戦略ゲーム10作がジャンルに残した、見過ごされがちな革新
2026年09月28日 | #ゲーム紹介 | DualShockers
戦略ゲームの中には、ジャンルの定番を形作り、後の作品にも影響を与えながら、十分に語られてこなかった作品があります。領土の拡大や選択の重みから、立体的な戦闘や自由な問題解決まで、戦略ゲームの可能性を広げた10作を紹介します。
戦略ゲームの幅を広げた10作
Perimeter――領土を広げるRTS
2004年発売のPerimeterは、リアルタイムストラテジー(RTS)で領土を確保する仕組みを早くから取り入れた作品です。自分の支配地域を広げ、その見返りにボーナスを得るという考え方は、当時は一般的ではありませんでした。今ではさまざまな戦略ゲームでおなじみの要素となっています。古さは感じられるものの、ジャンルにとって重要な作品です。
Ogre Battle――道徳的な選択
1990年代初頭のOgre Battleは、戦略ゲームだけでなく、ゲーム全体にも影響を与えた作品です。道徳的な立場を表す「モラル・アラインメント」システムを採用し、物語が分岐する仕組みを取り入れました。当時は画期的な要素として広く評価されたわけではなく、むしろ物語を複雑にする面もありましたが、現在では多くのゲーム、特に人気RPGで似た仕組みが見られます。
X-COM: UFO Defense――選択に残る影響
X-COMがターン制戦闘で知られるようになる以前から、X-COM: UFO Defenseは、プレイヤーの選択に後戻りできない結果を伴わせていました。選択によって何かが変わるゲームはすでにありましたが、以前の判断が原因で要素が利用できなくなる仕組みは、まだ一般的ではありませんでした。プレイヤーのあらゆる選択が後に影響する考え方は、戦略ゲームだけでなくRPGにも定着していきました。
Metal Fatigue――複数の戦場を切り替える
2000年発売のMetal Fatigueは、複数の階層で同時に戦闘が進む仕組みを導入しました。階層を切り替えながら戦う形式は当時としては珍しく、戦闘の場を1つに限らない、より複雑なRTSへの足がかりになりました。
Valkyria Chronicles――立体的な戦闘
半現実的な世界観と3次元の戦闘を組み合わせたValkyria Chroniclesは、独自の立ち位置を築いた戦術ゲームです。ほかにも似た試みはありましたが、本作は立体的な戦闘の可能性を押し広げました。従来の戦術ゲームでは、3次元表現は主に同じ場所の別フロアやステージ構成に使われていました。本作では建物の上階にいる敵も戦闘に関わり、戦術ゲームにおける立体的な戦い方の幅を広げました。
Heroes of Might and Magic――複雑さを貫く
Heroes of Might and Magic Olden Eraの登場をきっかけに、シリーズの原点が戦略ゲームに与えた影響が改めて思い起こされます。現在ではカルト的な人気を持つシリーズですが、複雑さと奥深さも大きな魅力です。
当時、多くのゲームが既存の仕組みを簡略化し、プレイヤーを引きつける新要素を加える方向に進んでいました。Heroes of Might and Magicは複雑さを抑えず、その難しさも含めて独自の魅力を作り上げました。細部まで作り込まれた仕組みを受け入れ、プレイヤーに理解を求める戦略ゲームにも影響を与えています。
Into the Breach――戦略をパズルに変える
Into the Breachは、定番化していた戦略ゲームの形式に独自の工夫を加えました。敵が次に何をするかをあらかじめ確認できるため、プレイヤーは先を読み、正確に行動する必要があります。
敵の次の手を見せる仕組みは、戦略ゲームをパズルに近い体験へと変えました。記事では、この考え方を広めた作品としてSlay the Spireを挙げつつ、先に取り入れたのはInto the Breachだとしています。
Mechabellum――配置をやり直せないオートバトラー
2024年発売のMechabellumは、ユニットを配置した後に動かせない、独特なオートバトラーです。1対1の戦いでは、自分と相手が次に何をするかを考え、先を見越して配置する必要があります。
この仕組みの影響はまだ広く現れていませんが、記事は今後さらに大きな影響を与える可能性を指摘しています。定型化しているように見えるジャンルに、新しい遊び方を持ち込んだ作品です。
Civilization――技術ツリーからスキルツリーへ
ジャンルを代表するシリーズであるCivilizationをこの一覧に含める理由は、特に技術ツリーにあります。シリーズの技術ツリーは、後に多くのジャンルで使われるスキルツリーの原型の1つとなりました。
技術ツリーの考え方は、もともとボードゲーム版で生まれ、後にゲーム上へ取り入れられました。記事は、スキルの成長要素の出発点として、Diabloなどの作品よりも先にCivilizationのボードゲームがあったとしています。
Divinity――解決方法をプレイヤーに委ねる
Larian StudiosがBaldur's Gate 3を手掛ける以前に制作したDivinityシリーズは、戦略ゲームに自由な問題解決を持ち込みました。ゲームにおける自由は会話での選択肢として描かれることが多い一方、本シリーズでは、問題そのものにどう対処するかをプレイヤーに委ねています。
この考え方は戦略ゲームにとどまらず、その後のRPGにも影響を与えました。記事は、スタジオがこの方針を引き継ぎ、後に高く評価される作品を生み出したと述べています。
戦略ゲームの歴史を形作った作品を、決定版として並べることはできません。それでも、ここで紹介した10作はそれぞれ独自の工夫でジャンルを前進させており、改めて注目する価値があります。