『Third Bloc』体験版は10月4日配信、ASCIIで冷戦の行方を描く政治シム
2026年09月28日 | #ゲーム紹介 | DualShockers
冷戦下の小国を率い、米ソとの関係や国の将来を決める政治管理ゲーム『Third Bloc』。ロケットの打ち上げや核実験まで、すべてをアニメーション付きのASCIIアートで描きます。Steamで2027年1月18日に発売予定で、体験版は2026年10月4日に配信されます。
小さな共和国を導き、45年の冷戦を生き抜く
舞台は1945年。産業も専門家も乏しく、国際的な承認も得ていない小国がプレイヤーの国です。世界を左右する米国とソ連の間で、どちらに寄るのか、どこまで独立を保つのか、支援を得るために何を差し出すのかを決めていきます。
ゲームは90ターンで、1945年から1990年までの45年間を描きます。経済面では、基礎インフラから宇宙開発の土台まで、42種類の施設を管理。法律や政体を定め、個別の能力値を持つ名前付きの工作員を雇って海外へ送り、科学者の発見や技術の奪取、人脈づくりを進めます。その成果が出るまで数ターンかかることもあります。
312人の通信相手から届く電報は、全936通の選択式の手紙として用意されています。返答によって、次に連絡してくる人物や状況が変わる可能性があります。
核開発計画は6段階で、最終的には大陸規模のシェルターを建設するか、6種類の核関連の結末のいずれかを迎えます。宇宙計画には、地球や月、火星、小惑星、木星を舞台にした20のミッションがあります。火星の植民地を発展させ、共和国の首都を実際に火星へ移すこともでき、その後も地球の外で国の未来を描き続けられます。一方で、財政破綻に陥ったり、核戦争ですべてが終わったりする可能性もあります。
ASCIIアートで描く宇宙開発と核実験
子どもの頃、筆者は2000年代初頭のチャットルームやMSN Messengerで使うASCIIアートに夢中だったといいます。会話に貼るバラや猫を探し、並べているうちに、やり取りが抽象画のようになってしまうこともありました。筆者は今もASCIIアートを創造的な表現手段だと考えており、それが『Third Bloc』に目を留めた理由の1つです。
ASCIIアートはゲームでも長く使われてきました。1980年発売のRogueは、ダンジョンや敵、アイテムを文字で表現し、ローグライクというジャンルの先駆けとなりました。主人公は「@」、ドラゴンは「D」で示され、プレイヤーは文字から世界を読み取ります。1984年のHackから派生したNetHackも、現在まで更新が続き、ASCIIの表現を支持するプレイヤーに遊ばれています。
文字で描くゲームの魅力は懐かしさだけではありません。「D」をドラゴンとして見たとき、頭の中で姿を補うように、抽象的な表現はプレイヤーの想像力を促します。『Third Bloc』では、ロケットの打ち上げや核実験、失敗の場面を、動きのあるASCIIアートで描きます。文字が段階を追って宇宙へ昇っていく演出は、写実的な映像とは異なる想像の余地を生み出します。
独自の発想を形にするインディーゲーム
冷戦期の政治管理に、火星への首都移転やASCIIアートによる核実験の演出を組み合わせた作品です。筆者は、特定の市場に収まりにくいこうした発想が、独自の形で実現していることに魅力を感じています。開発・販売を手がけるASCII Interactionsが、自分たちの作りたいゲームを形にした作品として紹介しています。
体験版は2026年10月4日、製品版は2027年1月18日にSteamで配信予定です。筆者は、こうしたゲームが今後も作られるためには、プレイヤーの支援が必要だと呼びかけています。