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『007 First Light』Switch 2版が3度目の延期、完成度を優先して2027年3月へ

2026年09月21日 | #発売情報 | VGC

『007 First Light』Switch 2版が3度目の延期、完成度を優先して2027年3月へ

『007 First Light』のSwitch 2版が、当初予定から約1年遅い2027年3月へ延期された。IO Interactiveは、予期せぬ問題が発生したためではなく、Switch 2でもほかのプラットフォームに近い体験と十分な完成度を実現するための判断だと説明している。技術プロデューサーのCristina Vega氏によれば、現在は安定した30fpsの実現を最優先に、パフォーマンス調整と最終的な仕上げを進めているとのことです。

Switch 2版は3度目の延期

本作は当初、全プラットフォーム向けに2026年3月27日の発売を予定していました。しかし、発売日は同年5月27日に変更され、PS5、Xbox Series X/S、PC版のみがその日に発売されています。Switch 2版についてはさらに延期され、いったん2026年第3四半期の発売予定となった後、先週になって2027年3月へ再延期されました。

Inven GlobalのインタビューでVega氏は、3度目の延期がファンにとって残念な知らせであることを認めつつ、今回の決定はプレイヤーの利益を考えたものだと説明しています。開発チームが長期間にわたって高い負荷で作業を続けていたことに加え、マーケティング部門からの要望など複数の要因が重なり、発売日の延期を避けられなかったとのことです。

そのうえで同氏は、Switch 2版を「可能な限り完成度の高い状態」で届けたいとしています。開発はまだ完全な最終段階には到達していないものの、最終フェーズに近づいており、今後は性能面の調整や細かな仕上げが中心になる見込みです。Vega氏は、予定されている2027年3月より早く作業が終わる可能性にも触れましたが、現時点で発売日の前倒しを発表したわけではありません。

目標は安定した30fps

Switch 2版では、安定した30fpsの実現が最優先に設定されています。開発初期には解像度に応じてフレームレートを変える方式や、映画的なカットシーンだけ異なるフレームレートで動作させる案も試されたものの、最終的にはうまく機能しなかったとVega氏は明かしています。60fpsを無視していたわけではなく、さまざまな可能性を検証した結果として、安定性を重視する方針に決めた形です。

Vega氏は、Switch 2版の移植作業そのものは順調に進んでいるとも説明しています。Gamescom向けのプレゼンテーションを準備する際、3月時点の映像と夏に制作した映像を比較したところ、大きな進展を確認できたとのことです。まだ完成版ではないものの、開発チームは最終調整に近づいているとしています。

敵やNPCを減らす調整は行わない

Switch 2の性能に合わせて敵やNPCの数を減らす可能性について、Vega氏は明確に否定しています。メモリなどハードウェア上の制約によって何らかの妥協は必要になるものの、ゲームプレイに直結する要素ではなく、プレイヤーが違いを感じにくい部分を中心に調整しているとのことです。

「敵の数を減らすことは選択肢にならない」と同氏は説明しており、NPCが少ないために世界が空虚に感じられるような変更は行っていないとしています。ゲームプレイ自体は変更せず、PC版にできるだけ近い体験を保つことが目標です。

具体的な妥協点として挙げられているのが、遠距離にあるオブジェクトのディテールです。PC版では一定以上の品質を維持する対象でも、Switch 2版では遠くにある物体の表示品質をわずかに下げる場合があります。木々などの細部も同様に調整される可能性がありますが、プレイヤーが注目する主要な要素やゲームプレイの中心部分は同一に保つ方針です。

技術的な最適化で性能差を抑える

単純に敵やNPC、オブジェクトを大幅に削るのではなく、Switch 2版では「Meshlets」と呼ばれる新たなレンダリング技術を導入しています。Vega氏によれば、この技術はより効率的な描画を可能にする一方、導入と調整に時間がかかっており、延期の理由の1つにもなっているとのことです。開発チームは、ゲーム内容を大きく削るのではなく、技術的な解決策によって性能を確保する道を選んでいます。

Switch 2版にはレイトレーシングが搭載されないため、PC版でレイトレーシング処理に割かれているハードウェア負荷がなく、その分を別の最適化に活用できる面もあるとされています。一方で、メモリなどの制限からすべてを同じ品質にするのは難しく、遠景の表示やオブジェクトの細部といった、ゲームプレイへの影響が比較的小さい領域で調整を行うことになります。

IO Interactiveは、こうした変更によって全体の体験が変わらないよう作業を進めています。発売時期は2027年3月のままですが、開発の進捗や最終的な性能が今後どのように示されるかが注目されます。