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『Garfield - Escape from Monday』は食べ物の世界観が魅力も操作性と皮肉に課題

2026年09月23日 | #レビュー | IGN

『Garfield - Escape from Monday』は食べ物の世界観が魅力も操作性と皮肉に課題

ガーフィールドの好物であるラザニアと、彼が嫌う月曜日を題材にした3Dプラットフォーマー『Garfield - Escape from Monday』は、食べ物をモチーフにしたステージの見た目こそ楽しいものの、鈍い操作感や不安定なカメラ、絶え間ない自虐的なユーモアによって、遊び心地は大きく損なわれています。原文筆者は、約9時間にわたって40以上のステージを進む本作を、懐かしい雰囲気を備えながらも、プラットフォーマーとしては凡庸で退屈な作品だと評価しています。

ラザニアを巡る夢の世界

物語は、ガーフィールドがジョンのラザニアだと思って食べた料理に大量の野菜が入っていたことから始まります。野菜嫌いの彼はその場で気を失い、食物繊維による悪夢のような精神世界へ運ばれます。Dreamlandと呼ばれるその世界は、ボードゲームのようなコースとして形作られており、ベジタリアンのテレビ料理人Mondayが、ガーフィールドのチーズと肉にまみれた願望をステージへ変えています。

プレイヤーはガーフィールドを操作し、キック、ジャンプ、前方へのブーストを使いながら、食べ物を模した障害物や敵を乗り越えていきます。体力ゲージには余裕があり、多くの敵は1回攻撃すれば倒せるため、基本的な難度は低めです。最終的には各ステージを進んでガーフィールドを目覚めさせることが目的になりますが、物語はこの導入から大きく広がりません。

原文筆者は、ガーフィールドというキャラクターなら、皮肉屋らしい魅力や、食べ物への執着を生かした展開をもっと描けたはずだと指摘しています。しかし実際の本作では、「悪い食べ物はおいしい」「野菜は気持ち悪い」といった単純な対立が繰り返されます。ガーフィールドは状況に文句を言い続けるだけでなく、ステージの仕掛けやパズルが単調であることまで逐一指摘します。

このメタ的な発言は、当初こそキャラクターらしい軽口に見えるものの、進行するほど笑いよりも苛立ちを誘う要素になっていくとのことです。友人たちが説明役として登場しても、ガーフィールドは彼らを軽くあしらい続けます。原文筆者は、こうした態度が作品の欠点を自覚したうえで先回りして弁護しているように映り、プレイヤーを笑わせるためのユーモアというより、期待値を下げるための言い訳に感じられるとしています。

食べ物を組み合わせたステージ演出

本作で最も評価されているのは、食べ物を取り入れたアートスタイルです。全体的には初期のPS1向け3Dプラットフォーマーを思わせる、角ばったシンプルな表現を採用しています。DreamlandはVeggie Nightmare、Sweet Kingdom、Barbecue Desertという3つのテーマに分かれており、それぞれに食材や料理を中心とした景観が用意されています。

大根を回転する足場にした仕掛け、Twizzlerをレールのように滑る場面、ケチャップのかかったフライドポテトが岩山から突き出している風景など、食べ物を冒険ゲームの定番要素へ置き換えたデザインが随所に登場します。海賊、農場、西部開拓時代といったモチーフも菓子や肉料理と組み合わされており、原文筆者は、往年のコミックにあった雰囲気を再現しようとする工夫が見えると評価しています。

ステージが進むにつれて、仕掛けの組み合わせも変化します。ジャンプに反応して裏返る肉のパネル、頭上へコーンの粒を飛ばすトウモロコシ、プレイヤーを上空へ打ち上げる巨大な金属製おろし金、炎を吐く唐辛子などが登場します。敵や障害物の配置には一定の配慮があり、画面上の光景を楽しめる場面もあるとのことです。

