Polygon、小規模開発を外部パートナーに任せるコナミの戦略が2026年の復活劇につながっていると評価
Polygonは、コナミが実績のある外部パートナーに自社IPを預け、規模を抑えたゲームを作らせる戦略で復活しつつあると論じています。同メディアは、大作化によって予算が膨らみ苦境に立つ企業が多い2026年の業界で、コナミを意外な成功例として取り上げています。
外部パートナーに任せ、規模を絞るコナミの手法
Polygonによると、コナミは『Silent Hill 2』のリメイクに続いて『Silent Hill f』を投入し、ほぼ途絶えていたシリーズを1年で立て直しました。2026年には『Silent Hill: Townfall』と『Castlevania: Belmont's Curse』が続き、かつての人気シリーズの存在感を取り戻す方法を見つけたとしています。
『Silent Hill 2』のリメイクを手がけたのは、コナミの社内チームではなく、近年名を上げたインディーホラーのスタジオBloober Teamです。『Silent Hill f』は、CapcomとRESIDENT EVIL: Resistanceなどで協業した実績を持つNeoBards Entertainmentが担当しました。コナミの支援と大きなIPでの自由な創作を得た同社は、ファンに受け入れられる大胆な再解釈を示し、発売から6カ月で200万本を売り上げたとされています。
『Silent Hill: Townfall』は、Stories Untoldの開発元であるScreen Burn Interactiveが制作した小規模なシリーズ作品です。Polygonは、販売面で成功したかはまだ分からないとしつつ、小さめの規模であるため、すべてを賭ける大作よりコナミが柔軟に動ける点を指摘しています。
今月発売された『Castlevania: Belmont's Curse』は、シリーズ10年以上ぶりの新作です。開発はDead CellsとThe Rogue Prince of Persiaで知られる小規模スタジオのEvil Empireが担当し、どちらの作品もCastlevaniaの影響がはっきり見られると紹介されています。大がかりな進化ではなく、まとまりのある2Dアクションに仕上げたことが、古典的なメトロイドヴァニアを望んでいたファンに受けたというのがPolygonの見方です。
低迷期からの歩み
Polygonは、10年前のコナミが存在感を失う寸前だったと振り返っています。小島秀夫氏との決裂でプレイヤーの好意が失われ、『Metal Gear Solid 5: The Phantom Pain』の高評価で得られたはずの勢いも止まりました。2016年から2024年の作品は目立たず、Metal Gear Solid、Castlevania、Silent Hillといった主要シリーズは沈黙し、スポーツゲームやレトロ作品の再発売が空白を埋める状況だったといいます。
兆しが見えたのは2023年の『Super Bomberman R 2』と『Metal Gear Solid Master Collection Vol. 1』です。大きな転機は2024年で、コナミはSilent Hillの復活を表明し、実験的な小作品『Silent Hill: The Short Message』を出しました。同作は評価面では振るわなかったものの、構想の実証になったとされています。同年中に『Silent Hill 2』のリメイクが発売され、成功を収めました。
今後の可能性と他社の動き
Polygonは、この路線をさらに進める案も挙げています。『Ender Magnolia』を手がけたAdglobeとLive Wireにシリーズを任せる案や、『Blade Chimera』などのレトロ調アクションで実績を示したTeam Ladybugに、原点へ敬意を払う、さらに小さな作品を作らせる案です。作品ごとに前作より大きく高額である必要がなくなれば、先行きは開けるとしています。
他社にも似た動きはあるものの、結果はまちまちです。Sonyは今年、インディー開発元のMega Cat Studiosによる2Dの前日譚『God of War: Sons of Sparta』を出しましたが、評判は芳しくなかったとPolygonは述べています。ただし、Concordのような失敗ほど高くついたとは考えにくいとも指摘しています。UbisoftとSegaも、それぞれPrince of PersiaとShinobiで同様の流れに加わっているとしています。
同メディアは、これが成り立つかどうかは案件ごとに決まると見ています。コナミが好調なのは、適したシリーズと適した外部パートナーを組み合わせ、超大作の期待ではなく各スタジオが現実的に作れる範囲で企画を組んでいるからだという分析です。業界が自らを抑え、シリーズを持続的に続ける道を見つけられるのではないかという期待も示しています。