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『Dragon’s Dogma 2: Dark Arisen』レビュー、雪山を縦横に巡る探索が魅力の大型拡張です

2026年10月08日 | #レビュー | IGN

『Dragon’s Dogma 2: Dark Arisen』レビュー、雪山を縦横に巡る探索が魅力の大型拡張です

『Dragon’s Dogma 2: Dark Arisen』は、高低差を生かした新地域の探索と、約20時間のメインクエストが魅力の大型拡張です。終盤の繰り返し作業や、装備への愛着を薄める抽選式の報酬には不満が残ります。それでも、雪に埋もれた文明の跡をたどり、個性的な人物や凶暴な魔物と出会う旅は、時間をかける価値のある冒険になっています。

本編を作り直すより、冒険の幅を広げる拡張

初代ドラゴンズドグマの拡張Dark Arisenは、技術面の粗さを整え、分かりにくさで知られたRPGを遊びやすくしたことで高く評価されました。大量の新コンテンツも加わり、ただでさえ壮大だった物語をさらに押し広げています。

今回の拡張は、初代ほど劇的にゲームを変えるものではありません。ドラゴンズドグマ 2が2024年に発売されてから、本編の大きな問題の多くは継続的な更新ですでに改善されているためです。一方、新たな物語と世界の作り込みには、前作の拡張に通じる意欲が感じられます。ただし、新しい成長要素のすべてが、その充実ぶりについていけているわけではありません。

運命を選ぶ物語は力強いものの、終盤はくどい

物語の発端は、もう1人の覚者が存在するという噂です。本来はあり得ない事態を調べるため、プレイヤーは北方の凍てつく山岳地帯Norganへ向かいます。国境にある唯一の集落を除けば、ほぼ人のいない土地ですが、氷の下に失われたものを探ろうと、ほかの土地からも訪問者が集まっています。

本編と同じく、初代の主題を取り入れながらも、単なる語り直しにはなっていません。途中で小さな用事や別の出来事に話がそれる点も本編に似ていますが、「手伝ってくれれば、こちらも協力する」といった依頼の多くはサイドストーリーに回されており、主筋を追う際の煩わしさは抑えられています。

約20時間のメインクエストは、細やかな人物描写や斬新な語り口に優れているわけではありません。それでも、重苦しい空気、印象的な大場面、興味を引く世界設定が物語を支えています。運命に選ばれた英雄が自分の行く末を選べるのか、そもそも選択の余地があるのかという問いは、かなり直接的に示されます。終盤はその主張を念押しする時間が長すぎますが、伝えたいこと自体はしっかり届きます。

世界の存続とはあまり関係のない依頼も豊富です。村の指導者の息子が、父の跡を継げるほど勇敢でたくましくなるよう手助けする一連のクエストなど、印象に残るものもあります。ただ、大半は各地を走り回って敵を倒すための、薄い口実にとどまっています。

狭さを感じさせない雪山と、探索を支える近道

Norganは本編の多くの地域より小さいものの、発見するものや見どころが密集しています。地図上の広さを補うのが、鋭くそびえる氷の峰から、複雑に曲がりながら広範囲につながる地下洞窟まで続く高低差です。

岩場を上り下りする道は、最初こそ危険で気後れします。しかし、各所にある特定の支柱で登攀用のフックを使えば、高低差のある場所を手間なく行き来できます。洞窟やダンジョンにも、進んだ先が以前の場所へつながる構造が多く、出口の発見や扉の開放が、そのまま近道になります。道を切り開くほど移動しやすくなる感覚は、シリーズの従来作にはなかったほど、ゼルダやメトロイドを思わせます。

移動先となる戻りの礎も豊富です。Norganにはヴェルムントとバタルを合わせた数より多く配置されており、地域間の移動は本編よりずっと現実的になっています。過酷な環境では牛車が長く持たないことを考えると、この多さには実用的な理由もあります。

ただし、移動しやすいからといって、旅そのものが楽とは限りません。冬の風が強まると雪が視界を覆い、防寒用の装備や、一時的に凍結の影響を防ぐ新しい消耗品がなければ、凍死する危険があります。

レビュー中は対策用の消耗品が十分な頻度で手に入り、命の危険を強く感じることはありませんでした。それでも、吹雪はミニマップの表示を乱し、目の前の地形も分かりにくくします。キャンプで収まるのを待つだけの理由がある、厄介な脅威です。

