ボードゲーム『Unfathomable』は、怪物退治と裏切り者探しを組み合わせた疑心暗鬼の傑作
2026年10月23日 | #レビュー | GamesRadar+
ホラー系ボードゲームの『Unfathomable』は、怪物と戦う協力プレイの面白さに、プレイヤーの中に潜む裏切り者を探す要素を重ねた作品です。筆者は、この組み合わせが他のハロウィン向けボードゲームから抜きん出る理由だと評価しています。長時間の遊びになるものの、没入感と緊張感はそれを上回るとして、お気に入りの1本に挙げています。
怪物との戦いに、もうひとつの敵が加わる
「本当に恐ろしいのは人間」という切り口は、決して目新しいものではありません。筆者もそれは承知のうえで、本作は安易にその発想に頼らず、プレイヤー自身に「人間の醜さ」を証明させる作りになっていると述べています。
舞台は禁酒法時代の1920年代です。プレイヤーは大洋を渡る客船の乗客となります。出港から数日後、嵐が来て海が荒れ始めると、名状しがたい怪物たちが海から船に這い上がってきます。その背後には、暗闇の中でかろうじて見える巨大な何かが控えています。
ゲームの前半は、この「Deep Ones」を食い止める協力戦です。怪物が船を壊したり資源を奪ったりするのを防ぎ、壊された箇所は修理します。倒しても新たな怪物が海から現れるため、船が逃げ切るまで群れを抑え続けなければなりません。筆者は、時間と波に追われる切迫した戦いだけでも十分に楽しいとしています。
裏切り者の存在が緊張感を生む
筆者が、さらに興味深いと評価するのが後半の要素です。プレイヤーの大半は普通の乗客ですが、一部は密かにDeep Onesの血を引く混血者です。こうした裏切り者は、主である怪物たちの呼び声を聞くと目覚め、船を内側から妨害し始めます。ほかのプレイヤーはその正体を突き止めなければならず、筆者は「ポーカーフェイスに自信があればいいのですが」と書いています。
妨害の方法も巧みだと筆者は評価しています。裏切り者は目立つ破壊工作をするのではなく、もっと目立たないやり方で足を引っ張ります。毎ターン、新たな展開や難題、災難を告げるイベントカードを引き、全員が数字カードを出して指定された合計値に届かせる必要があります。通常は成功させるために正の数を出しますが、裏切り者はマイナスの数字カードを混ぜて妨害します。出されたカードは場で混ぜられるため、誰が何を出したかは分かりません。
長時間でも没入できる偏執的な緊張感
1回のプレイは2〜4時間と長めです。それでも筆者は、これほど深く引き込まれたゲームは多くないと語っています。疑心暗鬼と緊張感がもたらす体験から、本作をボードゲーム全体の中でも屈指の1本と見ており、ハロウィンの時期になると遊びたくなる作品だそうです。
怪物との戦いと裏切り者探しの両方を求める人、ホラーの雰囲気の中で相手の腹を探り合うのが好きな人には向いた作品でしょう。一方で、遊び終えるまでに数時間かかるため、じっくり時間を確保できる場で遊ぶ前提のゲームです。筆者によれば、価格は定価だとやや高めですが、Amazonでは何らかの割引がされていることが多いそうです。