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約8時間に魅力を凝縮した『アンチャーテッド 古代神の秘宝』は今もシリーズ最高傑作です

2026年10月04日 | #レビュー | Polygon

約8時間に魅力を凝縮した『アンチャーテッド 古代神の秘宝』は今もシリーズ最高傑作です

2017年に発売された『アンチャーテッド 古代神の秘宝』は、今もアンチャーテッドシリーズの最高傑作です。ネイサン・ドレイクに代わってクロエ・フレイザーとナディーン・ロスが主役を務めるこの独立型スピンオフは、約8時間の冒険にシリーズの魅力を凝縮しています。アンチャーテッド4 海賊王と最後の秘宝の長所と失敗を踏まえ、無駄のないテンポで最後まで楽しませてくれることが、その評価の最大の理由です。

短さが生む、最後まで途切れない勢い

本作の良さを理解するうえで、冒険の長さは欠かせません。クリア時間を集計するサイトHowLongToBeatによると、所要時間は約8時間です。比較的テンポよく進めた場合のアンチャーテッド4と比べても、およそ半分の長さになります。

数字だけを見ると、ネイサンの物語を締めくくるアンチャーテッド4が壮大な大作で、本作はその合間に楽しむ小品に思えるかもしれません。しかし、実際はまったく違います。シリーズではアンチャーテッド4の長さのほうが例外的で、初期3作品はおおむね8〜10時間です。本作はその中でも最短ですが、十分な遊び応えを備えています。

そして、この規模だからこそ、アンチャーテッド4の大きな弱点だったテンポを改善できています。アンチャーテッド4は、興奮を誘うアクションの見せ場こそ優れているものの、そこへ至る時間が長く、盛り上がらない場面が余計に退屈に感じられます。必要以上に広い舞台を進み、先の読める展開を延々と待たされる構成です。ネイサンの少年時代を描く長すぎる回想も、うんざりさせられるものでした。

一方、本作は見せ場が続き、余計な引き延ばしがありません。仕事が失敗に終わる緊迫した幕開けでプレイヤーをつかみ、その勢いをエンディングまで保ちます。それでいて、息をつく余裕もきちんと用意されています。

西ガーツの探索が、冒険にちょうどよい間を作る

特に優れているのが、西ガーツを舞台にした半オープン形式のエリアです。物語の前半と後半をつなぐ、自由に遊べる幕間のような役割を果たしています。

クロエとナディーンは、広大な地形に点在するいくつかの塔を訪れることになります。巡る順番は自由で、道中には任意のパズルや収集物も散りばめられています。アンチャーテッド4では車で移動する場面がしばしば退屈でしたが、西ガーツでは、自分で行き先を選び、寄り道する楽しさが生まれています。

こうしたエリアを1か所だけに絞った判断も見事です。物語の進行に変化を与えつつ、長居させすぎて探索そのものが退屈になることを避けています。

クロエとナディーンが証明した、新たな主役の魅力

本作は、ネイサンがいないアンチャーテッドをどう成立させるかという課題も、難なく乗り越えています。クロエには、ネイサンに負けない、あるいはそれ以上の、型破りで人を引きつける魅力があります。アンチャーテッド2と3ではその一端が描かれていましたが、本作は彼女がもともと主役を担える人物だったことを証明しています。

その魅力を支えるのが、クロエを演じるClaudia Blackの生き生きとした演技です。ナディーン役のLaura Baileyも、クロエに対する冷静な受け手として見事に応えています。軽妙な掛け合いを重ねながら、仕方なく手を組んだ衝突の絶えない2人が、息の合ったコンビへと変わっていく過程は、見ていて楽しいものです。

物語もシリーズの中で意欲的な部類に入ります。派手なアクションと宝探しの冒険を楽しませるだけでなく、宝探しの物語につきまとう問いにも踏み込んでいます。

過去の積み重ねを、最も完成された形へ

アンチャーテッド4の後に制作された本作は、初期作品では望めなかったほど美しい映像と、洗練された操作感を備えています。その一方で、初期3部作と同じく、物語は必要な長さで終えることに価値があると理解しています。

シリーズの核となる魅力を取り出し、過去作の成功と失敗から学んで、ひとつの充実した体験に仕上げています。ネイサン抜きでおなじみの面白さを保っただけでも見事ですが、本作はさらに、ほかのシリーズ作品を上回るところまで到達しています。

報道によると、Naughty Dogはアンチャーテッドの復活に向けて動いており、その指揮をShaun Escaygに任せたとされています。アンチャーテッド4はネイサンの物語を十分に満足できる形で締めくくったため、その先を描くのは簡単ではありません。

ただ、EscaygはKurt Margenauとともに本作の共同ディレクターを務め、ネイサンに頼らないシリーズの未来をすでに一度実現しています。復活の報道が事実なら、次の冒険を託す人物として、これほど適任な存在はいないでしょう。