JRPGに大きな影響を与えた非JRPG9作品を紹介、源流にはUltimaとWizardryの存在
2026年10月27日 | #ゲーム紹介 | DualShockers
『ドラゴンクエスト』はJRPGの始祖であり、後続作品の手本になったと言われています。『ドラゴンクエスト』などの初期JRPGがUltimaとWizardryの影響を受けたことも、広く研究されてきました。では、影響を与えた作品はそれだけなのでしょうか。クラシックから最近のものまで、JRPGに影響した作品は他にもあるはずです。
この記事では、仕組みや機能、スタイルなどの面でJRPGに大きな影響を与えた非JRPGを9本、9位から1位の順に紹介します。開発者がインタビューで名前を挙げた作品や、仕組みがJRPGで繰り返し取り入れられてきた作品が中心です。ただし、それにふさわしい評価を受けてこなかった作品でもあります。
過去を振り返ることは、現在を理解し、ひいては未来を予想することにもつながります。参照や着想が業界全体に波紋のように広がり、先人のルーツを尊重しながら、時代を超えて新しさも感じさせる作品を生んできた様子は、美しいものです。
9位 Pac-Man:アクションJRPGの誕生を支えた一本
意外に思われるかもしれませんが、Pac-Manは1984年にナムコが発表したアーケードゲームを通じて、多くのJRPGに影響を与えました。『イース』『ドラゴンスレイヤー』『ハイドライド』、さらにJRPGではない『ゼルダの伝説』までもが、そのアーケードゲームの影響下にあります。これらがまた次の作品に影響を与え、デザインや参照、情熱が連鎖していきました。
そのアーケードゲームが『ドルアーガの塔』です。今の基準でJRPGと呼ぶのは無理があるように見えますが、WizardryやDungeons & Dragonsから強い影響を受けていることを考えれば、JRPGと言えます。『ドルアーガの塔』の遊びはPac-Manによく似ていますが、塔を登るための新しい装備や、種類の異なる敵といったRPGらしい成長要素が加わっています。RPGとしての要素はごく軽いものの、後に続く多くの作品への道を開いた作品です。
8位 EverQuest:日本に到来したMMORPG
日本のゲーム業界は常に多作でしたが、長らく自国発の大規模なMMORPGを持っていませんでした。Ultima OnlineやRagnarok Online、Priston Taleなど、世界各国の開発元によるタイトルはありましたが、日本発で誰もが知るMMORPGはありませんでした。それを変えたのが『ファンタシースターオンライン』と『ファイナルファンタジーXI』です。
特に『ファイナルファンタジーXI』は、坂口博信氏がEverQuestを遊んだことをきっかけに生まれました。『ファイナルファンタジー』の生みの親が「オンラインのファイナルファンタジーを作りたい」と語ったことで、企画が始動したのです。20年以上たった今も運営が続いており、現在最大級のMMORPGの一つである『ファイナルファンタジーXIV』の土台にもなりました。強い指導力を持つ作家性の高い人物は、山をも動かせるということを坂口氏は示しました。
7位 Minecraft:創造の自由
Minecraftは今も世界的な現象であり、いくつかのJRPGに影響を与えたのも当然です。オープンワールドのサンドボックス型という創造的なスタイルは、日本の伝統的な開発ではあまり採用されてきませんでした。それでも、このインディーヒット作から強い着想を得た『ドラゴンクエストビルダーズ』が生まれています。
『ドラゴンクエストビルダーズ』は、初代『ドラゴンクエスト』で勇者が最後に竜王の側についていたらどうなったかという、もう一つの世界線を描いています。プレイヤーはかなりの時間を、自分のベッド作りや世界の危険からの生き延び方に費やすため、雰囲気は予想以上に軽く遊び心があります。それでも物語は興味深いものです。Minecraftに影響を受けたインディーJRPGも多いと考えられますが、思い当たる中では『ドラゴンクエストビルダーズ』が筆頭です。
6位 The Elder Scrolls III: Morrowind:オープンワールドの巧みさ
ゲーム界の流行は、本質的に循環します。スーパーファミコン、PS1、PS2の時代はJRPGが主流でしたが、その後は欧米RPGが勢いを増し、第7世代機の時代に優勢となりました。背景には、グラフィックエンジンの進歩、欧米メディアの偏り、Xboxの台頭と優れたRPGラインナップなど、さまざまな理由があります。
欧米RPGで画期的な存在となったのが、The Elder Scrolls III: Morrowindです。そのオープンワールド構造は、Skyrimを含む後続作品の手本になりました。Morrowindを特定のJRPGの主な着想元として挙げた発言はほとんどありませんが、Skyrimの名前を挙げる日本の開発者は数多くいます。『ファイナルファンタジーVII リバース』ディレクターの濱口直樹氏と、『テイルズ オブ』シリーズの元プロデューサーである馬場英雄氏は、どちらもSkyrimから影響を受けたと述べています。Morrowindが始めたオープンワールドの進化は業界全体に広がり、今も影響力を保っています。
5位 The Witcher 3: Wild Hunt:物語と自由度の両立