一方で、仕掛けの見た目に対して、攻略に使う能力の面白さは控えめです。ステージ中ではテーマに応じた衣装を入手でき、七面鳥の衣装では一時的に飛行でき、ビーチウェアではサーフボードに乗って水上や障害物の上を移動できます。カウボーイ衣装では投げ縄を使い、蹄鉄にぶら下がって谷を越えられます。

ただし、これらの能力は自由な試行錯誤を促すものではありません。ゲーム側が、どの場所でどの衣装を使うのかを明確に指示するため、プレイヤーが状況を見て活用方法を考える余地は限られています。原文筆者は、能力を入手してもプレイ感覚が大きく変わるというより、「面白い帽子をかぶってゴールへ進む」程度の変化にとどまると見ています。

操作性とカメラが進行を阻む

原文筆者が最も強く問題視しているのは、ガーフィールドの動きそのものです。足場へジャンプしたり、ズッキーニを蹴ったりする操作は重く、蜂蜜の中を進んでいるように感じられると評されています。ジャンプや方向修正の反応が遅れるため、足場を飛び越えてしまったり、着地前に意図せず進行方向を変えてしまったりすることがあるとのことです。

序盤は、風に乗ったり、ゆっくり回転する風車へ飛び移ったりする程度の内容なので、この鈍さは目立ちにくいとされています。しかし、ステージ後半で障害物の種類が増えると、プレイヤーの判断ではなく入力の遅れが原因で失敗する場面が増えます。原文筆者は、難しい操作を要求される場面で納得しにくいミスが起きるため、終盤になるほどストレスを感じたと述べています。

カメラも問題を悪化させています。チュートリアルでは視点を自由に回せるように見えますが、実際のステージでは視点が突然切り替わったり、操作中に大きくひねられたりします。次に進む足場を確認している最中に視界が変わるため、ジャンプの距離や着地点を判断しにくくなる場面があるそうです。

さらに、周囲を見渡せない場所では、カメラを示すアイコンがブロックの内部に閉じ込められたように表示されることもあります。原文筆者は、その表示が何を意味するのか分かりにくく、探索したくても視点を動かせないため、結局はメインルートを進むしかない状況に遭遇したとしています。

救いとなっているのは、チェックポイントが非常に多いことです。数歩進むたびに進行状況が保存されるため、足場から落ちても直前の地点へ戻って再挑戦できます。これにより、操作性やカメラに不満があっても、同じ区間を長時間やり直す必要はありません。

ただし原文筆者は、この親切なチェックポイントも根本的な問題を解決しているわけではないと分析しています。失敗の負担を減らすことで苛立ちは抑えられますが、成功したときの達成感や、少しずつ上達しているという実感まで薄れてしまいます。プレイヤーが失敗を乗り越えたというより、次の地点へ機械的に送り出されている印象になるとのことです。

収集要素も本編から孤立

各ステージにはラザニアの断片が隠されており、これを集めると、ジョン・アーバックルの部屋を模した奇妙なアパートを飾れるようになります。家具やランプなどの立体的な装飾品を解放するには、ステージ内を探して断片を集める必要があります。また、敵や食べ物を集めることで、画面上のゲージ「Yum-o-meter」を満たしていきます。

これらはステージのゴールへ到達する以外の目標を追加する仕組みですが、本編との結び付きは弱いとされています。収集した家具が攻略へ影響するわけではなく、アパートの存在もゲーム中で強く意識させられるものではありません。原文筆者は、この要素が後から付け加えられたように感じられ、アパートのことを忘れてしまうほど本編から切り離されていると評しています。

総評として、原文筆者は本作を、ガーフィールドのコミックを思わせる食べ物中心の舞台美術と、衣装による能力強化を備えた3Dプラットフォーマーと位置づけています。しかし、キャラクターの魅力を生かしきれない自虐的な会話、反応の鈍い操作、気まぐれに動くカメラ、存在感の薄い収集要素が重なり、作品全体の評価を下げているとのことです。見た目には懐かしさや可愛らしさがある一方で、現代のオリジナル作品と比べると、遊びの工夫に乏しい後退作だと結論づけています。