The Game Awards 2026の審査員団で米国メディアが17社に減少、英国と並び、ブラジルが14票で3番手に浮上とPolygonが報告
The Game Awardsは今週、2026年の審査員団の構成を公表しました。Polygonはこの構成を分析し、これまで圧倒的な最大勢力だった米国メディアの票数が大きく減り、英国と並んだと伝えています。あわせて、ブラジルが第3の勢力として台頭している点も指摘しています。
米国が17社に減少し、英国と並ぶ
今回の発表では、対象作品の締め切り日などの詳細も確認されました。Polygonによると、予想どおり『Grand Theft Auto 6』も対象期間にぎりぎりで入っています。
審査員団の構成で最も大きな変化は、米国メディアの減少です。2024年と2025年には、130社超の国際審査員団のうち米国メディアは24席を占めていました。2026年は17社にとどまります。一方、これまで常に2番手だった英国は14票から17票に増え、米国と初めて並びました。
アワードが始まった2014年以降、審査員団の拡大とともに国際化は進んできました。それでも米国は、他のどの国よりも常に10票以上多い最大勢力だったとPolygonは述べています。その時代が終わったという見方です。
Polygonの筆者は、米国と英国のゲーム文化は似ているため、この変化はノミネートや受賞結果に大きく影響しない象徴的なものに見えるとしています。ただし、米国内の変化と審査員団全体の動きを合わせて見ると、より重要な意味を持つようにも思えると述べています。
ブラジルが14票で第3勢力に
今年のもう一つの動きとして挙げられているのが、ブラジルの台頭です。ブラジルは4社増えて14票となり、英国と米国にわずかに及ばない規模になりました。中南米諸国は増加傾向が続いており、審査員団の約21%を占めています。
一方、米国、英国、カナダ、オーストラリアという英語圏の合計は減少傾向にあります。東アジアと東南アジアの影響力もやや下がり、中国は3票です。欧州大陸部は昨年の大幅増を維持しており、審査員団の27%を占めます。英語圏メディアは28%で、両者はほぼ並んでいます。
脱落したのは一般・ライフスタイル・テック系メディア
米国メディアが急減した理由について、Polygonの筆者は「一般紙、ライフスタイル誌、テック系メディアの大量離脱」が背景にあると説明しています。Entertainment Weekly、Esquire、Inverse、Rolling Stone、The Atlantic、Wirecutter、Wiredが審査員団から外れました。
筆者はこの傾向がはっきりしているとしたうえで、原因は分からないと述べています。The Game Awards側の意図的な選択かもしれず、厳しい昨今のメディア環境でこれらの媒体にゲーム担当の書き手がいなくなったのかもしれない、という推測にとどまっています。
多様性は作品の国籍に表れている
筆者は昨年、審査員団が国際的に多様になっても、ノミネート作品が多様になるとは限らないと書いたそうです。特にインディーゲームの存在感は各部門で縮小しており、小規模スタジオが多言語へのローカライズに費用をかけにくいことが一因だろうとしています。審査員団が広がる一方で、世界中に届けやすい作品に好みが集中している、という見方です。
筆者は今もこの主張を維持するとしつつ、一つ補足を加えています。作品の開発国という点では、現在の受賞作は以前よりはるかに多様になっているといいます。
The Game Awardsの前身であるSpike Video Game Awardsでは、Game of the Yearに米国のゲームが選ばれることが多くありました。2014年から2020年までの7回でも、米国のゲームは4回受賞しています。しかしそれ以降、米国のゲームの受賞はありません。受賞作の開発国はスウェーデン、ベルギー、フランス、日本(2回)です。華やかなアクションアドベンチャーは、ノミネートはされても受賞は減り、国際的な審査員団はRPGや『It Takes Two』『Astro Bot』のような家族向けの作品を好むようだと筆者は見ています。
GTA6は米国型大作の最後の見せ場か
米国発の大型タイトルがGOTYを争う時代は本当に終わったのか。筆者は「見守るしかない」としています。今年の本命と目されている『Grand Theft Auto 6』は、これ以上ないほど華やかな大作だからです。
開発元のRockstar Gamesの本社はニューヨークにあり、作品の舞台は米国です。数千人にのぼる開発者の多くも、サンディエゴとロサンゼルスのスタジオにいる米国人だといいます。一方、Grand Theft Autoシリーズの中心開発スタジオは従来どおりスコットランド・エディンバラのRockstar Northですが、筆者は今となっては形式上の話かもしれないとしています。
筆者は、米国型大作にとっては最後の見せ場になりそうだと述べています。そのうえで、ブラジル初のGOTY受賞作が出る日を関心をもって待っていると結んでいます。