『Arcade.gov』にホワイトハウスが人種差別的なゲームを掲載
ホワイトハウスの公式サイトに、テトリスやFlappy Bird、Snakeを模倣したゲームを集めた「アーケード」コーナーが登場しました。移民や有色人種を攻撃する内容が含まれており、単なるゲーム企画ではなく、トランプ政権の政治的メッセージを拡散する手段として使われている点が注目されています。原文筆者は、ゲーム会社がこうした利用にほとんど反応していないことも問題視しています。
政権の主張をゲーム化したアーケード
ホワイトハウスがXで紹介した投稿には、「勝利を止められない。壁を築き、国外追放し、トランプ・アカウントに資金を入れよう。今すぐプレイ」といった趣旨の文言が並びました。サイト上の企画名はArcade.govで、掲載されたゲームはいずれも既存作品の基本的なルールや演出を借用しながら、移民政策や政権のスローガンを組み込んでいます。
代表例のBuild the Wallはテトリス風の作品で、「迫り来る大群から国境を守れ」「ゾンビ国境包囲戦。レンガを積み、戦線を守れ」と説明されています。しかし原文筆者によれば、横一列を埋めてもブロックが消えないなど、テトリスの最も基本的なルールすら再現できていません。ゲームとしての完成度よりも、国境の壁を築くという政治的なメッセージを前面に出した内容です。
有色人種や移民を標的にした内容
Rio RunはSnakeの模倣作で、プレイヤーはリオ・グランデ川を越えようとする有色人種を、白人男性として逮捕していきます。人々を追いかける行為をゲームの目的に置くことで、移民や人種をめぐる排外的な主張を娯楽化しています。
Supply Lineでは、ベルトコンベア上を流れる食料をプレイヤーが取り除き、「アメリカを再び健康にする」という設定になっています。原文筆者は、この内容がロバート・F・ケネディ氏が率いる保健行政への皮肉を欠いたまま、政権側の健康政策を宣伝するものになっていると指摘しています。同氏の所管する保健当局では、汚染されたレタスを原因とするサイクロスポラ感染症の集団発生で、数千人が体調を崩したと原文は伝えています。
掲載されたゲームは、AIへの簡単な指示から生成されたように見えるとも原文筆者は述べています。さらに、企画を宣伝する映像では、GameCube、Xbox 360、PS2の起動画面や音声を思わせる演出が無断で使われ、Sonic the HedgehogのGreen Hill Zoneの楽曲まで流されています。政治的な投稿だけでなく、ゲーム機メーカーや既存作品の象徴的な表現も取り込んだ形です。
ゲーム会社は沈黙を続ける
原文筆者は、こうした投稿が政権の問題から世論の関心をそらすための戦略だと分析しています。イランとの戦争による死者や世界経済の不安定化、生活費の危機による支持率の低下、トランプ氏によるエプスタイン関連文書への対応などを挙げ、幼稚で残酷なソーシャルメディア投稿によって、政権の失策から視線をそらそうとしているとの見方を示しました。
Nintendo、Microsoft、PlayStationの知的財産は、トランプ政権の発信で繰り返し利用されていますが、各社は目立った抗議をしていないとのことです。エミュレーターやゲーム映像の配信に厳しいことで知られるNintendoでさえ、政府からの報復を恐れて動けない可能性があると原文筆者は指摘しています。
関税によるゲーム機価格への影響も懸念
政権関係者は、ゲーム機に影響する新たな関税をトランプ氏が検討していると主張しているとのことです。過去に導入された関税は後に最高裁判所が無効と判断し、政府は対象企業への返金を迫られましたが、原文筆者は消費者が実質的に二重の負担を負ったと説明しています。企業による価格上乗せで一度支払い、その後の返金も納税者の負担から拠出された一方、関税の対象となった企業は返金分を消費者へ還元しなかったとしています。