EAの現従業員・元従業員が匿名で証言、人員削減とGenAI推進で士気が低下していると報道
2026年10月28日 | #その他 | DualShockers
ゲームメディアのVertical Sliceが、Electronic Arts(EA)の現従業員と元従業員数名に匿名で取材し、社内の現状を伝えました。先週のBioWare閉鎖を受けた取材で、従業員たちは急で無作為に見える人員削減や、現場の実情にそぐわない経営陣の方針、生成AIの利用圧力などを語っています。DualShockersがこの内容を紹介しています。
人員削減は「リストの数字」として扱われるとの証言
取材に応じた従業員によると、EAの人員削減の進め方は曖昧で、事務的なものだといいます。社内では半定期的に、社内のどこかで人員削減があったと知らせるメールが届きますが、名前や職種には触れられていません。
詳細を知らされないのは一般の従業員だけではありません。管理職でさえ、部下のうち誰がまだ在籍しているのかを把握しておらず、LinkedInで退職の投稿を見て初めて知る場合もあるとのことです。EAはこれをプライバシー保護のためと説明しているとされますが、ある従業員は、解雇された人を孤立させるための意図的な手法ではないかと疑っています。
実際に解雇された従業員は、Zoom通話に招かれたものの、ほかの参加者は非表示で、テキストチャットも無効にされていたと説明しました。自分の立場を訴えることも、質問することもできなかったそうです。この人物は「非常に事務的です。リストに載った数字として解雇されるだけで、実際に携わっているプロジェクトが理解されることはありません」と述べています。
こうした進め方は、残った従業員にも影響しています。人が突然いなくなることで、その人が担当していた仕事に誰も割り当てられないまま残り、放置されていることに誰も気づかないケースがあるといいます。社内の別の職に異動する機会を提示される人もいますが、直前の扱いを受けて、検討すらしなかった従業員もいたとのことです。
生成AIの利用は義務ではないが、事実上避けられないとの声
従業員が減る一方で、求められる成果の水準は高いままです。経営幹部は「do less, better(量を絞って質を高める)」という言葉を繰り返しているとされています。
その一環として、生成AIツールを従業員の業務に組み込もうとする動きが強まっているといいます。公式には義務化されていませんが、経営幹部は「未来だ」と強調して強く推進しているそうです。現場では、EAが最小限の人員でどこまで利益の出るゲームを出し続けられるかを試しているのではないか、という見方が主流だとされます。匿名の従業員は「ツールの利用が義務だとは言いませんが、使わなければ仕事ができない、あるいは非常に難しい状況にされます」と語っています。
経営陣への不満と将来への不安
経営陣への不満も広がっているようです。例として、シアトルの多数の従業員を、より小さく、費用が高く、アクセスも悪いオフィスに移したにもかかわらず、責任を問われた様子がないことが挙げられています。ある従業員は「EAの経営陣は失敗することはなく、ただ周囲に失敗させられるだけです」と述べ、経営陣は プレイヤーが本当に求めているものから離れていると指摘しました。さらに「EA Sports FCがよく売れて大きな利益を生むので、判断の誤りを補えているだけです」とも話しています。
従業員の間では、会社の将来への不安も強く、ある人物は職場を「リーダーが最後の1セントまで奪い、残された者が家族を養えるか心配するしかない、ゆっくりと朽ちていく冷たい場所」と表現しました。
記事によると、これらの動きは、サウジアラビアのPIF(公共投資基金)によるEA買収で生じた負債を回収するため、収益を確保しつつ経費を切り詰める流れの中にあるとされています。Vertical SliceはEAにコメントを求めましたが、執筆時点で回答はありません。