← 最新記事一覧

『ジョジョの奇妙な冒険』Part 3〜6から選ぶ奇妙なスタンド10選

2026年09月23日 | #ゲーム紹介 | DualShockers

『ジョジョの奇妙な冒険』Part 3〜6から選ぶ奇妙なスタンド10選

『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンドには、時間停止や治癒、爆発といった直感的に強さが分かる能力だけでなく、説明だけでは到底脅威に思えない奇妙な力も存在します。本稿では、Part 3〜6に登場するスタンドから、用途が極端に限定されている一方で、使い方次第では非常に危険な10体を原文筆者の視点で紹介します。アニメ視聴者に配慮した選出ですが、各部の展開に関する軽いネタバレを含みます。

一見すると役に立たない能力が生む恐怖

10位:Empress

NenaのEmpressは、対象に自分の血を付着させることで、その表面に寄生する肉塊のような存在を植え付けます。寄生体は時間とともに人型へ成長し、最終的には対象を危険な場所へ引きずり込んだり、直接攻撃したりするようになります。単に遠隔操作するスタンドではなく、相手の身体に取り付きながら成長していく点が異様です。

さらに、Empressには対象の身体を完全に乗っ取り、その皮膚を自分の外皮のように利用する性質もあります。ジョセフがEmpressを破壊した際には、Nenaが別の女性の皮膚の内側から現れ、この寄生能力が明らかになります。原文筆者は、Part 3の比較的分かりやすいスタンドの中で、初めて本格的な不気味さを感じさせる存在として挙げています。

9位:Boy II Man

音石明ではなく、Ken Oyanagiが使うBoy II Manは、じゃんけんによって他のスタンド使いの精神エネルギーと能力を奪うスタンドです。勝負に勝つたび、相手を弱体化させながら、そのスタンド能力の一部を自分のものにできます。相手の能力を直接奪うだけでも強力ですが、発動条件があまりにも風変わりです。

Kenは相手にじゃんけんを始めることを強制できません。そのため、相手が疲れ果てて折れるまで執拗に誘い続ける必要があります。岸辺露伴もこの手段で勝負に持ち込まれ、Heaven’s Doorを奪われかけました。ただしBoy II Manはイカサマを見抜けず、透明な静・ジョースターの助けを得た露伴に利用されます。能力そのものより、勝負に同意させるまでの嫌がらせが実戦手段になっている点も特徴です。

8位:Pearl Jam

トニオ・トラサルディーのPearl Jamは、トマトのような小さな姿で料理の中に入り、食べた人物の身体的な不調を治します。トニオは手相から客の悩みや疾患を見抜き、それに合わせて料理を出すため、能力だけを見れば飲食店を営むのに適したスタンドです。

しかし治療の過程は、一般的な癒やしのイメージとはかけ離れています。患部や不調の原因となる身体の一部が、血を伴いながら強引に排出され、その直後に新しい組織が生えてくるのです。億泰が体験した際には、目が抜き取られ、歯が飛び出し、肩の皮膚が剥がれ、内臓まで放り出されました。それでも本人はさほど苦しんでいないため、Pearl Jamに鎮痛効果があるのか、あるいはトニオの料理がそれほど優れているのかは判然としません。

7位:Cinderella

辻彩のCinderellaは、身体の各部位を複製し、パズルのピースを入れ替えるように人の顔や身体へ組み込むスタンドです。外見が人生や運勢に影響するという人相学を能力の基盤としており、相手の顔立ちを変えて恋愛運などを高められます。康一に好かれたい矢安宮重清ではなく、山岸由花子が望む顔の特徴を得るためにも使われました。

効果は一時的ですが、30分ごとに専用の口紅を塗る作業を丸1日続ければ永続化できます。途中で失敗すると顔が醜く変形する罰を受けるものの、彩自身が元に戻すことも可能です。また、ある人物の身体的特徴を別の人物へ移植することもでき、吉良吉影はこれを利用して自分の顔を川尻浩作に偽装させました。美容や恋愛を支援する能力が、犯罪者の身元隠しにも転用される点が危険です。

使い手自身を追い詰めるスタンド

6位:Super Fly

Super Flyは、杜王町郊外にある巨大な送電塔そのものに結び付いた「物体に取り付くスタンド」です。使い手のToyohiroは塔の内部から出られず、事実上の永住者になっています。塔の範囲内にいる人物が外へ出ようとすると、身体が金属へ変化してその場に固定され、範囲内へ戻らなければ元に戻れません。

