『NBA 2K27』は最高峰のゲームプレイと過剰な課金が同居
2026年09月11日 | #レビュー | Game Informer
スポーツゲーム屈指の完成度を誇る試合部分がさらに磨かれた一方で、課金要素がシングルプレイの体験まで侵食しています。NBAの試合を再現する能力やモードの豊富さは依然として圧倒的ですが、MyCareerの物語とVCの仕組みが、その魅力を大きく損なう結果になっています。原文筆者は、簡単には人に薦められない作品になったと評価しています。
試合の再現度は依然としてスポーツゲーム最高峰
原文筆者が特に高く評価しているのは、コート上でのゲームプレイです。最新ロスターで試合を始める楽しさは健在で、味方がアウト・オブ・バウンズを避けきれない場面を除けば、バスケットボールの動きは過去作以上に滑らかに感じられるとしています。試合中にプレイを指示し、スクリーンを使い、フリーになった味方へパスを通して勝負どころの3ポイントを決める一連の流れには、今作でも大きな魅力があります。
攻撃側は、手持ちの選択肢をすべて活用して最適なシュートを作らなければなりません。新たに加わったリズムシューティングでは、シュートメーターの適切なタイミングでボタンを離すことが求められます。原文筆者は最初こそ苦戦したものの、プレイを続けるうちに感覚をつかめたとのことです。
ただし、タイミングを少し外すだけでシュートが決まらなくなる、成功か失敗かに分かれた仕組みには不満を示しています。タイミングに応じてシュート成功率を上げ下げする程度のシステムを望んでいたためです。なお、この機能は多くのモードでオフにでき、選手の能力値だけを頼りにシュートすることも可能です。
守備面では、ラウンド制のディフェンス強化によって、ボール保持者にどこからプレッシャーがかかっているのかを把握しやすくなりました。ディフェンダーはシュートチェックにも積極的に動けるようになっています。攻撃側には、優れたプレイに応じて能力値の強化や特殊スキルを得られる改良版Takeoverが用意され、ボールハンドリングもより細かくなりました。
それでも原文筆者は、試合全体のバランスが少しずつ守備側へ傾き始めたように感じています。自身の試合では非常に高いスタッツを記録できたものの、得点を重ねるには攻撃の選択肢を正確に使い分ける必要があり、守備の存在感が増したという見方です。
MyNBAはシリーズ最高水準のフランチャイズモード
モードの豊富さも本作の大きな強みです。なかでもMyNBAは、スポーツゲーム全体を見ても最も充実したフランチャイズモードとして評価されています。現代のNBAだけでなく、過去約40年にわたる複数の時代を選択でき、それぞれに対応したロスター、ドラフトクラス、ルール、演出などが用意されています。
原文筆者はジョーダン時代を選び、1990年代のブルズを倒せるチーム作りに挑戦した体験を気に入っています。現代を選んだ場合でも、過去の時代を選んだ場合でも、フリーエージェント交渉、契約交渉、トレードの仕組みが改善され、長期的にチームを運営する楽しさが高まっています。
女子バスケットボールについては、別の時代を選んでプレイすることはできません。しかし、MyNBAの多くの機能がMyWNBAにも導入されている点は評価されています。試合そのものだけでなく、チーム編成やリーグ運営を長く楽しみたいプレイヤーにとっては、今作でも特に完成度の高いモードです。
MyCareerは物語と没入感に大きな問題
選手1人を操作するMyCareerでは、高校生の有望株が自動車事故によってキャリアを大きく狂わせ、NBA Gリーグから再起を目指す物語が描かれます。物語がうまく機能している場面では、コート外の出来事がゲームプレイと結びついています。味方のポイントガードがパスを出してくれない状況や、Rucker ParkでNBAスター選手たちと3対3を戦うストリートボール大会など、シナリオが試合内容に影響する場面もあります。
しかし、主人公の相棒として設定された架空選手、Running Mateが登場すると、物語の評価は大きく下がります。原文筆者は、NBAへ進めば彼から解放されると考えていたものの、その選手は主人公のNBAチームにも加わります。その後は、ゲーム内目標の多くがRunning Mateのスタッツ確認にも関係するようになり、2人分のキャリアを同時に管理させられているように感じたとのことです。
MyCareerで期待されるのは、実在するNBAチームの一員として若手選手を動かす感覚です。ところが、常に付きまとう架空選手の存在によって、その没入感が崩れてしまいます。原文筆者は、別のMyCareerで過去の時代を選ぶか、物語自体をスキップしていればよかったと振り返っています。
さらに、アパートやアリーナの外へ出て、MyCareerのオンライン要素や装備購入にアクセスする共有ハブのThe Cityでは、広告や派手な衣装のプレイヤー、ホバーボードで移動するキャラクターが目立ちます。State FarmのJakeが登場するスポンサー付きクエストラインまで用意されており、NBAの世界に入り込むというより、広告とサービスへの導線を歩かされている印象を強めています。
VCが複数モードの体験を縛る
最も根深い問題は、ゲーム内通貨VCの扱いです。MyCareerの選手を成長させるには、シングルプレイで遊んでいる場合でもVCを使う必要があります。しかもVCは、複数のモードで強化や購入に共有される仕組みです。MyCareer選手のボールハンドリングを伸ばすのか、Nikeのショップで新しいシューズを買うのか、それともMyTeamのマーケットプレイスで使うのかを、同じ通貨で決めなければなりません。
現代のスポーツゲームに、マイクロトランザクションや複雑な通貨システムが組み込まれること自体は珍しくありません。しかし、それがMyCareerのような基本的にシングルプレイで楽しめるモードにまで入り込む点を、原文筆者は問題視しています。シリーズでは以前から続いてきた仕組みですが、毎年この傾向が繰り返されることに失望を示しています。
MyTeam単体で見れば、NBAやWNBAのさまざまな時代から集めたカードを使う、楽しめるモードです。オンラインとオフラインのどちらでも、カードを集める方法は複数用意されています。ただし、VCを使ってカードを入手するプレイヤーのほうが、最終的には強いチームを作りやすい構造になっています。
試合の完成度、MyNBAの深さ、シリーズ全体にわたる機能の多さは、今作でも大きな長所です。その一方で、MyCareerの物語は相棒キャラクターによって没入感を失い、VCと広告はモードをまたいでプレイヤーに付きまといます。原文筆者は、優れたゲームプレイだけなら迷わず薦められるものの、こうした課題があるため、無条件の推薦には慎重にならざるを得ないと結論づけています。