『Starfield』元リードが語る「作るべきではなかった」ほどの過大な構想
2026年09月11日 | #その他 | GamesRadar+
『Starfield』について、元リードシステムデザイナーのKurt Kuhlmann氏が、ゲームの構想はあまりにも野心的で、振り返れば「作るべきではなかった」と語りました。Bethesda Game Studiosが新しい技術と広大な宇宙を同時に扱おうとした結果、必要なコンテンツを用意できる規模の開発チームでも足りなかったとしています。完成にこぎ着けたこと自体は評価しつつも、スタジオの得意分野には合っていなかったという見方です。
新システムとコンテンツ量が開発を圧迫
Kuhlmann氏はFRVRのインタビューで、開発当初から「すべてが新しかった」ことが大きな問題になったと説明しています。宇宙を舞台にした本作では、Bethesdaが初代Oblivion以来となる最大規模のエンジン刷新に取り組んでおり、まず新しいシステムが正常に動くことを確認してから、その上にゲームの要素を積み重ねる必要がありました。
しかし、基盤となるシステムの完成が遅くなるほど、それを使ってコンテンツを作る時間は短くなります。さらに、作品が目指した規模に対してチームの人数も十分ではなかったとのことです。Kuhlmann氏は、当時のチーム規模でさえ「ゲームの壮大な構想が本当に必要としていた量のコンテンツを作るには足りなかった。もっと多くの開発者が必要だった」と振り返っています。
「宇宙版Skyrim」ではないゲームを目指した
構想が膨らんだ背景には、BethesdaのトップであるTodd Howard氏の方針がありました。Kuhlmann氏によれば、Howard氏が望んでいたのは、単に1つの惑星を探索し、別の惑星にも少し立ち寄るような「宇宙版Skyrim」ではありません。複数の惑星や宇宙空間を含む、より大規模なオープンワールドの宇宙ゲームを目指していたといいます。
その方向性は実際に本作へ組み込まれましたが、Kuhlmann氏は後から考えると判断を誤っていた可能性があるとしています。「あまりにも野心的なビジョンで、特に振り返ってみると、作るべきではなかったと思う。実際には、作りきることができなかった」と、厳しい評価を示しました。これは完成した製品が存在しないという意味ではなく、掲げた構想を当初の規模と密度で実現するのは不可能だった、という趣旨です。
完成度は認めつつも得意分野ではなかった
一方で、Kuhlmann氏はBethesdaが構想のすべてを放棄したとは見ていません。同氏は「かなり印象的な水準まで実現できた」としながらも、「自分たちの得意分野ではなく、強みを生かしたものでもなかった」と説明しています。広大な宇宙、複数の惑星、刷新されたシステム、膨大なコンテンツを一度に成立させようとしたことが、開発上の負担を大きくしたようです。
原文筆者も、Bethesda作品のファンとして、本作は自身の好みとは完全には噛み合わなかったと記しています。そのうえで、すべての新しい試みが成功するとは限らなくても、スタジオが従来と異なる挑戦を続けること自体は歓迎しています。なお記事では、Fallout 4の後に多くの開発者がThe Elder Scrolls 6を作りたがっていたものの、Howard氏が「いや、Starfieldを作る」と決めたという別の証言にも触れています。