しかも送電塔はほぼ破壊不能で、外部から受けた物理的なダメージを攻撃者へ跳ね返します。Toyohiroは自分の代わりに誰かを塔へ閉じ込めなければ脱出できないため、仗助たちを誘い込もうとします。敵を倒すための能力というより、使い手自身が閉じ込められ続ける仕組みであり、原文筆者は本作でも特に「役に立たない」スタンドのひとつとして面白さを見出しています。

5位:Soft Machine

ズッケェロのSoft Machineは、所持する小さなレイピアで突いたものを「空気が抜けた」状態に変える能力を持ちます。人間でも物体でも対象にでき、刺されたものは空気が漏れるようにしぼみ、最終的にはゴム製の人形や空気の抜けた遊具のような姿になります。

人間に使えば、対象を気絶させたうえで、柔らかく変形した身体を狭い隙間から引きずり出せます。一方、物体に使う場合は潜伏場所の作成も可能です。作中では船をしぼませ、別の船に重ねることで隠れ場所を作る用途に使われました。暗殺や潜入を担う組織の能力として見ると、対象を殺さずに無力化し、物体にも応用できる点が実用的です。

4位:Baby Face

メローネのBaby Faceは、最初は顔の付いた大型のノートパソコンのような姿で現れます。メローネは無関係な女性の身体情報を端末で分析し、その結果から別個体の人造生命体を生み出します。この個体は「Junior」と呼ばれ、短時間で幼体から少年ほどの姿へ成長し、強力な戦闘能力を得ます。

Juniorは周囲の物質を小さな立方体へ分解でき、人間の身体さえ分解した状態で生存させられます。ただし、メローネが育成の過程でJuniorと接触し、質問に答えながら命令を教え続けなければなりません。世話を怠れば、Juniorは自分の判断で行動し始めます。出生、成長、教育、反抗までが短時間に凝縮されており、能力の強さだけでなく、使い手が一体の生命を育てて管理しなければならない点も異質です。

倒すことさえ難しい極端な能力

3位:Notorious B.I.G.

通常、スタンド使いが意識を失ったり死亡したりすれば、そのスタンドも消滅します。しかしカルネのNotorious B.I.G.は、使い手がミスタに殺された後になって初めて本格的に活動を始めます。カルネの死後の怨念を動力に、周囲の物質から小さな肉塊のような姿で再生し、移動を開始します。

このスタンドは、自分の近くで最も速く動いている物体や人物を自動的に攻撃します。人間に取り付けば身体を食べながら成長し、どれほど小さな欠片になっても周囲の物質から再生できます。ジョルノたちは完全に倒すことができず、最終的には海へ落として、別の誰かの問題にするしかありませんでした。使い手が死んでいるため制御もできず、敵としては極めて始末の悪い存在です。

2位:Survivor

DIOは、プッチ神父との会話の中で「最も弱いスタンド」としてSurvivorの名を挙げています。ただし、能力が弱いというより、狙った相手を倒すためにはあまりにも不向きな性質を持つスタンドです。Survivorが作用するには、濡れた床のような電気を通す場所が必要になります。

その周辺で誰かが怒りを感じると、Survivorは脳から生じたその刺激を増幅し、導電性のある地面を通して周囲へ広げます。影響を受けた人物は全員が極端に苛立ち、筋肉の弱点を見抜くなど、戦闘に適した感覚まで目覚めます。仲間を操る用途では、味方同士が殺し合うだけになりかねません。しかし脱獄中の徐倫のように、周囲の人間を一斉に争わせる必要がある状況では、欠点がそのまま強みに変わります。原文筆者は、この「弱い」とされた能力が、条件次第で集団を破壊する兵器になる点を評価しています。

1位:Dragon’s Dream

風水を使う暗殺者、KenzouのDragon’s Dreamは、運気や気の流れが最適になる方向と場所を示すスタンドです。浮遊する龍の像と、Kenzouが携帯するコンパスのような形で現れ、正しい流れに従えば攻撃を避けながら、相手の最も危険な急所を正確に狙えます。龍の像が作る領域へ腕を差し入れると、急所への攻撃が自動的に行われる仕組みもあります。

しかし、風水は誰か1人だけが独占できる力ではありません。Dragon’s DreamはKenzouの味方として秘密を守ることをせず、敵に対しても最適な方向や急所の位置を説明します。相手が風水を理解していれば、同じ流れを利用して攻撃できるため、スタンド使いの能力がそのまま敵にも共有されます。使い手にとって最も有利な能力を持ちながら、その利益を独占しようとすると自分に逆らうという構造こそ、原文筆者がこのスタンドを最も奇妙な存在として挙げる理由です。