型の地図アイコンへの依存を減らしました。武器、能力、属性、物理演算を組み合わせることで、戦闘や移動の方法をプレイヤー自身が発見できます。続編のThe Legend of Zelda: Tears of the Kingdomは、空、地上、地下の各層を相互に結びつけ、UltrahandやFuseによる建築と装備の組み合わせを追加しました。記事では、オープンワールドを活動の容器ではなく、ゲームシステムそのものとして機能させた作品として、後者をこの部門の頂点に位置づけています。

現実逃避としてのオープンワールド

シミュレーション的な没入感を重視する作品では、Kingdom Come: Deliverance 2が、プレイヤーの行動が社会や物語に連鎖する設計を徹底した作品として紹介されています。会話の選択、犯罪と処罰、NPCの反応が主人公ヘンリーの15世紀東欧での立場に影響し、ファンタジー的な派手さではなく、行動の結果に縛られる感覚を作り上げています。

Microsoft Flight Simulatorは、地球全体を舞台にした最も文字どおりのオープンワールドとして扱われています。2020年版では、2ペタバイトを超えるデータをクラウド技術で活用し、3万7000以上の空港と200万以上の都市・町を含む世界を再現しました。Forza Horizon 6は日本を舞台に、自動車文化や東京周辺の都市・地方の景観を描き、季節の変化を見た目だけでなくゲームプレイにも反映しています。湖の凍結で新たな道が開き、濃い霧が道路の視界を妨げるなど、日本の季節感を遊びへ落とし込んだ点が特徴です。

Sea of Thievesは、海賊という現実にはなかなか就けない職業を、協力プレイとユーモアで体験させる作品です。海上や島で宝を探す過程に、幽霊船、クラーケン、 rival crewとの遭遇が割り込み、計画どおりに進まないこと自体が冒険になります。Death Stranding 2: On the Beachも、荒廃したオーストラリアを横断して荷物を届けるという一見地味な仕事を、地形の選択と他プレイヤーとのつながりによって成立させています。危険だが短い道か、安全だが孤独な長い道かを選ぶことが、体験の大部分を決める構造です。

この部門で選ばれたのが、19世紀末から20世紀初頭のアメリカ西部を描くRed Dead Redemption 2です。町の住民、店主、偶然出会う人物がそれぞれの生活を続けているように見え、プレイヤーがそこにいない時間まで世界が動いている印象を与えます。Saint Denisで会話を聞きながら歩いたり、ポーカーやドミノを遊んだりする行為が、メインストーリーとは別の目的として成立している点が大きな魅力です。原文筆者は、この世界を攻略するだけでなく、実際に住むための空間として完成度が高いと評価しています。

総合評価とオープンワールドのこれから

原文筆者が総合1位に選んだ『Red Dead Redemption 2』は、RockstarがGrand Theft Autoシリーズで培った都市生活と成熟した物語を、よりゆっくり進む西部劇へ移し替えた作品とされています。スーパーヒーロー作品のような大規模ミッションの見せ場を列車強盗などの現実的な行動に置き換え、Arkham Knightのような偶発的な出来事を荒野や町に配置しました。The Witcher 3: Wild Huntに通じる重なり合うクエストラインによって、主人公アーサー・モーガンとギャングの仲間たちとの関係も段階的に深まります。

記事では、Elden Ringの発見に満ちた土地、Cyberpunk 2077のNight City、Crimson Desertの広大なPywel、Grand Theft Auto 5の風刺的な都市など、ほかにも頂点を狙える作品が存在するとしています。それでも、物語、人物、探索、偶発的な出来事、何もせず世界に浸る時間を同時に成立させた点で、総合的にはこの西部劇が最も優れているという結論です。オープンワールドゲームは、広いマップを用意する段階から、プレイヤーがその世界でどのように生きるかまで設計するジャンルへ進化しており、記事はGTA 6以降に新たな方向性が生まれる可能性にも期待を寄せています。