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ボードゲーム『Fire Tower』は5分で遊び始められる手軽さと、意外に奥深い戦略性を両立した一作

2026年11月04日 | #レビュー | GamesRadar+

ボードゲーム『Fire Tower』は5分で遊び始められる手軽さと、意外に奥深い戦略性を両立した一作

GamesRadar+のボードゲーム担当筆者は、『Fire Tower』をもっと早く遊ばなかったことを悔やむほど気に入ったといいます。見た目は複雑でも、ルールは驚くほど理解しやすく、すぐに熱中できる点が高い評価の最大の理由です。単なる手軽さだけでなく、見かけによらない戦略性があることも筆者を引きつけました。

「5分で始められる」という触れ込みへの疑い

筆者は当初、「数分で覚えて遊べる」とうたうボードゲームには懐疑的でした。そうした作品はライトなパーティーゲームでもない限りまれで、優れたボードゲームでも内容を把握するには試しにプレイする必要があることが多いからです。『Fire Tower』の「5分で始められる」という宣伝にも眉をひそめ、多数のコンポーネントとマス目を使うシステムを見て、さらに疑いを強めたといいます。

しかし結果は、筆者自身の言葉を借りれば「完全に間違っていた」というものでした。複雑そうに見えても内容はとても分かりやすく、気づけば夢中になっているそうです。一発ネタで終わらず、意外なほど戦略性があるとも述べています。

森林火災を操り、最後の塔を目指す

本作でプレイヤーは、森林火災を食い止めようとする監視員になります。目的は最後まで自分の塔を残すことで、炎をライバルのほうへ誘導したり、あえて燃え広がらせたりして勝利を目指します。2対2の協力モードもありますが、筆者は全員が敵になる個人戦が最も面白いと見ています。拡張セットの「Rising Flames」で変化を加えることも可能です。

各ターンでは、風が吹く方角(北・南・東・西)に火のトークンを置き、そのあと手札のカードを1枚使います。風向きを変えたり火を消したりする穏やかなカードもありますが、かなり意地の悪いものも多くあります。火のトークンを盤上で飛び越えさせる、一度に複数のトークンを足す、炎を「爆発」させて複数のマスを一気に飲み込ませるといった効果です。全員が互いの塔に火をつけようとするため、こうしたカードを温存して土壇場で使う場面は、とりわけ相手の破滅を仕込んできた場合には、たまらない「してやったり」の瞬間になると筆者は語っています。

袋叩きになっても逆転できる仕組み

負けに弱い人がいる卓では危うくなりかねず、1人の不運なプレイヤーに全員が集中攻撃するおそれも常にあります。ただ、集中攻撃を受けても流れを変える手段は豊富に用意されています。広範囲の火を一度に消す能力や、炎が塔に迫ったときに使える起死回生の水バケツがあり、防火帯も迫る炎の向きを変えるのに役立ちます。

一方で、絶妙なタイミングのカードで防火帯を取り除いたり、風向きの変化で防火帯を迂回したりもできます。そのため、優位に立ったと感じるプレイヤーがそのまま安泰になることはありません。筆者はゲームの大半で火のトークンをほぼ避けていたものの、最後に残ったライバルの巧みな選択に出し抜かれ、とどめを刺されたそうです。

題材への配慮と結論

今夏、多くの人が深刻な森林火災に苦しんだことを踏まえると、テーマが不謹慎に映りかねない点は筆者も認めています。この題材に抵抗を覚えるのも当然のことだとしています。そのうえで筆者は、本作は配慮して作られており、全体として十分に抽象的なので、悪趣味な印象はないと考えています。

筆者は『Fire Tower』にすっかり引き込まれ、もっと早く遊べばよかったと繰り返しています。30分以内で終わる気軽な戦略ゲームという魅力的なジャンルに収まる作品であり、ボードゲームにあまり親しんでいない家族にも迷わず勧められるそうです。クリスマスに親類を訪ねる際に持っていくかもしれず、その場合は、これまで家族向けボードゲームとして使ってきた作品の一部が外れることになりそうだと話しています。

価格は英国で29.99ポンドで、Amazonでは23ポンドで販売されています。