2026年は都市建設ゲームの豊作年 大型新作と拡張が相次ぐ
都市建設ゲームを遊び始めるには、2026年がここ数十年で最良のタイミングかもしれません。上半期だけで個性の異なる新作が相次いで登場し、既存タイトルにも大型拡張が加わりました。さらに年内から2027年にかけて、都市建設と交通、テーマパーク、サバイバル要素を組み合わせた作品が控えています。
上半期だけで多彩な新作が登場
3月には、Mechanistryが手がけるTimberbornの正式版が、長期の早期アクセス期間を経てリリースされました。プレイヤーはビーバーたちの都市を築き、水路やダムで水の流れを管理しながら、限られた島の土地を活用します。横方向に広げられる場所がなくなれば、建物を上へ積み上げる必要があるため、序盤の基本を覚えた後は、狭い土地をどのように立体的に使うかが大きな課題になります。見た目はユーモラスですが、資源と地形を細かく管理する本格的なシミュレーションです。
水の管理を軸にした作品としては、Nova Romaも早期アクセスを開始しました。小さなローマ都市を生産チェーンによって発展させ、住民の需要を満たしていく内容です。天候の急変によって水の流れが変わることがあり、自然現象への対応が都市運営を左右します。さらに、神々の機嫌を損ねたことが原因で異変が起きる場合もあり、単純な資源管理だけではない展開が用意されています。
7月には、Limbic EntertainmentによるCorsair Coveが登場しました。同スタジオはTropico 6を手がけたことで知られ、本作では荒涼とした断崖に海賊たちの最後の拠点を建設します。住居や鍛冶場などの施設を岩場に組み込み、上下方向の空間を活用して街を広げる点が特徴です。艦隊を派遣して物資を集める一方、拠点が大きくなるほど海賊ハンターに見つかりやすくなるため、発展と危険のバランスも求められます。原文筆者は歴史描写の正確さには疑問を呈しつつも、娯楽性の高さを評価しています。
同じ7月には、Crux GamesのCombolandsも正式版となりました。毎ターン提示される建物やインフラから配置物を選ぶローグライク形式で、倍率や配置の組み合わせによってコンボを狙います。必要な建物がそのターンに出るとは限らないため、運と判断の両方が重要です。街づくりに失敗しても、次の挑戦に持ち越せる報酬が得られ、開始時に特定のギルドへ所属すれば、自然をテーマにしたタイルなど出現しやすい要素をある程度調整できます。1回のプレイは15分以内に収まる規模ながら、大型の都市建設ゲームにある戦略性を凝縮している点が注目されています。
住民の満足度や装飾に焦点を当てた作品
同じく7月に発売されたTown to Cityは、より穏やかな方向性の都市建設ゲームです。小さな町を都市へ成長させる目的は一般的な作品と共通していますが、税収や予算の操作よりも、住民が楽しめる施設を作ることに重点を置いています。住民が退屈しているならテーマパークや人形劇場、ストリートオルガンを建設し、道を改良したり庭園を設計したりして街の魅力を高めます。
街のカスタマイズが中心となっており、ボクセル調のビジュアルで多数の装飾や施設を配置できます。原文筆者は、上半期に登場した作品群を、硬派な管理シミュレーションから短時間のローグライク、装飾を楽しむ作品まで幅広いものとして紹介しています。これらはわずか6カ月の間に登場したタイトルであり、都市建設ゲームというジャンルの広がりを示す動きといえます。
既存作品の動きも活発です。Anno 117では、1年目のシーズンパスに含まれる最初の2つの拡張として、火山をテーマにしたProphecies of Ashと、競技場を追加するHippodromeが配信されました。原文筆者は、いずれも本編に残っていた目立つ不足を補う内容として評価しています。今後はDelta拡張でローマ時代のエジプトが加わる予定ですが、Ubisoft Mainzは具体的な内容をほとんど明らかにしていません。
また、都市建設に近いジャンルでは、Two Point MuseumにアートをテーマにしたDLCが追加され、FrontierのJurassic World Evolution 3も継続的に改良されています。都市を直接建設する作品に限らず、施設運営やパーク管理を通じて街づくりに近い満足感を得られるタイトルも、2026年のラインアップを厚くしています。
年内から2027年にかけても注目作が続く
交通網を起点に都市を発展させるTransport Fever 3は、経済・インフラ管理ゲームという位置づけですが、交通路の周囲に多面的な都市が成長していきます。プレイヤーは都市に必要な物資を届け、発展を支えることになります。本作はCities: Skylinesで指摘されてきた交通流の制御不足など、都市運営上の問題への対応も目指しているとのことです。発売日は9月29日とされています。
Tropico 7は1月28日にKalypso Mediaから発売される予定です。今回はTropico 6を開発したLimbic Entertainmentではなく、Kalypso Mediaが買収したGaming Minds Entertainmentが開発を担当します。シリーズについて、原文筆者はTropico 4やTropico 5を振り返ったうえで、Tropico 6に対して「同じことの繰り返し」という批判が出る理由も理解できるとしています。そのため、新作がシリーズに新鮮さをもたらせるかが焦点になります。
Tropico 7では道路の機能が強化され、Cities: Skylinesのような路上駐車に対応します。小規模な農村に駐車場を建設する必要がなくなるほか、本格的な地形編集によって海へ陸地を伸ばしたり、街の中央に巨大な岩を配置したりできます。建設した高さに合わせて道路が自動的に調整されるため、起伏のある街も滑らかにつなげられる仕組みです。
Iceflake StudiosとParadox Interactiveは、Cities: Skylinesをレゴ風にアレンジしたLego Skylinesも開発しています。原文筆者は序盤と終盤のシナリオを試したとしており、特に都市の装飾を楽しみたいプレイヤーに向いた内容になりつつあると伝えています。ただし、発売日はまだ発表されていません。
大手パブリッシャーにとって、管理シミュレーションや都市建設ゲームは派手なジャンルに見えないかもしれません。それでも2026年は、都市建設に水管理、ローグライク、交通、地形編集、装飾といった要素を組み込むことで、ジャンルの可能性を広げる作品が相次ぎました。原文筆者は、これまで都市建設ゲームに関心はあっても手を出していなかった人にとって、今ほど始めやすい時期はないと結論づけています。