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『Ananta』は“無料のアニメ版GTA”に留まらない 大量の要素が独自性を揺るがす

2026年09月06日 | #レビュー | GamesRadar+

『Ananta』は“無料のアニメ版GTA”に留まらない 大量の要素が独自性を揺るがす

『Ananta』は、オープンワールドRPGという一言では説明しきれないほど多くの要素を詰め込んだ作品です。GamescomではWarlockとThe Witcher 3に次ぐ、ショーで3番目にウィッシュリストへ追加されたゲームになったとされていますが、約1時間の試遊で見えたのは、既存作に似たシステムを次々と切り替える構成でした。無料プレイ作品としては異例の規模を感じさせる一方、ゲームとしての独自性がどこにあるのかは、最後まで判然としません。

スパイダーマンやGTAを連想させるアクション

試遊の冒頭では、スーツ姿のアニメ調の主人公を操作し、複数の敵と戦います。主人公の腕からは、Marvel’s Spider-Man 2に登場するヴェノムのシンビオートを思わせるものが伸びており、マンホールのふたを投げて敵を怯ませたり、接近して殴り合ったり、タイミングよく相手を飛び越えてフィニッシュ技につなげたりできます。操作自体は複雑ではなく、初めて触れたにもかかわらず、原文筆者はすぐに扱えるようになったとしています。

ただし、その手触りは近年のInsomniac作品、とりわけスパイダーマンシリーズを強く連想させるものでした。移動パートに入ると、主人公は腕から伸ばした触手のようなものを建物に射出し、反動を利用して街中を振り子のように移動します。こちらも操作に戸惑う場面は少ないものの、アニメ調のビジュアルが加わったことで新しい遊びになっているというより、既存のシステムの出所を見えにくくしているように感じられたとのことです。

本作が単なるピーター・パーカー風のゲームで終わらないのは、戦闘と探索の間に大規模なカーチェイスまで挟まるためです。主人公は走行中の車の窓から身を乗り出し、敵のジープを撃って窓やタイヤを破壊します。敵車両は高速道路から転落したり、一般車両に衝突したりしながら次々に排除されていきます。その後は自分でハンドルを握り、脇道や工事現場を含む、現実離れしたルートを追いかける展開になります。

運転と銃撃の出来は安定しており、何でも盛り込むタイプのゲームでありがちな、特定の要素だけが明らかに粗いという問題は試遊中には目立たなかったと原文筆者は評価しています。2人目のプレイアブルキャラクターが登場すると、任意のタイミングでキャラクターを切り替えられるようになります。街を俯瞰してから選んだキャラクターの位置へ急速に寄っていく切り替え演出は、スパイダーマンとGTA 5のシステムを思わせるものです。

都市に詰め込まれた生活要素

2人目のキャラクターは警察官で、主人公とは異なる能力を持っています。市民に声をかけて事情を尋ねたり、拘束したりできる能力です。試遊では、呼気検査の結果が問題なかった会社員を逮捕しようとしたところ、相手が恐怖して逃げ出しました。原文筆者だけでなく、プレイを見守っていた開発者もこの展開に驚いたと伝えられています。

探索する都市は、中国の巨大都市圏を参考にした街並みです。街中では敵とのランダムな遭遇が起きるほか、ジムや映画館、ショップなどにも入れるようになっています。単に目的地を移動するだけではなく、都市そのものを遊び場として機能させようとしていることがうかがえる部分であり、試遊で最も興味を引かれた要素だったと原文筆者は述べています。

一方で、街の全体像を調べる時間はほとんど与えられませんでした。デモはそこから急に別のマップへ移り、新しいキャラクター、新しい舞台、新しいゲームプレイを提示します。そこでは戦闘や街の探索ではなく、2人の若い姉妹を中心としたステルスパートが始まります。舞台も大都市から農村の寺院へ変わり、脱出を目指して身を隠しながら進む内容です。

2つの世界をつなぐものが見えない

都市で対峙したのは、革製の服やマッドマックス風の車両を使う、いわゆるラストパンク風の敵でした。しかし寺院の場面では、動物のマスクをかぶった、洗練されたスーツ姿の誘拐犯が相手になります。敵のデザインだけでなく、物語の雰囲気もゲームプレイの目的も大きく異なっています。

寺院から脱出した後は、日本の田舎町を思わせる別のオープンワールドへ放り出されます。そこには都市部のジムや映画館の代わりに、縁日の遊戯や市場の屋台が並びます。風景は美しく作られているものの、先ほどまでの都市パートとの間に、世界観やストーリーをつなぐ接着剤がほとんどありません。原文筆者は、この2つのパートがひとつのデモとして連続していないように感じたとしています。

この断絶こそが、本作の性格を象徴しているのかもしれません。戦闘、移動、運転、銃撃、警察活動、ステルス、生活施設の探索、異なる地域のオープンワールドが、非常に速いペースで提示されます。ひとつの遊びに飽きる前に別の遊びへ移るため、プレイヤーを退屈させない「何でもあるゲーム」を目指しているように見えます。

規模の大きさと独自性の不足

しかし、原文筆者は、これらのアイデアの多くが他作品からほぼそのまま持ち込まれていると厳しく指摘しています。探索や移動の仕組みはすでに別のゲームで見たものに近く、アニメ表現もその出所を隠しているだけで、システム自体を再発明してはいません。要素同士はかろうじて崩壊せずに並んでいるものの、そこから本作ならではの強い個性は生まれていないとの見方です。

原文筆者は、本作を「他の場所ならもっと巧みに作られているアイデアの集合体」と表現しています。個々の要素は最低限成立しているため、ゲーム全体が破綻しているわけではありません。ただ、それらを結び付けることで新しい価値が生まれているわけでもなく、継ぎ目が残ったままの寄せ集めに見えるとしています。

GTA 6が示すような世界の一部を、無料プレイのアニメ作品として楽しめる点は、幅広い注目を集める可能性があります。アニメ調のキャラクターや、都市を自由に動き回る体験は、強い入口になるでしょう。とはいえ、初動の関心が落ち着いた後もプレイヤーを引き留められるほどの中核があるのかについては、原文筆者は疑問を呈しています。開発元はNaked Rain、発売元はNetEase Gamesで、対応プラットフォームはPC、PS5、モバイル、発売予定日は2027年1月15日とされています。