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『Magic: The Gathering』のBeorn the Fierceデッキ、23年前のCaller of the Clawが全体除去後の反撃を支える

2026年09月03日 | #ゲーム | Polygon

『Magic: The Gathering』のBeorn the Fierceデッキ、23年前のCaller of the Clawが全体除去後の反撃を支える

多数の熊クリーチャーを並べて戦うBeorn the Fierceデッキでは、対戦相手の全体除去が最大の脅威になります。そんな状況で注目されているのが、2003年に登場したCaller of the Clawです。自軍のクリーチャーが倒されたあとに新たな熊の軍団を生み出せるため、盤面を一掃されても一気に立て直せます。

熊を並べるBeorn the Fierceの強みと弱点

『Magic: The Gathering』のThe Hobbitコラボセットに登場したBeorn the Fierceは、EDHRECに4,410デッキが登録されている人気の統率者です。5マナ6/6でトランプルを持ち、自分がコントロールするほかの熊・クリーチャーをすべて+2/+2します。さらに各戦闘の開始時には、クリーチャー1体にトランプル・カウンターを置き、そのクリーチャーを熊にする能力も備えています。

その後、3体以上の熊をコントロールしていれば、カードを2枚引けます。自身で戦闘能力を強化しながら、条件を満たせば手札まで補充できるため、熊を種族として重視するデッキとの相性は非常に良好です。Beornは熊を大量に展開する戦略を強力に後押ししますが、クリーチャーを並べるほどBlasphemous ActやToxic Delugeのような全体除去には弱くなります。原文筆者は、Beornの大きな弱点は盤面を守る手段が不足している点だと指摘しています。

Caller of the Clawが全体除去を反撃に変える

Caller of the Clawは、2003年のLegionsで初登場した3マナ2/2のエルフです。瞬速を持ち、戦場に出たとき、このターンに戦場から墓地へ置かれたトークンでないクリーチャー1体につき、緑の2/2の熊・クリーチャー・トークンを1体生成します。

たとえば、Beornとほかの5体のトークンでないクリーチャーをコントロールしている状態で、対戦相手がBlasphemous Actを唱えたとします。13点のダメージによって自軍が全滅しても、呪文の解決後に3マナを支払ってCaller of the Clawを唱えれば、合計6体の熊・トークンを生成できます。統率者であるBeornも、統率領域へ戻す前にいったん墓地へ置かれるため、生成数に含まれます。

そのターンの終了時点で、戦場にはCaller of the Clawと6体の2/2熊が残ります。次のターンにBeornを再び唱えれば、6体の熊は+2/+2を受けて4/4になり、戦闘開始時の能力によってCaller of the Clawも熊として扱えるようになります。これにより、Caller of the Clawも強化対象となり、トランプルも得られます。熊が3体以上いるため、カードを2枚引く条件も満たせます。

結果として、盤面を一掃された直後にもかかわらず、トランプルを持つ4/4の熊7体と6/6のBeornを用意できます。さらにDoubling Seasonが戦場にあれば、生成される熊は12体に増えます。Yedora, Grave Gardenerをコントロールしている場合は、死亡したトークンでないクリーチャーが森として戦場に戻るため、別の形で盤面を維持できます。

破壊以外の除去にも対応できるのか

Caller of the Clawの条件は、トークンでないクリーチャーが墓地に置かれることです。自軍の熊トークンは数に含まれないため、トークン中心の構成では全体除去後に得られる戦力が少なくなります。また、全体除去が起きたときにCaller of the Clawを手札に持ち、3マナをアンタップ状態で残しておかなければなりません。クリーチャーが破壊されずに追放された場合も、墓地に置かれないため能力は役に立ちません。

一方、Heroic Interventionのような防御カードとは役割が異なります。Heroic Interventionはパーマネントに破壊不能を与え、対象を取るダメージや破壊効果から守るカードです。それに対してCaller of the Clawは、クリーチャーが死亡することを前提に、その損失を新しい軍団へ変換します。

この違いが特に重要になるのがToxic Delugeです。Toxic Delugeはクリーチャーを破壊するのではなく、全体にマイナスの修整を与えます。タフネスが0以下になったクリーチャーは墓地に置かれるため、破壊不能や呪禁では助かりません。しかし、Caller of the Clawはそのクリーチャーをトークンでないクリーチャーとして数えられるため、Toxic Delugeの解決後にも熊を生成できます。

相性の良い熊とカードの採用状況

熊の中には、能力を持たない単純なサイズのクリーチャーも多く存在します。Alpine Grizzly、Balduvian Bears、Bear Cub、Forest Bear、Golden Bear、Grizzly Bears、Ordinary Bear、Runeclaw Bearなどがその例です。これらはBeornによって+2/+2を受けられるだけでなく、トークンでないクリーチャーなので、Caller of the Clawによる全体除去後の再展開にも貢献します。熊トークンはこの条件に含まれないため、同じ熊でも価値が異なります。

Ruxa, Patient Professorもこの構成では有力な候補です。能力を持たないクリーチャーに+1/+1を与え、ブロックされなかったかのように戦闘ダメージを割り振れるようにします。生成された2/2熊にも効果が及び、Ruxa自身も熊である点がBeornの戦略と噛み合います。Muraganda Petroglyphsを加えれば、能力を持たないクリーチャーはさらに+2/+2されます。ただし、このエンチャントは対戦相手のクリーチャーも強化するため、採用時には注意が必要です。条件が整えば、Caller of the Clawで生成した2/2の熊を7/7まで成長させることも理論上は可能です。

EDHRECでは、Beornデッキの29%にCaller of the Clawが採用されています。The Hobbitの発売後は、このカードの各種印刷版の市場価格が大きく上昇しました。長年にわたって安価だったカードが、ここ数カ月で値上がりし、Commander 2015版は3カ月間で約80枚が売れたと報告されています。供給が限られた古いカードであるため、数十万単位のプレイヤーが買い始めなくても、少数の需要増加で価格が動きやすいと原文筆者は説明しています。BearscapeやAyula, Queen Among Bearsといった熊デッキの定番カードも、Beorn人気の影響で値上がりしています。

Caller of the Clawは、もともとクリーチャーを多用する緑デッキが全体除去から復帰するための手段でした。Beornのデッキでは、そこから生まれる熊が+2/+2やトランプル、ドロー能力まで得られます。全体除去に備えて手札にこのカードを残し、3マナを確保しておけば、相手に盤面を崩されたあとでも、より危険な熊の軍団で戦線を再構築できます。