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『Tenebris Somnia』レビュー、実写パートとパズルが噛み合う約8時間のレトロ調サバイバルホラー

2026年10月23日 | #レビュー | Game Informer

『Tenebris Somnia』レビュー、実写パートとパズルが噛み合う約8時間のレトロ調サバイバルホラー

『Tenebris Somnia』は、往年のポイント&クリック式アドベンチャー、サバイバルホラー、フルモーションビデオ(FMV)作品の魅力を取り入れ、巧みに現代風へ仕立て直した作品です。レビュー筆者は、実写パートがインディーホラー映画として見応えのある出来で、ゲーム体験を押し上げている点を最も高く評価しています。悪夢から覚めたくないと思わせる、不気味で楽しい一作とのことです。

実写と作中描写を組み合わせた物語

主人公のジュリアは、元恋人で映像作家のイワンが怪物に惨殺される悪夢を繰り返し見たことをきっかけに、彼のアパートを訪ねます。安否を確かめるだけのつもりが、ジュリアの最悪の予感が現実になるばかりか、さらに不穏な展開へと転がっていきます。

セリフのない物語は約8時間で、芸術と恋愛の両面で描かれる執着を、恐ろしくも興味深く掘り下げます。意外で、ときに心をざわつかせる事実が次々と明かされます。気になる点として、超自然的な脅威の設定を説明する場面では、見せるより語って伝える方向に寄りすぎることがあるそうです。それでも筆者は、画面上で起こる奇妙な出来事に置いていかれたり、混乱したりはしなかったと述べています。

実写パートが担う役割

FMV自体は目新しくないものの、本作の実写シーンは見どころだと評価されています。撮影の質が高く、実用的な特殊効果による残酷描写も見事です。さらに、ゲームの進行に関わる視覚的な手がかりも含まれています。

実写シーンはゲーム部分の時間を奪いすぎず、感情を最も強く揺さぶれる位置に置かれています。物語がイワンとジュリアが撮ったホラー映画と、それが二人の関係に与えた影響を軸にしているため、テーマの面でも自然に溶け込んでいます。筆者は、映画についての映画を見ているようだとも表現しています。

扉を開けると実写のジャンプスケアが起こるような小さな演出も楽しめたそうです。それ以上に、イワンの記憶でできた夢の世界を進むジュリアの目に、恐怖や不安、決意が実際に映っていることが大きいといいます。そのおかげで、本来ならただのピクセルのキャラクターであるジュリアに愛着が湧いたと筆者は語っています。

工夫に富んだパズルと探索

昔ながらのアドベンチャーゲーム風の見た目のため、ゲームプレイは地味に見えるかもしれません。しかし、おなじみのサバイバルホラーの仕組みを取り入れた本作の遊びは、狙いどおりに決まっているとされています。

舞台は夢のように変化した4階建てのアパート内のみです。各階を巡ってアイテムを集めて組み合わせ、手がかりを読み解きながらパズルを解いていきます。筆者は、限られたグラフィック表現を生かしたパズルが一貫して独創的だと感心しています。たとえば、鏡や画面の反射を使った仕掛けがあります。また、限られたセーブポイントを意外な形で資源として使わせるパズルもあり、以降の進め方まで変わるそうです。

どれほど奇妙な謎でも意味不明にはならず、少し発想を変えるだけで解ける難度です。点と点がつながったときには、自分が賢くなったように感じられたといいます。

戦闘とボス戦のバランス

グロテスクな怪物との戦闘も好印象です。怪物は実写になるとさらに不気味に見えるとのことです。近接攻撃と銃撃のアニメーションは、古典的なアドベンチャーゲームを思わせる丁寧な動きで、操作感がぎこちなくなることはありません。パイプを振り回して複数の敵に立ち向かったり、ショットガンで吹き飛ばしたりする手応えは、見た目以上に良いそうです。最も激しい戦闘も、圧倒的になりすぎる直前で終わります。

パズル中心のアドベンチャーとしては意外なことに、ボス戦も楽しく、それぞれ個性があります。小さなグレムリンのような敵との連戦、自分をかたどった壊れやすい像を狂気じみた屋敷の使用人たちの行列から守る戦い、『バイオハザード』シリーズが自作と誇れそうな触手を持つ肉の怪物と、文字どおり鏡像を相手に戦う場面などが挙げられています。

弾薬と体力の管理は、緊張感はあるものの息苦しくはない程度に調整されています。ボス以外の敵は、うまく避ければ戦う必要がほとんどないため、慎重な立ち回りが報われます。筆者が残り1発や瀕死の状態に追い込まれたときも、ぎりぎりの感覚を味わえるだけの間を置いてから、ちょうどよく弾薬や回復薬が手に入ったといいます。

総評

『Tenebris Somnia』は、昔のホラーゲームを遊ぶ懐かしさを楽しませつつ、古臭さで台無しになることがありません。出来のよいインディーホラー映画を織り込んだことも、単なる際物ではなく体験の上乗せになっています。他の大作ジャンル作品よりはるかに少ないピクセル数で、ぞくっとする雰囲気を保ち続ける、魅力的で完成度の高いサバイバルホラーだと結ばれています。