『Tetris』運営がホワイトハウスのクローンゲームに著作権侵害の懸念を示す
ホワイトハウスが公開した、移民政策を題材にした物議を醸すアーケードゲームについて、『Tetris』を展開する企業が初めて公式に反応しました。運営側は本作が分断ではなく人々をつなぐ力を信じていると表明し、問題のゲーム制作には関与していないことも明らかにしています。さらに、著作権侵害を非常に重く受け止めていると説明しました。
ホワイトハウスが公開したゲームの内容
ホワイトハウスは、トランプ政権の政治的主張を反映した複数のアーケードゲームを公開しました。その中には、テトリミノを積み上げて移民の壁を作る内容や、国境を越えようとする有色人種として描かれた人物を仮想的に逮捕する内容が含まれていたとされています。ゲーム群は、移民をめぐる政策を娯楽化し、人種や政治的立場をめぐる敵意をあおるような構成になっていました。
ほかのタイトルもFlappy BirdやSnakeを思わせる単純なクローンゲームが中心で、宣伝素材ではNintendo GameCubeのロゴを連想させる表現も使われていました。原文筆者は、これらのゲームは完成度こそ高くない一方で、ホワイトハウスが発信する企画として非常に目立ち、差別的な内容を含むことが問題だと指摘しています。加えて、既存ゲームの表現やロゴを利用しているため、著作権侵害をめぐる法的問題に発展する可能性もあるとしています。
『Tetris』側が関与を否定
ホワイトハウスのソーシャルメディアアカウントがゲームを紹介した翌日、Tetrisの公式アカウントがInstagramで声明を発表しました。運営側は「ブランドは、人々を分断するのではなく、つながり、ともに歩む力を信じています」との趣旨を示し、今回の政治的なゲームとは距離を置いています。
その投稿への返信では、問題となったゲームの制作に企業は関わっていないと明確に説明しました。さらにTetris Companyは、著作権侵害を非常に深刻に受け止めているとしています。ただし、現時点で具体的な法的措置や削除要請に踏み切るかどうかは明らかにしていません。問題のゲームBuild the Wallも、記事時点では公開されたままです。
法的措置に発展するかは不透明
Tetris Companyが実際に著作権侵害を主張して動けば、ホワイトハウスはウェブサイトからBuild the Wallを取り下げる必要に迫られる可能性があります。大手ゲーム関連企業がホワイトハウスに対して公の場で対抗する例はほとんどなく、今回の声明が訴訟や削除要求につながるかが注目されます。
近年のトランプ政権は、政治的な主張を宣伝するためにゲームのブランドや映像表現をたびたび利用してきました。HaloやPokémonなどの名前もソーシャルメディア上で使われていますが、原文筆者によると、これらの企業が政権を相手に法的措置を取った例は確認されていません。多くの場合、企業側はキャンペーンに関与していないと説明するにとどまっています。
原文筆者は、裁判所の命令やアーティストからの批判をトランプ政権が軽視してきた経緯を踏まえると、今回の声明だけで状況が変わる可能性は低いとの見方を示しています。一方、Tetris Companyはファンに向けて、コミュニティへの感謝と、ファンを大切にしているというメッセージも発信しました。