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桜井政博氏、AI制作ゲームの増加は続くもののその多くは「収益の出ないタイトル」になると発言

2026年10月28日 | #その他 | IGN

桜井政博氏、AI制作ゲームの増加は続くもののその多くは「収益の出ないタイトル」になると発言

『スマッシュブラザーズ』シリーズで知られる桜井政博氏が、インタビューでAIによるゲーム制作の増加について見解を述べました。桜井氏は、AIで作られたゲームの多くは他作品の仕組みを再現したものにとどまり、長く求められる存在にはなりにくいとの考えを示しています。

AIで作品数は増えても「収益の出ないタイトル」が大半に

この発言は、電ファミニコゲーマーのインタビューで、Steamで2010年以降に公開されたゲームが急増しているという話題を振られた際のものです。インタビュアーは、タイトル数が2010年の275本から1万9000本に急増したと指摘しました。

桜井氏は「1万9000本はすごい数ですが、今後はさらに増えると思います。間違いありません。AIが数を増やすからです。ただ、その大半は『収益の出ないタイトル』になると思います。数が多すぎて把握しきれず、すべてを理解することは不可能です」と語っています。

また、AIで作られたものや低品質のまま量産されたものについては、「ほとんどが、ほかのさまざまなゲームで見られる仕組みの再現になる」との見方を示しました。すでにそうした作品は多く出ているとも述べています。

パズル系の模倣はAIに向いているという指摘

桜井氏は具体例として、発想が単純なパズルジャンルのゲームを挙げ、話題になった Needle in a Haystack Simulator にも言及しました。「スーパーマーケットがひっくり返ったので商品を並べ直そう」「ネジを元の位置に戻そう」「干し草の山から針を探そう」といったタイトルが非常に増えていると指摘し、この種の模倣はAIにとって容易なはずだと述べています。

その背景として、AIは独自のものを生み出せず、これまでにあったものを繰り返すだけだという認識を示しています。

上田文人氏のような作り手の重要性

一方で桜井氏は、AIがさまざまな作品を作れるようになれば、上田文人氏の作品、たとえば『ICO』や『ワンダと巨像』の雰囲気を学習して、似たものを作る可能性はあるとしました。

しかし、上田氏がこれから作ろうとするものはAIには再現できないと桜井氏は述べています。今後の作品がどんな芸術的スタイルを持つのかは上田氏にしか作れず、そこに人間の創造性があるという考えです。AIが参照できるのは「これまでに作られたもの」であり、「まだ作られていないもの」は参照できないと説明しました。これはAIに限らず、さまざまな創作物に当てはまるとも語っています。

最後に桜井氏は、上田氏のように「自分の道を切り開く」人や「独自の味を出せる」人は、今後「ますます重要になる」と述べました。とくに「大量生産と低品質な商品の時代」にはそうだと強調しています。

AI改造の流行とゲーム業界の状況

IGNは、この数週間でAIを使ったMODが大きな流行になっていると伝えています。ゲームをWebブラウザーに移植したり、既存の作品を使って「新しい」ゲームを作ったりする動きがあるといいます。

IGNは、業界でレイオフが相次ぎ、Epicのような大手が「AIファースト」の制作体制に移行している状況にも触れています。そのうえで、同媒体は独創性と深みのある人間の作品を重視する桜井氏の考え方を、明るい展望として紹介しています。

なお桜井氏は最近、日本ゲーム大賞のゲームデザイナー賞について、16年間続けた役目を引き継ぐ後任が見つからず、廃止せざるを得なくなったことも伝えられています。