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『Minecraft』動画投稿の9歳児、父親の会社カードでYouTube広告費11万8000ドル

2026年09月16日 | #その他 | VGC

『Minecraft』動画投稿の9歳児、父親の会社カードでYouTube広告費11万8000ドル

9歳のMinecraftプレイヤーが、父親の会社のクレジットカードを使ってYouTube広告を出稿し、約11万8000ドルの請求を発生させていたことが明らかになりました。発端は、父親が息子の動画を宣伝するために広告アカウントへカード情報を登録したまま、利用上限を設定しなかったことです。会社側から広告費の内訳を示されるまで、父親は異常な支出に気づいていませんでした。

きっかけは「動画を見てもらいたい」という相談

この出来事を説明したのは、マーケティング関係の仕事に就くDavid Sarkisyan氏です。同氏は、息子MikeさんのYouTubeチャンネル「Mighty Mike Plays」を扱った動画「Mighty Mike Plays is Over」を公開し、広告費が膨れ上がった経緯や、現在の家族の状況を明かしました。

Mikeさんが動画投稿を始めたのは8歳ごろだったといいます。普段からYouTubeで他人がMinecraftやRobloxをプレイする動画を長時間見ていた息子から、自分もゲームプレイを投稿したいと相談されたことが始まりでした。父親は、ただ動画を見るだけよりも自分で投稿するほうがよい経験になると考え、試しにチャンネルを始めることを認めました。

当初の環境は、PS5からゲームプレイを配信し、安価なヘッドセットを使う程度の簡素なものでした。編集ソフトや高価な機材は用意せず、録画してそのまま公開する形だったとのことです。最初の動画の再生数は約5回にとどまりましたが、Mikeさんは投稿を楽しみ、毎日のように次の動画を撮りたいと父親に頼んでいたといいます。Sarkisyan氏も、息子の隣でプレイを見守る時間そのものを楽しんでいたと振り返っています。

会社カードの登録を解除しなかった父親

問題の原因になったのは、Robloxのゲーム内通貨「Robux」を購入するため、Sarkisyan氏が会社のクレジットカードを使ったことでした。購入後にカード情報をアカウントから削除しなかったため、そのカードはMikeさんがアプリを開いた際にも利用できる状態で残り続けました。

数週間後、Mikeさんは自分のYouTubeチャンネルを見てくれる人が少ないことを気にしていると父親に話しました。そこでSarkisyan氏は、動画のひとつをより多くの人に見てもらう目的で、小規模な広告キャンペーンを設定したとしています。金額は当初、試しに使う程度のもので、広告の対象や予算を決め、申請してから配信されるまでの流れを息子の前で説明していました。

しかし、広告を設定したあともカード情報を削除せず、アカウントに利用上限も設けていませんでした。Mikeさんは父親が広告管理画面を操作する様子を見ており、その後、自分で広告キャンペーンを作成するようになったとされます。父親が設定した予算を「これ以上使ってはいけない上限」ではなく、広告を出すために必要な金額の一例として受け取った可能性があると、Sarkisyan氏は説明しています。

広告費が増えれば再生数も増えるという単純な考えから、Mikeさんはより大きな金額を入力していったようです。カード決済はその都度承認され、画面上で明確な制限が表示されることもなかったため、9歳のMikeさんは自分が間違ったことをしているとは認識していなかったといいます。

父親が会社で知らされた巨額の広告費

Sarkisyan氏が事態を知ったのは、会社で会議に呼び出されたときでした。会議室には上司だけでなく、会社の関係者や財務担当者も集まっており、ノートパソコンには過去3週間分の広告支出をまとめた表が表示されていたとのことです。

会社側は、広告アカウントに使われた金額について説明を求めました。Sarkisyan氏はその場で数字を確認し、表示された金額には本来想定していた桁より5桁多いことに気づき、息子が操作した可能性を悟ったとしています。会社からは、問題を本社外の関係者にも報告し、今後の対応を検討することになると伝えられましたが、記事掲載時点でも最終的な判断は出ていませんでした。

Sarkisyan氏は、この件について「笑い話として、すべてうまく収まったという状況ではありません」と説明しています。広告費の一部、あるいは全額を自分のポケットから返済する可能性があり、会社に今後も在籍できるかどうかも分からない状態だといいます。家族には自由に使える6桁の金額があるわけではなく、返済が必要になれば生活に大きな影響が出るとしています。

息子を責めず、監督責任は自分にあると説明

Sarkisyan氏は、Mikeさんだけに責任を負わせる考えは示していません。同氏によれば、Mikeさんは9歳で、会社のカードが何を意味するのか、画面上の大きな数字が現実の金銭に結びつくことを十分に理解していませんでした。入力した金額が承認されるなら、それは使ってよい金額だと受け止めていたとしても不思議ではないとしています。

一方で、カードの利用制限を設定する、別のカードを使う、広告アカウントを息子から分離するなどの対策を取らなかったのは大人である自分の落ち度だと、Sarkisyan氏は認めています。会社のカード情報を保存したままにしたことについても、息子が自由に使える状態を作った自分の判断が最大の問題だったと説明しました。

Mikeさんのチャンネルは現在停止されており、今後は何らかの処分を受ける予定です。父親は、Mikeさんと真剣に話し合ったうえで、iPadやPlayStationを取り上げること、家の手伝いをさせることなどを考えているとしています。動画内では、怒りのあまり養子縁組の手続きまで調べようと思ったと冗談めかして話していますが、実際には息子を家族から切り離す意図はなく、家族全員でこの問題に向き合うとしています。

今回の件で、Sarkisyan氏は、子どもが広告管理画面や決済情報へアクセスできる環境を大人が作ってしまう危険性を身をもって経験することになりました。会社による調査の結果や、請求された広告費を誰がどのように負担するのかは、現時点では決まっていません。