Mass Effectのシェパード役ジェニファー・ヘイル、BioWare閉鎖とMass Effect 5のトレーラー流出を受け「魔法が起きることを願っている」と語る
女性版コマンダー・シェパードの声を『Mass Effect』シリーズ最初の3作で担当した声優のジェニファー・ヘイルさんが、シリーズ次回作のトレーラーがオンライン上に流出したことを受けて発言しました。EAによるBioWare閉鎖の決定後に流出したもので、ヘイルさんは作品が何らかの形で実現することへの希望を語っています。
ヘイルさんがトレーラーに反応
今週、EAが設立30年のスタジオBioWareを閉鎖することが伝わり、Mass Effectのコミュニティに大きな衝撃が広がりました。BioWareは『Dragon Age』『Mass Effect』『Jade Empire』などを手がけ、欧米RPGを牽引してきたスタジオです。
追い打ちをかけるように、EAは次回作(仮題とされるのは『Mass Effect Universe』)が中止されたことも明らかにしました。さらに、同作に関わっていた元スタッフがオンラインで発言し、そのうちの1人がフルレングスのトレーラーをRedditに流出させています。ファンが求めていたものを超える内容を予感させるトレーラーだったとされ、ヘイルさんの目にも留まりました。
ヘイルさんは、X(旧Twitter)に再投稿されたMass Effect 5のトレーラーに反応し、「素晴らしい」と述べました。そのうえで「魔法が起きることを願っています。このコミュニティと開発者の皆さんには、それ以上のものがふさわしいはずです」と綴っています。
Instagramライブで語った心境
ヘイルさんはその2日前、男性版シェパードを演じるマーク・ミアさんとともにInstagramでライブ配信を行い、EAの決定を受けてファンに語りかけていました。
ヘイルさんは「なぜか不思議と希望を感じています。理由は説明できません」と述べ、「突然職を失ったBioWareの従業員のことを思うと胸が痛みます。いま何より頭にあるのはそのことです。新しい居場所を探している素晴らしいチームの皆さんです」と語りました。
ミアさんは「とても悲しい知らせです。エドモントンにとっても、カナダにとっても、ゲーム業界全体にとっても大きな損失です。こうなってしまったことは非常に残念ですし、ファンの皆さんのことを思うと心が痛みます」と述べています。
ヘイルさんはさらに、BioWareが閉鎖されたことについて、BioWareの本質を十分に理解していない可能性のある経営陣のもとにあったと指摘しました。そのうえで、利益率を高めるために、EAがこれらのIPを市場に売却するという展開もありえるのではないかと期待を示しました。「誰かがこれらのIPを引き継いで、何かを生み出してくれるかもしれません」としています。
IP売却を求める声と、慎重な見方
同様の考えを持つファンは多く、Mass Effect 5が最終的に発売されることを願って、BioWareのIPを他の開発会社に売却するようEAに求める声が上がっています。カナダの新民主党(NDP)のアヴィ・ルイス党首も、SNSでEAに公に呼びかけました。
一方、業界関係者やアナリストは、この案に慎重な姿勢を示しています。IGNの取材に応じたアナリスト3人は、BioWareのタイトルはEAの現在の戦略に合致しておらず、EAが他社に手放す可能性は低いと述べました。加えて、これらのIPは非常に高額になるとみられ、他のスタジオには資金も時間も足りないだろうとも指摘しています。
元BioWareのエグゼクティブプロデューサーであるマーク・ダラー氏も同様の見方を示しました。ただし、EAが巨額の負債を補うためコスト削減を進めていることから、IP売却を検討する可能性があることは認めています。それでも、経営陣が「存在したこと自体を忘れようとして、倉庫の奥に埋もれさせる」可能性も同程度にあると述べました。