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『Magic: The Gathering』の主任デザイナー、アーティファクトとエンチャントは統合すべきだったと回顧

2026年08月26日 | #ゲーム | Polygon

『Magic: The Gathering』の主任デザイナー、アーティファクトとエンチャントは統合すべきだったと回顧

33年にわたり続いてきたカードタイプの区分について、『Magic: The Gathering』主任デザイナーのMark Rosewater氏が見直し案を語りました。ゲームを最初から作り直せるなら、アーティファクトとエンチャントを単一のカードタイプにまとめる可能性があるとしています。

アーティファクトとエンチャントの境界が曖昧になった理由

アーティファクトは武器や乗り物、機械などの物理的な存在、エンチャントは呪いや祝福、物語を描くサーガなどの持続的な魔法として設計されました。当初は、アーティファクトがどの色のデッキでも使える一方、エンチャントは5色の役割分担である「カラーパイ」に結びつくという違いがありました。

しかし、強力なアーティファクトを特定の色に割り当てるデザインが増えたことで、両者を分けていた大きな意味は薄れたとRosewater氏は説明しています。現在は、物理的な存在か魔法的な効果かという、主に設定上の違いとして扱われているとのことです。

アーティファクト・クリーチャーは初期から存在していましたが、最初のエンチャント・クリーチャーであるLucent Liminidが登場したのは2007年のFuture Sightでした。その後も、エンチャント・クリーチャーの存在をゲーム上の仕組みではなく、設定面の理由で受け入れられるようになるまで時間がかかったとされています。

2種類をまとめる「Relic」案

Rosewater氏は、作り直すならクリーチャーでないパーマネントをまとめる新たなカードタイプを用意し、「Artifact」と「Enchantment」をサブタイプにする案を示しました。これなら、アーティファクトとエンチャントに対する各色の扱いを維持しながら、両者が同じ大きな分類に属することを明確にできます。

新カードタイプの名称としては「Relic」が候補になり得ます。たとえば装備品なら「Relic — Artifact Equipment」、サーガなら「Relic — Enchantment Saga」のように表記でき、既存のアーティファクトとエンチャントの区別も残せるという考えです。

一方で、Rosewater氏は、すでに膨大な数のカードが印刷されているため、現在から分類を変更するのは現実的ではないとも指摘しています。数十億枚に及ぶカードを遡って変更する負担や、長年遊んできたプレイヤーの混乱を考えると、実行は難しいとのことです。

33年越しに明かされた設計上の後悔

Rosewater氏は、アーティファクトとエンチャントは構造的にはもともと似ていたにもかかわらず、異なるカードタイプとして出発したと振り返っています。色の制限という当初の役割が薄れた現在では、両者を分ける線引きは「創作上のもの」に近くなったとしています。

本作の歴史を振り返る今回の発言は、エンチャント・クリーチャーのように、かつては不自然に見えたカード表現が生まれた背景にも関係しています。Rosewater氏は、最初から両者を同じ概念の異なる形として扱っていれば、こうしたデザイン上の違和感は小さかったかもしれないと考えています。