先日公開されたばかりの『地罰上らば竜の降る』のテスト版ですが非常に多くの方がプレイされた印象です。それだけ注目していた人が多かったのかも知れません。動画配信も数多く色々な意見が語られています。
このページでは2023年3月30日に公開された『地罰上らば竜の降る』バトル体験版についてのレビューをまとめています。
評価されているポイント
- 格ゲーや音ゲーの様なゲームが好きな人の方が面白味を感じるかも
- FPS上限などの設定があり、UI表示をXbox/PSで選択できた
- アンリアルエンジンがキレイ
- 攻撃手段が豊富で良い
- アクションがかっこよく戦闘が楽しめた
- 戦闘はかなりかっこいい
- 「1対1の真剣勝負をやっている」感の演出は凄く良かった
- チャンバラゴッコを楽しむ遊びとしてみたら、かなり雰囲気が出ている
- フォーオナーと違い、ジャンケンっぽい部分がUIの不親切さやゲームルールの複雑さによって覆い隠されているおかげで、遊んでいる最中に「凄いことやってる感」が感じられるというのがある
バトルの見栄えは好評のようです
低評価のポイント
- システムを理解しないと勝てない
- 多分ほとんどの人がチュートリアルでまず詰むと思う
- 戦闘で把握する必要がある要素が多すぎる
- とにかく操作が複雑で技が誤爆しまくる
- 多くの操作が攻撃方向に対応したスティック入力を必要とするので操作の難易度が高い
- パリィが目押しできないくらいシビア
- パリィ成功してもメリットがない
- 攻め手が有利すぎてリカバリーの手段が乏しい
- UIの仕様でガードしないとHPがわからないが、ガードせずに戦った場合、敵と自身の体力がわからないので達成感を感じにくい
- システム的に取り入れている方向などをチェックできるが、UIを消してスッキリさせている事と噛み合わない
- 負ける時はボコボコ、勝った時はなぜか勝てたという印象になる
- 敵も自身もハメることができる
- ガード/パリィ使えなくても初手で壁に追い込んで強攻撃連打するだけで勝てる
- アクションゲームに求める直感的な操作と爽快感が感じられない
- ややこしくてシビアなフォーオナーという感じ
- 現状はアクションRPGではない
- アクションRPGじゃなくて格ゲーだなと思った。たぶんフロムゲーか格ゲー好きしかやらないんじゃないかな
- ガードを押している間、永遠に画面がぼやける
- エフェクト的な部分でガード出来てるのかわかりにくい
- 音を聞きながら向きを確認しリスクを背負って正しい入力をして初めて有利になるシステムだと感じた
- 対人ならともかくCPU戦は何を楽しめば良いのか分からない
- ロックオンしても時間でロックオンマークが消えるのでロックオンしてるのかわからない
- このゲームじゃないと味わえない面白さがない
- プレイヤーをおもてなししてない
- 分かりやすさ、面白さという観点ではフォーオナーの方が圧倒的に優れている
よく目にしたのはバトル要素の複雑さ
そして戦いの後の達成感の少なさ
参考サイト
ツイッター
Steamコミュニティ
https://steamcommunity.com/app/1795510
こちらにバグ報告の項目もあります。
クラウドファンディング 目標金額40%達成!
現在クラウドファンディングが開始されており、目標金額は500万円となっています。体験版配布2日目にして200万に支援金が集まっていますね。
リターン
100万円に一人いる…石油王か?
