『真・女神転生IV』は3DSでアトラスの高難度RPG路線を示した
2026年09月28日 | #ゲーム紹介 | Polygon
『真・女神転生IV』は、ペルソナシリーズの人気が広がるなかで、アトラスが手がけるダークで歯ごたえのあるRPGの魅力を示した作品です。東京の荒廃した姿を舞台に、悪魔との戦いや人類の存亡を描きます。
荒廃した東京で人類の危機に挑む
2013年5月23日に日本で発売され、約2カ月後に海外でも展開された本作は、長らく待たれていた真・女神転生シリーズのナンバリング新作でした。温泉や海辺で過ごす学園生活とは対照的に、プレイヤーはかつて東京だった地獄のような世界を歩き、血に飢えた悪魔と戦います。悪魔を仲間にしながら、人類滅亡の危機に立ち向かう物語です。
発売当時は、ペルソナ3の成功を受けて、より難度の高い真・女神転生シリーズの今後が見通しにくい時期でした。そんななか、ニンテンドー3DS向けに登場した本作は、真・女神転生III ノクターンを思わせる暗く過酷な作風を打ち出しました。発売時には、不穏な楽曲を収録したCDと、176ページの攻略・設定資料集も用意されました。
弱点を突く戦いと悪魔合体
戦闘では、シリーズおなじみのプレスターンバトルを採用しています。ターン制ですが、強力な技を繰り返すだけでは勝てません。拡張された属性を把握し、敵の弱点を突けば行動回数が増える一方、相性の悪い技を使うとダメージを与えにくくなり、反撃の隙も生まれます。通常の敵は多少のミスをしても大きな脅威になりにくいものの、準備不足でボスに挑めば厳しい戦いになります。
敵との遭遇は、マップ上で悪魔に接触すると始まります。昔ながらのランダムエンカウントとは少し違うものの、暗く狭い場所が多く、敵に気づかれると戦闘を避けにくい場面もあります。レベルや能力値を伸ばすための戦闘も必要です。また、戦った悪魔を仲間にし、合体させて強力な新たな仲間を作ることができます。シリーズで長く続くこの仕組みは、プレイヤーを何十時間も夢中にさせる奥深さがあります。
選択が変える物語の結末
物語では、東京を覆う巨大なドームをめぐる豊かな設定が描かれます。主人公フリンの行動はプレイヤーの選択によって変わり、世界を救う存在にも、街を滅ぼそうとする闇の天使たちに与する脅威にもなり得ます。複数のエンディングが用意されており、長い物語を繰り返し遊ぶ理由にもなっています。2016年には、同じ世界で異なる出来事を描く続編、真・女神転生IV FINALも発売されました。
真・女神転生シリーズは、ペルソナシリーズよりも暗く、難度の高い作風を持ち味としてきました。本作は両シリーズの距離を縮めながら、従来のファンが喜ぶ要素も残しています。遊びやすさにも配慮しつつ、歯ごたえのある体験を届けるバランスが、より幅広いプレイヤーに届く作品につながりました。
その後、アトラスは2021年の真・女神転生Vなどを通じて、ペルソナと真・女神転生の両シリーズを展開し続けています。過去作を現代向けに展開した例にはペルソナ4 ザ・ゴールデンがあり、ペルソナ4 リバイバルは2027年2月18日に発売予定です。真・女神転生IVも新しいハードで遊べるようになれば、3DSの小さな画面でプレイする苦労をせずに済むかもしれません。発売から10年以上たった今では、それこそが最も過酷な挑戦なのかもしれません。