北瀬佳範氏、スクウェア・エニックスは今後リメイクより新作への投資が中心になりそうと語る
『Final Fantasy VII Revelation』の発売は来年の予定ですが、Final Fantasy VII Remake三部作のプロデューサーを務める北瀬佳範氏が、同作の後にスクウェア・エニックスが進む方向について語りました。北瀬氏は初代Final Fantasy VIIのほか、Final Fantasy VI、VIII、X、クロノ・トリガーのディレクターも務め、現在はFinal Fantasyシリーズのブランドマネージャーでもあります。IGNは、Lucca Comics & Games Festival 2026の会場で同氏に単独インタビューを行いました。
新作への投資が中心になる見通し
スクウェア・エニックスは新規IPとリメイクの両方で知られていますが、そのバランスについて問われた北瀬氏は、会社としては新作や新しいゲームに投資する可能性のほうが高いと答えました。
一方で、今回のFinal Fantasy VIIのリメイクは、オリジナル版を手がけ、強い思い入れを持つ北瀬氏ら制作者が関わったことで実現したものだと説明しています。新しいユーザーにも、昔のプレイヤーと同じようにこのゲームの魅力を知ってほしいという思いがあったとのことです。今回のように、会社が過去作のリメイクに投資するケースも今後あり得るとしています。
次のリメイクは当面考えていない
仮に制約なしでFinal Fantasy VII以外の名作をリメイクできるなら何を選ぶか、という質問に対し、北瀬氏は「これをリメイクする」と口にすれば、世界中がすぐにそのリメイクを待ち始めてしまうので答えにくいと述べました。
そのうえで、Final Fantasy VIIのリメイク開発には十分な充実感があったと振り返り、現時点では新しいゲームを作りたいと話しています。当面リメイクへの特別な思いはなく、近いうちに別のリメイクを手がけることはないだろうという考えです。ただし、社内でもファンの間でもFinal Fantasy VIのリメイクを望む声は多いとして、「どうなるか分からない」とも語りました。
次に挑戦したいゲーム
次に取り組みたい作品について、北瀬氏は、若い世代はストーリー中心よりも、バトルアクションに重きを置いたゲームを好んでいると指摘しました。将来的には、Final Fantasyらしいストーリーの特徴を失わないまま、そうしたバトル重視のゲームに挑戦してみたいとのことです。若い世代の関心が高いジャンルであり、新たな挑戦になると述べています。
映像化への意欲
ゲームや映画など、Final Fantasyシリーズはさまざまな形で展開されてきました。今後の展開について問われた北瀬氏は、Final Fantasy VIIのリメイクでオリジナル版よりも世界を深く掘り下げられたことを踏まえ、Final Fantasyの物語に着想を得たゲームやテレビシリーズがあってもよいと述べました。将来そうした展開が実現しない理由はないと考えているそうです。
Final Fantasyの魅力とお気に入りの作品
Final Fantasyが特別な理由として、北瀬氏はキャラクターと、物語の中での成長の描き方を挙げました。加えて、当初は欧州の文化の影響が強かった作品の美意識に、時代とともに日本の文化が取り入れられていった点にも触れています。制作者たちは日本で育ち、漫画やアニメに親しんできたため、それが開発で大きな役割を果たすようになったといいます。欧州由来の要素と日本文化の影響が合わさったことで、ジャンルの中でも独自の作品になり、世界中のファンに評価されているのではないかという見方です。
これまで手がけた作品の中でお気に入りを選ぶ質問では、難しいと前置きしたうえで、Final Fantasy VIIかもしれないと答えました。1997年のオリジナル版の発売以来、30年近く同じキャラクターと物語に携わってきたため、最も愛着を感じているとのことです。
Clair Obscur: Expedition 33とスター・ウォーズからの影響
Final Fantasyに影響を受けた作品として最近人気を集めたClair Obscur: Expedition 33について意見を求められた北瀬氏は、同作を知っており、制作者と話したこともあると明かしました。Final Fantasyに刺激を受けて新しいゲームが生まれたことを、とてもうれしく思っているそうです。北瀬氏自身も若い頃に映画、特にスター・ウォーズから影響を受けており、互いに影響を与え合うこうした循環は素晴らしく、そうあるべきものだと述べています。
スター・ウォーズから直接取り入れた要素については、好きすぎて、まったく同じものになってしまうことを恐れ、使うことを避けていたと説明しました。それでも、Final Fantasy VIの登場人物の名前には、スター・ウォーズのビッグスとウェッジの名前を、オマージュとして使ったといいます。もう1つはFinal Fantasy Xのブリッツボールで、ファンタジーの世界にスポーツを持ち込むという発想を、エピソード1のポッドレースから直接取り入れたと明かしました。