個人的な感想
プレイしてみてまず気になったのがコントローラーのボタン配置です。最近はL/R部分にアクションをセットしているゲームは多く存在します。それはアクションが増えて直感的に操作できる事を考えられたからL/Rも使用され始めたのだと思います。
フロムゲーで言えばアーマード・コアやダクソ系がそうですね。アーマード・コアはゲーム業界ではかなり早い段階でL/Rに射撃を取り入れています。左右武器&ショルダー武器を個別に撃てるのでL/Rでやった方が直感的です。ダクソは操作自体はシンプルですが魔法やアイテム使用の兼ね合いでL/R部分に攻撃を入れたほうが直感的に操作できるんだと思います。
このゲームは攻撃ボタンは1つです、1つなのにR1ボタンに配置されているため個人的に直感的に操作できませんでした。直前にやっていたゲームの癖が残っていたという事も大いにありますが、つい攻撃時に□ボタンを押して武器チェンジでシャキンシャキンしてしまいます。
それに加えて方向入力で攻撃/防御のバリエーション変わるのでマルチタスクの限界がきます。結局適当にボタン連打でいいや…となり、それで勝ててしまうのは何とも…。
複雑な戦闘要素があるぶん、操作性はもっと直感的に扱えるようにした方が良いのではないかと思います。
アクションRPGの将来が想像できない
クラウドファンディングの資金調達によって変わるようですが、予定としてダンジョンを潜ったりモンスターと戦ったり、キャラクターが成長する要素も導入するようです。今回の体験版を遊ぶとPVPに特化したような戦闘に感じるので、現状のアクションだとダンジョン内で戦ったりザコ敵と戦うシーンの想像が出来ませんでした。バトル体験版なのでUIを消しているのかも知れませんが、将来的にどうやってキャラの状態を管理しながら冒険するんだろう。
格ゲーを作るのであれば今のままブラッシュアップしていくことは理解できます。今のゲーム性だとアクションRPGとまったく紐付かないですね。雑魚数体倒して先の部屋にいる人型ボスを倒すというシンプルな構造でいいので、もっと将来図を想像できる内容だとわかりやすかったと思います。
アセット感が拭えない
記憶違いだったらすみません。元々はUnreal Engineのアセットを組み合わせてダクソっぽいゲームを作っていたと記憶しています。アセットは配布されているモデリングやモーションを導入できるもので非常に便利なシステムです。そのアセットの弊害がまさに出ているなと。
アセットを使えば一瞬でパッと見た目の良いものが実装できます。しかし、ゲームとして落とし込むにはアセットに依存しきっていまいゲームの拡張性が乏しくなります。例えばキャラクターのアセットを導入したら、配布している人が1体しか作っていないならキャラクターのバリエーションを増やせません。キャラクターを増やす場合は独自にアセットを改造、もしくは似せて作る必要が出てきます。
ある程度それっぽいゲームが作れてもアセットの組み合わせの整合性やバリエーションの限界で開発が進まなくなります。その点に関してはクラウドファンディングで資金調達されているので今後独自開発に力を入れられるんだとは思います。ただ500万なんて1人1年雇えないレベルなのでダンジョンのレベルデザインや成長要素など実現できるのか不安です。
バトルUIを消すなら見た目でわかる処理を
対戦開始時点からトドメに至るまで画面上に変化がなく2人とも終始元気に戦っているため「永遠に続くのでは」「この戦いはいつ終わるのか」と飽きがきます。押してる押されてるという情報を視覚的に入手することが困難なので緊張感がなく、倒し倒されると「あ、終わった」と突然終焉がやってきます。
時間と予算的に難しいのでしょうが現状のUIを消すようなゲームにするのであればもっと体感を得られるようにするために、どんどん動きを遅くしたり片腕が使えなくなったり息切れしたりなど「人間っぽさ」をもっと分かるようにしてもらえたら緊張感が出ると思います。
昔PSで出た「ブシドーブレード」というゲームがあるのですが、遊んでいて近しいものを感じました。そのゲームな体力という概念がなく急所に攻撃が当たれば倒せるというゲームだったのですが、当たらなければ四肢が使用不可になっていきます。そこまでやるのは極端すぎるので体力ゲージを取っ払うなら別に視覚で瞬時に状態を確認できる何かを常時見せて欲しいです。
最後に
アクションRPGとしては正直期待できないゲームだと感じました。探索や成長要素がどうにも噛み合わないような…。今の戦闘システムで長時間冒険できるか?というと非常に疲れて短時間しか遊べません。ソウルキャリバーや鉄拳的なコマンド入力でライト層でも楽しめるド派手な対戦ゲームなら面白そうです。
RPGツクールを初めて作る時って壮大なファンタジーゲームを考えがちです。途中で「完成無理だわ」と気付き、小さいゲームへ方向転換することはよくあります。個人開発のフリーゲームでは1点良いところを持ったショートなゲームが人気だったります。
風呂敷を広げすぎなので方向性を1本に絞るべきでは?
アクションRPGではないという意見はまさにその通りだと思った
タイトルや戦闘システム含めた世界観の見せ方もそうなのだが、2~3年かけた現状がこれだと逆に完成までに何十年かけるつもりなのか…
ここまで方向性が迷子だと、そもそも完成予想図を作者さん本人がちゃんと決めているのかすら不安になってくる