『Drova 2 - Torn Lands』プレビュー、美しい世界で手加減なしの戦闘が待つケルト神話風アクションRPG
2026年10月20日 | #ゲーム紹介 | DualShockers
ケルト神話に着想を得た暗い世界を舞台にするアクションRPG『Drova 2 - Torn Lands』のプレビューをお届けします。海外メディアDualShockersがドイツで開かれた独占プレビューイベントで体験した内容によると、本作は影や呪いに満ちた世界観を持ちながら、前作に劣らない切れ味のあるゲームプレイを備えています。一方で、操作面にはいくつか改善が必要な点も見つかったとのことです。
前作の魅力を受け継ぐ続編
前作『Drova - Forsaken Kin』は2024年にインディーズ作品としてヒットした2Dスプライト方式のアクションRPGです。Ultimaのような昔のヨーロッパ製CPRGの流れをくみ、美しいピクセルアートの世界、容赦のない戦闘、プレイヤーを手取り足取り導かない作りで注目を集めました。本作もその方向性を引き継いでいます。
武器を選ぶ戦闘と、スタミナ消費のダッシュ
体験版では、まず主人公を作成します。外見の選択肢は少なく、見た目だけの要素です。主人公は画面上で小さく表示され、物語の中で装備によっても変わるため、さほど重要ではないと筆者は述べています。
その後の簡単な戦闘チュートリアルでは、剣、斧、槍、弓、Sealの5種類から武器を選びます。それぞれ特徴と特殊な力が異なります。筆者が選んだSealは、短剣と宝石を組み合わせた武器です。宝石はドルイドの魔法の媒体として働き、エネルギーの弾を撃ったり、敵を叩くつるを呼び出したりできます。
操作はアクションRPGに慣れた人にはすぐなじめるものですが、いくつか違いもあります。武器を使ってもスタミナは減りません。一方、無敵時間のあるダッシュはスタミナを消費するため、回避できる時間には限りがあり、尽きれば待つ必要があります。
敵には被弾のたびに減るスタッガーゲージがあり、空にすると数秒間スタンします。『Final Fantasy 7 Remake』ほど戦闘の中心ではありませんが、通常の特殊攻撃であるキックで追撃し、ダメージを重ねることができます。ただしその間は素手の状態に切り替わります。
単独の敵を平地で相手にするだけなら、おおむね対処できます。本当に厳しいのは、地形の障害物に動きを妨げられながら敵の集団と戦う場面です。ダッシュのゲージはすぐ尽きるため、囲まれると命取りになりかねません。
息をのむほど美しいTorn Lands
Torn Landsに入ってまず目を引くのは、世界の美しさです。小川のせせらぎ、飛び交う鳥の群れ、歩き回る動物、風に揺れる草など、スプライトの描き込みによって土地が生きているように感じられます。野原を歩いているだけでも見とれてしまうと、筆者は評価しています。
道中で出会った薄汚れた商人に教えられ、人手を求めているEdmont Farmへ向かうことになります。この商人からは50ゴールドで地図を買いましたが、地図に書き足すにはさらに50ゴールドのインクが必要だと告げられました。
本作はOutwardの流れをくむゲームデザインで、クエストマーカーも地図上の目印もありません。クエストログはあるものの、目的地へはNPCの案内を頼りに進みます。回復、食事、休息にも同様の考え方が取り入れられ、体力は即座には戻らず、徐々に回復していきます。上位の回復アイテムなら回復が早まります。
農場で広がるクエストと、教えを受けないと強くならない成長システム
Edmontは気難しい男ですが、それも無理はありません。何かが土地を蝕み、作物に被害が出ているからです。それでも仕事を探す人には報酬を払ってくれ、農場の人々に会って困りごとを聞くよう勧めてくれます。
農場にはドルイドのKassandraがおり、教師役になり得る人物の1人です。本作では経験値を得てレベルが上がっても、師となる人物に教わらなければ実際には強くなれません。Kassandraからは、Sealのスキルを鍛えて剣にLink風のチャージビームを持たせることができました。ただし筆者は、この仕組みをあまり好ましく感じなかったと述べています。NPCが移動するため、レベルアップが面倒になることがあるからです。
最初のクエストはEdmontの妻からの依頼で、豆とカブの収穫でした。伝説の英雄の幕開けとしては華々しくありませんが、金と食事が必要だったため引き受けています。
