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元Microsoft社員、Project HelixがSteam起動機になれば「Valveの売り上げを補助する」と警告

2026年09月26日 | #その他 | GamesRadar+

元Microsoft社員、Project HelixがSteam起動機になれば「Valveの売り上げを補助する」と警告

Microsoftに16年間勤め、Xboxブランドの構想段階にも関わったJon Kimmich氏は、Microsoftはゲームの販売事業を伸ばすのか、Xboxプラットフォームを築くのかを選ぶ必要があると指摘しています。同氏は、次世代機Project HelixがSteamを起動するだけの存在になれば、Valveの売り上げを支えることになると警告しました。

ゲーム事業の成長とXboxの基盤は別の話

GamesBeatに寄稿した分析で、Kimmich氏は「Microsoft Gaming」という事業と、プレイヤーや開発者とのつながりを担う「Xboxプラットフォーム」を区別しています。後者には、ゲーム機やXbox Mode、ストア、アカウント、所有権、コミュニティー、開発ツール、他社製ゲームの対応などが含まれます。同氏は、Microsoft Gamingの事業が成長する一方で、Xboxプラットフォームは衰退する可能性があると述べています。

同氏によると、Phil Spencer氏の時代に掲げられた「どこでも遊べる」という方針は、プレイできる場所を増やしてユーザーを広げました。しかし、それだけではXboxを選ぶ理由になりませんでした。XboxはPCやクラウドにも展開したものの、どのプラットフォームにも十分に注力できず、独自の基盤も明確に築けなかったとKimmich氏は見ています。

同氏は、PCユーザーに焦点を絞ったValveのSteamと対比し、Xboxは「自社で持つべき層は何か」「社内のどの事業を優先するのか」という問いに答えられなかったと批判しています。かつての「This is an Xbox」キャンペーンについても、目指す価値はあったものの、実施のタイミングや方法が約束した体験と合わず、結果として自社を揶揄するようなものになったと振り返りました。

Project Helixが問われるプラットフォームの価値

Kimmich氏は、ゲーム機をXboxの中核に据えるというAsha Sharma新CEOの方針に注目しています。次世代機Project Helixは、Xboxが独自の基盤を築けるかを試す重要な機会です。ゲーム機という「看板商品」がなければ、Xboxは他社から個別に購入できるサービスの寄せ集めになりかねないと同氏は述べています。

同氏は、Xboxのゲーム機がリビングに置く製品として独自の価値を示せるかを問い、「Steamを起動することしか得意でないXboxは、Valveのレジを補助しているようなものです」と表現しました。Project HelixがPCゲームに対応することは分かっていますが、それだけでゲーム機として選ばれる理由になるのか、という問題提起です。

Kimmich氏は、自分が方針を決めるなら、ゲーム販売に専念するよりプラットフォームを選ぶと述べています。プラットフォームを持てば、販売の仕組みや開発者との関係、ユーザーの支持を築き、他社に対する交渉力も得られます。MicrosoftのAzureやPlayFabを、より効果的に活用できる可能性もあるとしています。

具体策として同氏は、ゲーム機を安定させて基準となる端末にしつつ、Windows搭載PCや他社製機器でも一貫したXboxOSを提供する案を示しました。ゲームの所有権や開発者へのリーチをブランドの強みにし、ストアや自社ゲーム、Game Pass、クラウド、モバイルをその価値を支えるものとして位置づけるべきだとしています。

今後1~2年に示すべき成果

Kimmich氏は、今後12~24カ月の成果として、XboxOSを搭載した他社製機器の登場、Play AnywhereやPC Storeの利用拡大、Disc to DigitalからProject Helixへの移行を挙げました。さらに、Minecraftのクリエイター経済の進展、開発者がゲームを販売するまでの時間短縮、Battle.netとXbox Storeの関係についての決定、一定期間を超えて続く独占販売方針も必要だと述べています。

一方、価格の高いProject Helixに明確な売りがなく、Xboxのランチャーが主にSteamなど他社ストアのために使われるようなら、プラットフォーム構築に失敗した兆候になると警告しました。Xboxの重要資産を切り売りする準備を進めたり、利益をXboxに再投資せずMicrosoft全体へ戻したりすることも、同氏が懸念する状況です。

Kimmich氏は、Xboxがプラットフォームを掲げながら、実際には資産を回収するだけの事業運営に向かうことが最悪の結果だと述べています。その構想を実現するには、良質なゲームを継続して出すことや、広範な事業を立て直すことも必要です。同氏は、ゲームの発売がXboxの長年の課題の1つだと指摘しています。