『Warcraft 3 Reforged: Forsaken Kingdom』約23年ぶりの新シングルプレイキャンペーンを先行プレイ
『Warcraft 3 Reforged: Forsaken Kingdom』は、2003年の拡張パック「The Frozen Throne」以来、約23年ぶりとなるWarcraft 3の新たなシングルプレイ用ストーリーキャンペーンです。2026年に突然発表され、そのままリリースされた本作について、原文筆者は全体の約4分の1をプレイした段階で、クラシックなRTSの手触りを保ちながら、RPG色の強い新要素を取り入れていると報告しています。現時点では最終評価ではなく、序盤のプレイレポートという位置づけです。
約23年ぶりに描かれる新たな物語
原文筆者がプレイしたのは、4ミッションで構成されるプロローグ「Last Days of Lordaeron」と、本編のおよそ30時間に及ぶキャンペーンの序盤約3時間です。Blizzardがシングルプレイ用RTSの新作を発表するのは、2016年のStarcraft II: Nova Covert Ops以来とされており、長く待たされていたジャンルの新作としても注目されています。
「Last Days of Lordaeron」は、ArthasがNorthrendから帰還し、父親を殺害した当日から始まります。Warcraftの歴史でも特に重要な出来事を背景に、主人公の衛兵隊副隊長Garek Bandarionが、Scourgeに襲われた故郷を救うため、包囲されたAndorhalや壊滅後のStratholmeを進みます。プロローグの終盤ではBaron Rivendareとの対決が待ち受け、Warcraft 3とWorld of Warcraftの双方を知るプレイヤー向けの小ネタも多数盛り込まれているとのことです。
本編では、Rivendareとの戦いで命を落としたGarekが、自由意志を持つForsakenとして蘇ります。Sylvanasから直接命令を受け、彼女の副官であるDark Ranger Anyaと行動しながら、首都の廃墟の地下にあるUndercityでForsakenの拠点を築いていく、クエスト中心の自由度が高い冒険になるとされています。Garekはやがて史上初のForsaken Paladinになる運命も示されていますが、そこに至る経緯は原文筆者のプレイ時点では明らかになっていません。
RTSにRPGとMOBAの要素を組み込んだミッション
プロローグのミッション設計は、従来のWarcraft 3を土台にしつつ、目的や部隊運用に変化を加えたものです。特にAndorhalの攻防では、マップ上の塔を占領すると、一定間隔でAI操作の友軍兵士が出現します。通常の基地建設とユニット生産だけで戦うのではなく、塔を確保して援軍の波を発生させ、戦線を押し上げる仕組みです。原文筆者は、この構造をMOBAを思わせるアレンジと説明しています。
同じミッションには、特定のユニットを雇うために関連施設を建設するのではなく、指定された目標を維持しなければならない場面もあります。戦場でどの地点を確保し続けるかが、編成や進軍の選択に直接影響する設計です。
浄化後のStratholmeは、一本道ではないダンジョンのような構成になっています。Garek率いる部隊と、エルフの司祭Ilastar Songbreezeが率いる部隊を同時に扱い、前半は2つのグループが分断された状態で進行します。一方の部隊で達成した目標が、もう一方の部隊の進行を助ける場面があり、単純に2部隊を別々に動かすだけではない連携が求められます。終盤では両部隊が合流し、最後の戦いに向けて一気に進む展開になります。
本編の序盤は、The Frozen Throneに収録されたRexxarのボーナスキャンペーン「Founding of Durotar」を、より大規模にしたようなRPG寄りの内容だと原文筆者は見ています。キャラクターを中心にクエストを進め、拠点を築いていく形式が、通常のキャンペーンとは異なるプレイ感につながっているようです。
3種類目のグラフィック設定「Definitive Edition」
本作には、Warcraft 3向けの新たなグラフィックスタイル「Definitive Edition」が追加されています。2020年のReforgedアップデートに寄せられた批判を受け、オリジナル版の雰囲気を維持しながら、より細部の表現を現代的にすることが狙いです。キャンペーンではDefinitive Editionのグラフィックのみを利用でき、マルチプレイとスカーミッシュではClassic、Reforged、Definitive Editionから選択できます。
ただし、原文筆者は近距離で表示したカットシーンの見た目について、好意的には評価していません。テクスチャの多くが平坦でマットな質感になっており、未完成に見える部分もあると指摘しています。鎧の派閥カラーから金属部分へ移り変わる箇所では、ピクセルが目立つこともあり、ライティングも古さを感じさせるとのことです。
一方、AIとのカスタムスカーミッシュを遠景表示で高速にプレイすると、印象は大きく変わります。ユニットや建物は、原文筆者が記憶するオリジナル版の形を保ったまま、より高精細に見えるそうです。近距離の映像表現には不満を示しつつも、マルチプレイやカスタムゲームでは、低ポリゴンのオリジナル版を好む一部のプレイヤーを除き、Definitive Editionが主流になるのではないかと予想しています。
ただし、グラフィック設定の対応範囲には差があります。新キャンペーンはDefinitive Editionに限定される一方、既存の「Reign of Chaos」と「The Frozen Throne」のキャンペーンはClassicまたはReforgedにしか対応していません。原文筆者は、今なお非常に優れた旧キャンペーンをDefinitive Editionで遊べない点を残念だとしています。
Forsaken Paladinと操作性の変更
本作では、2004年にAlchemistとFirelordが追加されて以来、初めて新しい酒場ヒーローが登場します。GarekをモデルにしたForsaken Paladinは、Undeadの中立ヒーローでありながら、生者しか回復できないという特徴を持ちます。そのため、皮肉にもUndeadプレイヤーにとって最も使いにくい可能性があると原文筆者は指摘しています。
Forsaken PaladinはStrengthタイプで、近接戦闘を得意とします。Qアビリティは敵の間を突進し、通過した敵が多いほどダメージが増加する技です。Wは足元の小さな範囲にいるUndeadへダメージを与え、生きている味方を回復する効果を持ちます。さらに、魔法ダメージの軽減と受ける回復量の増加を味方に付与するパッシブオーラも備えています。
アルティメットは範囲内の敵を浄化してスタンさせ、近くの味方を回復する能力です。味方からデバフを取り除いた場合は、回復量が増加し、短時間のダメージ強化も加わります。既存のビルドに対する強力な対抗策になる可能性があり、原文筆者はプロプレイヤーがどのように評価するのかに関心を示しています。
加えて、すべてのゲームモードで1つのコントロールグループに登録できるユニット数が2倍になりました。長年続く作品の操作体系を変える大胆な調整であり、古くからのプレイヤーから不満が出る可能性もあるものの、原文筆者は全体として前向きな変更だと評価しています。なお、今回の内容はキャンペーン全編を終える前の中間報告であり、原文筆者は今後、全編をプレイしたうえで最終レビューを掲載するとしています。