ここで、体験版で最も大きな問題に気づきました。アイテムの選択です。何かに触れる操作が1つのボタンに集約されているため、物を拾おうとして無関係なNPCに話しかけてしまいがちです。
これは窃盗の仕組みと絡むと、より深刻になります。本作では家に忍び込んで物を盗めます。持ち主のいるアイテムは、FalloutやThe Elder Scrollsのように赤く光って表示されます。ところが、NPCに話しかけるつもりで誤って物を盗んでしまいやすく、そうなると周囲の全員に襲われます。
筆者はデモの途中、テーブルのリンゴを取ってはいけない場面で拾ってしまい、Edmontとその仲間たちに瀕死になるまで叩きのめされました。この土地では窃盗への制裁が非常に厳しく、しかも不注意による誤操作だったため、いっそう腹立たしかったといいます。
農場の外は、何もかもが襲ってくる
農場で住民と話すと、複数のストーリーが開きます。地元の娘と恋人の問題、地域の若者の間で流行する薬物、野生のモンスター退治を手伝ってほしい老レンジャー、熊用の罠を作ってほしい羊飼いなどです。
熊罠のクエストでは、クラフトの仕組みを使います。現在の体験版では簡素で、投げナイフや調理済みの肉などの基本的なアイテムを一から作れる程度です。より良い装備を作るには、レシピを見つけて読む必要があります。
いずれ農場を離れる必要も出てきます。メインクエストを進めると、東から届くはずだった荷物の捜索が始まります。ここでTorn Landsという名前の意味が分かります。小さな虫から巨大な熊まで、あらゆるものが襲いかかってくる土地で、気の休まる場所はありません。
敵の追跡も執拗で、マップの半分近くまで追いかけてきてから、ようやく諦めます。小枝でできた自然の精霊のように、決まった範囲から出ない例外もあります。それでも虫は、地の果てまで飛んでくる勢いで針を突き立てに来ると、筆者は表現しています。
戦闘は見事な出来で、忍耐と、戦う時と場所を見極める判断力が報われます。Outwardと同じく、アイテムを適切なタイミングで使うことで戦況を有利にでき、投擲武器や罠が大きなダメージ源になります。突っ込んで戦うことも可能ですが、非常に危険です。
Outwardと違い、セーブとロードは自由にできるため、死んでも長期的な痛手にはなりません。リトライを選ぶと近くから再開できます。ただしモンスターだらけの場所では、近づくだけで襲われるため、農場に戻るまで回避に徹する羽目になることもあります。
低めだった緊張感が、終盤で一変
プレイ中ずっと気になったのは、物語全体のスケールが小さく感じられたことです。巨大化した虫、太ったネズミ、枝のモンスターを倒して回り、最も危険な敵は熊という状況でした。筆者はこれを低レベルのDungeons & Dragonsの冒険の好例としつつ、世界の全体像や物語の行き先が見えにくいとも感じていました。
メインストーリーを進めると、体験版最後のクエストが開きます。ドルイドのKassandraが儀式を行い、大地と交信して作物に何が起きているのかを探ろうとします。この問いが自然の精霊を怒らせ、地面から影のような亡霊が大量に現れます。主人公と数人のNPCは、Kassandraを守って戦うことになります。
影の敵はそれほど強くありませんでした。農場で味方になった人々が手伝ってくれたためです。敵を倒すとKassandraの体から巨大な熊の霊が噴き出し、全員が気絶します。体験版は、謎の新たな人物たちが倒れた農場の住民を見つけるところで終わり、続きがどうなるのか気になる終わり方です。
筆者はこれを、体験版の間ずっと待っていた緊張感のある場面だったと述べています。狼が羊を盗むのを刺して防ぐだけではない、という手応えが得られ、低ファンタジー寄りすぎるという印象も薄れて、今後への期待が高まったといいます。
総評
筆者は本作を、Dark Soulsの戦闘と、Outwardの手取り足取り教えない生存要素やクエスト管理を組み合わせた作品と評しています。ただしOutwardほど厳しくはありません。操作系には煩わしい問題があるものの、全体としては非常に満足度の高い出来だとしています。
発売日は現時点で未定です。開発元のJust2D Interactiveには不具合を修正する時間が十分にあり、前作を超える作品に仕上げられるだろうと、筆者は期待しています。