崩れかけた城や雪をかぶった崖は、ヴェルムントの起伏のある丘や緑深い奥地、バタルの岩だらけの砂漠とは違った景色を見せてくれます。しかも、地域全体が雪原というわけではありません。雪の合間に現れる毒の沼や、山の地下深くにある結晶の洞窟は、うれしい意外性をもたらします。毒沼は、すべてが死んでいるか、いっそ死を望んでいるような雰囲気で、この土地の陰鬱さにもよく合っています。

装備の抽選は、成長の楽しさにつながりにくい

雪の中で見つかる報酬の中心は、新しい装備種別のSpoilsです。入手時には長い武器や盾といった大まかな形しか分からず、新登場のNPCに鑑定してもらうことで、使用可能な装備として正体が明らかになります。

しかし、抽選で新しい装備を引き当てる仕組みは、それほど刺激的ではありません。本編にも無視するしかない不要な装備が大量にありましたが、この仕組みは装備への愛着をさらに薄めています。

数値だけでなく、常時発動する能力や、特定の武器スキルを強化する特殊効果が付く可能性はあります。ただ、レビューでは大量の経験値によって序盤からレベルが急上昇し、どの装備も長く使い続けることがありませんでした。そのため、特殊効果を頼りにする場面も少なくなっています。

クリア後に装備を集め続ける遊びには合うかもしれません。それでも、レベル100台半ばでわずかな強化を求めて抽選を繰り返す仕組みには、筆者は覚者と同じく、付き合い続ける気力を持てませんでした。

新スキルと追加ダンジョンは充実していても、強さの変化は控えめ

Norganの尾根やツンドラに点在するオベリスクでは、すべてのジョブに追加されたスキルや能力を習得できます。習得内容には複数の段階があり、最初の段階はリムポイントを使ってすぐに購入できます。その先を解放するには、捧げるための炎が必要です。

この炎は、もう1つの大きな追加要素であるLost Ritesで手に入ります。ヴェルムントとバタルに散らばる、繰り返し挑戦可能な12のダンジョンです。

新スキルの追加自体は歓迎できますが、魔法を使うジョブの一部に強力な呪文が加わったことを除けば、ジョブ間の強さを大きく変えるものはあまりありません。幻術師は、香で作る分身を使って敵に取りつき、仲間同士で攻撃させるなど、より積極的に動けるようになりました。それでも、すでにお気に入りのジョブがある人の評価を、今回の追加が大きく覆すとは考えにくいです。

追加ダンジョンは、短い連戦から、危険な場所へ深く潜る大規模な探索までさまざまです。特定の仕組みを中心に据えたものや、入場に条件があるものもあります。なかでも、覚者がアーチャーかマジックアーチャーである必要があり、部屋の支柱を射抜いて地形を崩し、敵を巻き込めるダンジョンは印象的です。

本編の最終幕でしか現れないものもあるため、筆者はすべてを終えてはいません。クリアした範囲では、特に難しいと感じるダンジョンはありませんでした。ただし、先にNorganを進めて大幅に強くなっていたことも、その印象に影響しています。繰り返し登場する新ボス、ビホルダーを思わせる巨大な目玉の怪物との戦いは楽しめます。

不気味な新モンスターが、旅に鮮烈な印象を残す

Norganの新モンスターは、序盤にはかなり手ごわい相手です。beocarnsのように、実質的には体の大きな盗賊で、既存の敵を強化したものもいます。一方、バフォメットのような姿の小悪魔は、呪文を放ち、属性の力で自分の物理攻撃を強化してくるため、激しい攻防を楽しめます。

体の長さにわたって大きな口が裂ける巨大なイエティは、シリーズでも屈指の不気味さと忘れがたい姿を持つ敵です。ツンドラに潜むこうした奇怪な魔物たちには、筆者も強く惹かれています。

不満を抱えながらも、時間を費やす価値のある冒険

小刻みなライブサービスの更新が続く時代に、これだけ大量の遊びを詰め込んだ拡張はうれしい存在です。魅力的でありながら息苦しさもある雪の地域を何十時間も歩く体験は、内容の濃い大型拡張が次々と登場していた頃を思い起こさせます。14年前の初代と精神的につながる作品には、よく似合う感触です。

もちろん、すべてが優れているわけではありません。物語の終盤は繰り返しの作業に時間を使いすぎていますし、Spoilsの抽選式装備集めは、拾い歩く凍土以上に生気のないものになっています。それでも、新しい人物たち、鮮烈で凶暴な敵、過ぎ去った文明の見事な残骸が織りなす旅には、夢中になるだけの力があります。探索と冒険を目当てに遊ぶなら、十分に応えてくれる拡張です。