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『Crazy Taxi: World Tour』ドイツの新マップで往年のアーケード感を再現

2026年09月05日 | #レビュー | Eurogamer

『Crazy Taxi: World Tour』ドイツの新マップで往年のアーケード感を再現

セガの新作『Crazy Taxi: World Tour』は、生成AIの利用をめぐる議論で注目を集める一方、Gamescomで公開されたプレイアブルデモでは、初代を思わせる豪快なドライビングと、遊びの幅を広げる新要素を披露しました。原文筆者は約30分の試遊を通じて、1990年代のスケートパンク風の雰囲気と、乗客を目的地へ運ぶだけでは終わらない新たなアーケード体験を確認したとしています。

1999年を思わせるキャラクターと音楽

本作には、シリーズを象徴するタクシードライバーのAxelが登場します。緑色の髪やハワイアンシャツといった外見は健在ですが、原文筆者によれば、以前よりも攻撃的ではない印象に変わっており、トレードマークだった腹筋はシャツの下に隠されています。キャラクターの細かな変化はありつつも、見た目から受けるシリーズらしさは失われていません。

音楽にはThe OffspringとBad Religionの楽曲が使われます。原文筆者は、これらのバンドの曲が流れることで、本作の雰囲気は「1999年がそのまま残っている」ように感じられると説明しています。ドリームキャスト時代の作品を象徴した、派手で軽快な音楽と、細かいことを気にしないアーケードゲーム的なノリを受け継いでいる形です。

ドリフトとコンボで乗客を運ぶ基本システム

Gamescomのデモでは、初代のサンドボックス型の1人用プレイを発展させたCrazy Rushモードを体験できました。プレイヤーは黄色いタクシーを操り、制限時間内に乗客を拾って目的地まで送り届けます。乗客を素早く運ぶだけでなく、走行中にトリックをつなげることでコンボを決め、最終的な運賃倍率を高める仕組みも健在です。

Axelのキャデラックを思わせるタクシーには、シリーズおなじみの特殊な運転操作が用意されています。Crazy Dashでは短時間のスピードブーストを発動でき、Crazy Stopでは急停止が可能です。さらに、Crazy Driftを使えば、肩のボタンを押して車体を大きく振りながら角を曲がったり、滑るようなターンを決めたりできます。

特にCrazy Driftが、自由で無茶苦茶な運転感覚を支える重要な要素になっているとのことです。道路を正確に走ることよりも、障害物を避け、乗客を探し、時間を稼ぎながら勢いを維持することが重視されます。原文筆者は、デモの魅力について、初代のアーケード的な核を複雑にしすぎることなく、遊びの規模だけを広げている点にあると評価しています。

ドイツの観光都市を駆け抜ける新マップ

デモの舞台は、ドイツをイメージした新マップです。スタート地点は空港で、ターミナルや管制塔の周辺を走り抜けます。滑走路では、走行中に向かってくるジャンボジェットの車輪の間を通り抜ける場面があり、空港ならではの危険がコースに組み込まれています。手荷物カートが通路を横切り、積み上げられた荷物や案内標識、ゴミ箱なども車体で破壊できます。

乗客を運んでいくと、舞台は空港からドイツの観光地を思わせる街並みへ移ります。時計塔、淡い色の住宅、店舗が並ぶ通りに加え、石畳の道路や市場の広場も登場します。市場の屋台やレストランのテーブルは、走行の邪魔になるだけでなく、タクシーが接触すると吹き飛ぶオブジェクトとして配置されています。

街の外れにはカボチャ祭りが開かれており、その先には曲がりくねった山道、景色を望める人里離れたロッジ、山頂の城があります。原文筆者は、シリーズらしいカラフルな美術について、少し無難な印象はあるものの、空港、市街地、祭り、山道、城と環境に変化があり、マップ全体に騒がしい生命感があるとしています。

道路上には人や車両が十分に配置されていますが、プレイヤーの勢いを大きく止めるほどではありません。周囲のオブジェクトを破壊できるため、単に背景の中を走るのではなく、タクシーの存在が街に影響を与えている感覚も得られます。原文筆者は、この「世界を広げながら、運転のテンポは崩さない」設計を、初代からの進化として評価しています。

ミニゲームと特殊な乗客ミッション

マップ上には、通常の送迎とは別にミニゲームが組み込まれています。ゲートを通過して開始するチェックポイント形式のタイムアタックなどがあり、次の乗客を探して走る途中でも挑戦できます。専用画面へ移行して流れを止めるのではなく、通常のドライビングにそのまま追加されるため、短時間で遊べる寄り道として機能します。

さらに、各マップにはOdd Jobsと呼ばれるチャレンジ型の乗客ミッションが複数用意されています。任意のタイミングで目的地を示すウェイポイントを設定でき、通常の送迎とは異なる条件で運転を楽しめます。

原文筆者が体験したミッションの1つでは、リスの着ぐるみを着た男性を乗せ、Crazy Stopで急停止して、彼をできるだけ遠くへ飛ばすことになります。別のミッションでは、街の清掃を担当する作業員を乗せます。作業員は後部座席に立ち、掃除機を構えた状態で乗車するため、プレイヤーは制限時間内にできるだけ多くのゴミ箱や箱へ衝突し、空中に飛び散ったゴミを掃除できるようにします。

デモ終盤には、花束を抱えた若者Pierreを空港まで急いで送り届ける依頼も登場しました。普通の送迎に見えるミッションですが、出発すると田園地帯で追跡劇へ変化します。ヘアピンカーブを丁寧に曲がる代わりに、丘を下り、野原を突っ切りながら追っ手をかわし、ニトロ爆弾を避けつつ自分のニトロブーストで逃走します。最後は離陸しようとする飛行機へ追いつく展開になり、空港から始まったデモが再び滑走路へ戻る構成になっていました。

原文筆者は、この一連の展開を「ばかばかしく、爽快で、とても楽しい」と表現しています。送迎、トリック、破壊、ミニゲーム、特殊ミッションが一つのマップにまとめられているため、単に乗客をA地点からB地点へ運ぶだけでなく、走行そのものを次々と別の遊びへつなげられる点が本作の特徴です。

生成AIをめぐる議論と今後の展開

一方で、セガが本作に生成AIを使用していることをめぐる議論が、復活への期待に影を落としていると原文筆者は指摘しています。記事では生成AIの具体的な使用箇所や、セガ側の詳しい説明までは示されていませんが、原文筆者は、純粋に喜ばしい復活になり得た作品が、この問題によっていくらか損なわれているとしています。

今回のデモはCrazy Rushモードに限られていましたが、クローズドベータテストも予定されています。少なくとも試遊範囲では、シリーズの豪快な運転とコミカルなミッションを保ちながら、マップや遊び方を拡張する方向性が示されました。生成AIをめぐる懸念が残るなかでも、原文筆者は本作を遊んだ時間について、往年のCrazy Taxiに期待する無茶苦茶な楽しさをしっかり味わえたと結論づけています。