『Terrible Lizards』は「動き」こそが唯一の武器、リズム重視の一人称パルクールで暴走する恐竜から逃げ切る
2026年10月31日 | #ゲーム紹介 | Xbox Wire EN
Xbox Series X|SとGame Passで配信中の『Terrible Lizards』は、廃れたロードサイド・アトラクションで暴走する恐竜のアニマトロニクスから逃げ回る、一人称視点のプラットフォームゲームです。開発側は、一人称視点を選んだ背景や、移動操作の設計方針について説明しています。ポイントは、武器を持たず、移動そのものを危険への対処手段にしている点です。
2Dプラットフォーマーのリズムを3Dへ
開発者がプラットフォームゲームで特に魅力を感じるのは、リズムだといいます。素早く動き、迫ってくるものに反応し、いちいち立ち止まって位置を合わせることなく動作をつなげていく感覚です。
こうした反応的な流れは、『Donkey Kong Country』や初期のマリオシリーズのような2Dプラットフォーマーによく表れているそうです。画面に映る範囲が限られるため、じっくり計画する時間は多くありません。プレイヤーは操作を信じて反応し、ステージを進むなかでリズムをつかみます。これを3Dで実現するために、一人称視点が大きな役割を果たしているとのことです。
一人称のプラットフォームゲームとしては『Mirror's Edge』や『Dying Light』がまず思い浮かびますが、本作は一瞬一瞬の手触りを少し違うものにしたかったと説明されています。目指したのは、『Titanfall』『Call of Duty』『Overwatch』のように、動く、跳ぶ、方向を変えるといった基本動作そのものが気持ちよく反応する、締まった即応性です。『Neon White』のような作品にもその感覚があり、動作をつなげる前の段階から操作感が良いという土台の上に、しっかりしたプラットフォーム要素を載せるバランスが理想に近かったそうです。
空中で軌道を調整できる「ふわっとした」操作
操作は引き締まって即応性が高い一方で、空中ではわずかにふわっとした感覚も与えています。その中心となるのが空中制御のシステムです。ジャンプ後、着地するまでの間に軌道を調整でき、これが移動システムで最も重要な要素のひとつになったといいます。
一人称視点のプラットフォームゲームに自信がない人にとっては、これが修正の余地になります。跳びすぎたら引き戻せますし、左右にずれても小さく調整できます。着地点を見極める時間が少し長く取れるイメージです。一方、システムに慣れた人は、同じ自由度を使って難しいジャンプに挑んだり、効率よく区間を抜けたり、より速いルートを見つけたりできます。ときにはプラットフォーム区間の一部を丸ごと飛ばすことも可能です。
こうして、始めやすく、上達の余地も大きい設計になったと開発者は満足しています。プラットフォーマーが得意でなくても遊べる一方、慣れてくると進み方がはっきり変わります。ゆっくり探索してコレクティブを探し、環境を丁寧に進むこともできます。しかし、ジャンプ、スライド、壁走り、よじ登り、ぶら下がり、スイングなどを、個々の入力を意識せずにつなげられるようになると、一種のフロー状態に入れるそうで、開発者はそこに大きな手応えを感じています。
戦わず、逃げることに徹する
プレイヤーには武器など、反撃する手段を与えないことも、意図的な判断でした。危険への主な対処法は移動そのものです。クリーチャーに追われたとき、振り返って撃つのではなく、動くしかありません。そのためクリーチャーは、プレイヤーが身につけてきた操作を試す存在になっています。
追跡の形はさまざまです。真正面から追われる場面もあれば、クリーチャーの影響で周囲の環境が崩れ始め、生き延びなければならない場面もあります。ほかにも、より開けたアリーナにクリーチャーと一緒に放り込まれ、目的を達成するか脱出方法を見つけなければならない場面があります。同じ基本の移動操作を、毎回同じ追いかけっこにせず、違った形で使わせるための工夫です。
こうした場面の合間には、より従来型のプラットフォーム、探索、環境パズル、空間をどう移動するかが課題になる大きな洞窟などが用意されています。そのうえで再び緊張感を高め、プレイヤーを追い込みます。開発者はこの変化を重視しており、6時間ずっと全力疾走が続くゲームにはしたくなかったし、移動が決まったプラットフォーム区間だけで意味を持つ要素にもしたくなかったと語っています。
移動は、ゲームとの関わり方の土台です。ストーリー、コレクティブ、探索、ハントアリーナ、New Game Plusの内容もその周囲にあり、すべてが移動に立ち返る構造だといいます。プレイヤーが慣れれば、個々の操作を意識せず、自然に世界を動けるようになるはずで、そこが本作の輝く部分だそうです。当然、何かに追われているときには、その習熟が一層重要になります。
作品の概要
舞台は1992年、ニューメキシコの日差しの下にある、かつてルート66の名所だったロードサイド・アトラクション「Dalton's Dinos」です。従業員は姿を消しており、園内で見つけた電話からは、行方不明の子どもを探してほしいと懇願する謎の声が聞こえてきます。車は遠く離れた場所で動かなくなり、携帯電話も配車サービスもない時代で、助けは来ません。やがて、園内にいるのは自分だけではないと気づくことになります。
本作はホラーと一人称パルクールを組み合わせた作品で、直感的に覚えられ、極める余地も大きい追跡体験をうたっています。廃墟となった恐竜施設には、よろめきながら、あるいは突進して迫るクリーチャーがおり、走る、跳ぶ、登る、壁を走る、跳ね返る、滑るといった動きで生き延びることになります。武器はなく、頼れるのは知恵だけです。テープ、メモ、録音を集めて、Dalton's Dinosの真相に迫る環境ストーリーテリングも盛り込まれています。
『Terrible Lizards』はXbox Series X|SとXbox Game Passで配信中で、開発元はDigital Pajamasです。