MorrowindやSkyrimの話題からは、The Witcher 3: Wild Huntのような欧米の大作RPGにつながります。本作はThe Elder Scrollsのオープンワールドの枠組みに活気を吹き込み、物語のデザインも一段引き上げました。プレイヤーに完全な自由があっても、全体の物語が緩んだり散漫になったりする必要はありません。本作は現代のJRPGに直接影響を与え、複数のディレクターがCD Projekt Redの傑作を主要な指標として明言しています。
『スターオーシャン 5 -Integrity and Faithlessness-』のプロデューサーである小林秀一氏は、よりシームレスなオープンワールドを設計する際、The Witcher 3から直接影響を受けたと語りました。濱口氏も『リバース』の基礎となる参照先としてSkyrimとともにThe Witcher 3を挙げています。吉田直樹氏は『ファイナルファンタジーXVI』の方向性を定める際、この二つの欧米作品に言及しました。掘り下げるほど関係が見えてきます。ファンの間では欧米RPGとJRPGの比較が議論されがちですが、開発者同士は互いに深い敬意を持った関係にあるようです。
4位 Diablo II:スキルツリーの輝き
Diabloが業界史上、最も影響力のあるゲームの一つであることに疑いの余地はありません。ダンジョンを探索して周回する遊びやランダム生成の戦利品の仕組みは、装備のレアリティを色で分ける表示も含めて、今も多くのゲームに影響しています。ここでは特にDiablo IIと、スキルツリーという機能に注目します。スキルツリーは長くRPGの典型的な要素と見られてきましたが、テクノロジーツリーはもともとボードゲームのCivilizationで登場したものです。
スキルツリーはキャラクターに大きな個性と自由度をもたらすため、RPGと相性がよく、JRPGも例外ではありません。『ファイナルファンタジーX』『スターオーシャン 6 THE DIVINE FORCE』『テイルズ オブ エクシリア』『ドラゴンクエストXI』など、形はさまざまでも、キャラクターがレベルアップしてポイントを得て、それを振り分けて新しい能力を覚えるという構造は共通しています。Diablo IIがゲーム全体、とりわけJRPGに与えた影響は計り知れず、各開発者がそれぞれ独自のひねりを加えています。
3位 Rogue:ローグライクの源流
Rogueを入れるのはずるいと感じるほどです。この作品が影響を与えたのはJRPGだけでなく、ゲーム業界全体だからです。その構造に着想を得た作品はすべてローグライクと呼ばれています。それでも、チュンソフトが先駆けとなったJRPGのサブジャンル「不思議のダンジョン」は特筆に値します。
最近のローグライクの多くは、周回のリセットやメタ進行によって繰り返し遊ぶ動機を作っています。一方、不思議のダンジョンは、1980年にRogueが確立した基本設計にずっと近い作りです。マス目で区切られた自動生成のダンジョンに潜り、失敗すれば進行をリセットし、挑戦のたびにさらに深く進みます。今回こそ勝てると願いながら繰り返す遊びです。皮肉にも、不思議のダンジョンは現代におけるRogueの設計に最も忠実な解釈の一つであり、1980年の画期的な作品の波紋が今も続いていることを示しています。
2位 Ultima:最初期の参照元
ここからは、あらゆるジャンルを通じて最大級の影響を持つ作品です。リチャード・ギャリオット氏が生み出したUltimaは、JRPGの誕生に欠かせない存在で、数十年にわたってどれほど多くの作品に影響を与えたか見当がつかないほどです。『ドラゴンクエスト』がJRPGの始祖と見なされていること、そしてUltimaとWizardryの二作品から主な着想を得たことは、おそらくご存じでしょう。いくつか先行作品はあったとされています。
この歴史に異論はありません。UltimaのRPGとしての枠組み、フィールドの移動、戦闘のデザイン、成長の仕組みは、RPG全般に、ひいてはJRPGにも大きな影響を与えました。今、シリーズ初期の作品を見返すと、それが現代のゲームをどう形作ったのか想像しにくいかもしれませんが、つながりは否定できません。裏付けとなる資料は少ないものの、1985年発売の『Ultima IV』の善悪を問う仕組みが、物語重視の今のJRPGに見られる選択と結果の仕組みへの道を開いたことは間違いない、と筆者は述べています。
1位 Wizardry:もう一つの最初の着想元
Ultimaがコインの片面なら、Wizardryはもう片面です。世界でも最初期の、一人称視点のダンジョン探索型コンピュータRPGの一つです。一人称視点で、マス目状のダンジョンを進み、ランダムエンカウントのあるターン制戦闘を行います。この定番は『世界樹の迷宮』のようなシリーズに今も受け継がれています。そして最初の作品から、Ultimaにはなかったパーティー制を取り入れていました。
ダンジョンに入る前に多様なパーティーを編成でき、メンバーはそれぞれ職業、種族、装備を持ちます。JRPGが本当に輝くところがあるとすれば、個性的で印象に残る仲間たちです。初代『ドラゴンクエスト』は、Ultimaのフィールドと、Wizardryの戦闘システムを組み合わせた、より伝統的な作りでしたが、主人公は一人だけでした。対して『ファイナルファンタジー』は、最初から自由に編成できるパーティーを導入し、新境地を開きました。その後、JRPGは進化を続け、独自の個性を築いてきましたが、その起源と基本設計は、いつでもUltimaとWizardryにさかのぼることができます。