OpenAIのサム・アルトマンCEO、供給が限られるDRAMは個人のPCではなくクラウドで使うべきと主張
OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏が、新たなインタビューで、限られたDRAMの供給を個人のPCに置いておくのは「全体の配分としてはかなりひどい」と述べました。データセンターで最大限に活用すべきだという趣旨の発言で、DRAM不足でゲーム機やPCの価格が上がるなか、批判的な反応も出ています。
アルトマン氏の主張
Polygonによると、DRAMは携帯電話やゲーム機、AIなどを支える部品です。同メディアは、OpenAIが2029年まで世界のDRAM供給の40%を押さえているとしています。そのためPS5が650ドルになり、ゲーミングPCを手頃な価格で組めなくなっている大きな要因の1つだと指摘しています。
アルトマン氏は、世界のシリコン生産能力はすでに限られていると説明しました。そのうえで、次のように語っています。
「世界全体の配分という観点では、限られたDRAMの供給を、みんなが自分のコンピューターに積んで、使うのは5%の時間だけという状態は、実際かなりひどいものです」
同氏は、現在のような供給制約のもとでは、人々の電子機器に眠っているDRAMもデータセンターで使うほうが有益だと考えています。そうすれば、集約された計算能力を誰もが利用できるという理屈です。
「供給が非常に限られた環境に対処するなら、クラウドでの稼働率を最大にしたいはずです。ところが、人々の直感はなぜかその逆です」とも述べています。
反応と筆者の見方
Polygonは、この主張がOpenAI自身の果たした役割に触れていないと指摘しています。そもそも品薄の一因はOpenAIにあるという見方です。同メディアによると、この主張は評論家やYouTubeのコメント欄で疑問視されています。
また筆者は、SonyがアルトマンCEOと同じ考えだとみています。根拠として、Sonyが2027年にBlu-rayのサポートを終了し、PS5をデジタル版のみにする計画を挙げています。これは筆者の見方です。
筆者はさらに、ハードのジェイルブレイクが進み、AIがゲーム制作を加速させるなかで、企業には利用者の所有物をできるだけ減らす動機があると述べています。クラウドから配信されるものなら、盗用やリバースエンジニアリングが難しく、アクセス料金も企業側で調整できるためです。筆者は、アルトマン氏は「口にしにくい本音」を言っただけだとしています。
コストの見通し
アルトマン氏は、エネルギーや供給、生産にかかるコストが近いうちに下がることを望んでいます。「下がらなければ、とても悲しい。ただ、下がるには、これだけ価値があるものなので、供給が大幅に増える必要があります」と語りました。