← 最新記事一覧

『Star Wars: Galactic Racer』は「スポーツ映画」風の物語に 舞台は『ジェダイの帰還』後のレースブーム

2026年08月29日 | #ゲーム | GamesRadar+

『Star Wars: Galactic Racer』は「スポーツ映画」風の物語に 舞台は『ジェダイの帰還』後のレースブーム

『Star Wars: Galactic Racer』は、単なるアーケードレースゲームではなく、スポーツ映画のような物語を軸に制作されています。舞台に選ばれたのは『ジェダイの帰還』後の銀河で、銀河内戦の終結をきっかけにレーシングスポーツが盛り上がっていく時代です。実際の第二次世界大戦後に起きたモータースポーツのブームを、スター・ウォーズの世界へ取り込んでいる点が注目されます。

第二次世界大戦後のモータースポーツを銀河内戦後に重ねる

クリエイティブディレクターのKieran Crimmins氏は、GamesRadar+のインタビューで、本作の物語を考える際に「この世界の中で、どのようなスポーツの物語を語りたいか」という発想から出発したと説明しています。まずゲームとして描きたいスポーツドラマの方向性を固め、その後でLucasfilm Gamesに相談し、スター・ウォーズの歴史のどこに置けば自然に成立するかを検討したとのことです。

その結果、設定されたのが『ジェダイの帰還』後の時代でした。銀河内戦が終わり、それまで戦闘や軍事活動に関わっていたパイロットたちが、レースという新たな競技へ技能を持ち込む構図です。Crimmins氏によれば、参考になったのは現実世界で戦後に起きたスポーツブームでした。多くのパイロットがホットロッドやドラッグレースを始め、戦争の終結後に娯楽としてのモータースポーツが急速に広がった歴史を、本作の物語を組み立てる土台にしたとしています。

スター・ウォーズそのものも、第二次世界大戦を題材にした映画などから影響を受けてきました。本作では、そのスター・ウォーズが持つ戦争映画からの影響と、現実の戦後史におけるモータースポーツの発展が、銀河内戦後の架空の物語という形で結び付けられています。単に「戦争が終わったのでレースが始まる」とするのではなく、戦闘技術を持つ人物たちが平時の競技へ移行していく背景を用意しているのが特徴です。

レースの勝敗に感情移入させる物語

アーケードレースゲームでは、ストーリーがレースそのものほど深く扱われないこともあります。しかしFuse Gamesのチームは、物語によって各レースの意味を強めたいと考えています。Crimmins氏は、どのようなストーリーならすべてのレースをより刺激的に感じられるのか、また、レース中に接触する相手の一人ひとりを「壁に叩きつける価値のある存在」として意識させられるのかを考えたと語っています。

ゴール直前で相手を抜き去った瞬間に大きな達成感を得るには、ただ目の前を走る車両ではなく、その相手が誰なのかを知っている必要があります。Crimmins氏は、ゴールラインで誰かを抜いたときに、その人物との競争だったからこそ報われたと感じられるようにしたいと説明しています。物語上の関係性や対立をレースへ結び付けることで、順位争いを単なるタイムやポイントの比較に終わらせない狙いです。

敵役は「典型的なスポーツ映画の悪役」

物語の中心的な対立を担う存在として、Kestar Boolも設定されています。ミュージック&ナラティブディレクターのNat Daw氏は、倒すのが楽しいほどの「卑劣な悪役」を作りたかったと話しており、その考えからKestar Boolを構築したとのことです。

Kestar Boolは、傲慢で嫌みな人物であり、人格面ではひどい存在として描かれます。一方で、レーサーとしては非常に優秀です。単に実力のない嫌われ役ではなく、勝つための技能を備えているからこそ、プレイヤーにとって倒したときの満足感が生まれるキャラクターになっています。Daw氏は彼を「典型的なスポーツ映画の悪役」と表現し、スポーツ映画でこのような人物と対決する楽しさを、スター・ウォーズの銀河にも持ち込みたかったとしています。

レースゲームとしての手触りにも物語を生かす

本作では、ストーリーはレースの合間に見るためだけの要素ではなく、競技中の行動をより印象的にする役割を担います。誰と競っているのか、なぜその相手に勝ちたいのかが示されれば、接触や追い抜き、ゴール直前の逆転といったアーケードレース特有の展開にも、キャラクター同士の対立としての意味が加わります。

原文筆者は、本作のクラッシュ表現について、Burnout以来と感じるほど印象的だったと述べています。また、カスタムビルドによって、無理な走りをする前に自分のマシン構成を見直す判断も促されるとしています。現時点で示されているのは、派手な衝突を楽しめるレースアクションと、勝負への感情移入を支えるスポーツ映画風の物語を組み合わせる方向性です。