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『Pokémon TCG』30周年記念セットで転売屋が悲鳴を上げた理由

2026年09月22日 | #その他 | Polygon

『Pokémon TCG』30周年記念セットで転売屋が悲鳴を上げた理由

『Pokémon TCG』30周年記念セットをめぐり、転売目的で商品を大量に確保した一部の購入者が、想定外の相場下落に直面しています。高レアリティカードの封入率が好調で、開封するファンからは歓迎される一方、利益を見込んでElite Trainer Box(ETB)を買い込んだ転売屋からは、赤字や借金を訴える投稿が相次いでいるとのことです。

高い封入率が転売市場を直撃

発売後にセットを入手したコレクターの間では、Illustrationカードが多く封入されているという反応が広がりました。原文では、ほとんどのボックスからIllustrationカードが出ているようだと説明されており、希少カードを求めるファンにとっては好意的な内容です。直近のセットでは欲しいカードがなかなか出ないと感じていたファンもいたため、今回の封入傾向は歓迎されました。

しかし、カードが当たりやすいことは、転売を狙う購入者にとっては相場の崩れにつながります。市場に出回るカードの数が増えれば、開封時には価値が高いと思われたカードでも、販売価格は下がりやすくなるためです。30周年記念という話題性から、ETBそのものや収録カードが大幅に値上がりすると見込んでいた転売屋ほど、影響を受ける結果になりました。

Discordで赤字や法的措置を訴える投稿

ここ数日、出所が確認できないDiscordの投稿がSNS上で拡散されています。ある投稿者は、30周年記念商品の販売日に並ぶ人を確保するため、地域のホームレスの人々に声をかけ、利益の50%またはETB1箱につき200ドルを支払う約束をしたと主張していました。そのうえで、現在の価格ではETBごとに損失が出ていると訴えています。

別の投稿では、販売数や封入率、供給量を事前に明らかにしなかったとして、The Pokémon Companyに法的措置を取ることを検討していると主張していました。供給量を意図的に隠したことが立証されれば、RICO法違反にあたる可能性があるという、極端な内容まで書かれていたとのことです。

ただし、Polygonはこれらの投稿が本物かどうかを確認できていません。原文筆者は、複数のポケモンカード再入荷情報を扱うDiscordサーバーを見てきた立場から、投稿の真偽は別として、転売屋の間に同様の不満が広がっていること自体は事実だとしています。購入後になって価格の低さを知り、損失を後悔する人が複数見られたということです。

Gengar Primeをめぐる失望

その一例として、ある購入者はGengar Prime Classic Collectionカードを引いた後、長時間Discord上で不満を語っていたとされています。このカードは多くのコレクターから「chase」カード、つまり特に入手を目指す価値のあるカードと見なされていました。購入者も、開封直後はカードの写真を誇らしげに共有していたとのことです。

ところが、実際の市場価格を調べた結果、本人が想定していたほど高額ではないと判明しました。翌日には、その購入者が封入率を批判し、自分が引いたカードへの期待や喜びまで台無しにされたと訴える投稿を繰り返していたと、原文筆者は報告しています。カード自体を気に入っていたとしても、金銭的な価値が期待を下回ると、満足できなくなる状況が浮き彫りになりました。

価格中心になったカード収集文化

原文では、今回の騒動を単なる転売屋の失敗として笑うだけでは、現在のポケモンカード市場を生み出した文化を見落とすことになるとも指摘しています。SNS上では、ETBを燃やす転売屋の投稿や、アジア人に対する差別的な発言を含む投稿まで確認されているとのことです。いずれも出所は明らかではありませんが、相場の下落に対する反応が過激化していることを示す例として紹介されています。

現在人気を集めているカード開封動画の多くは、カードそのものを楽しむより、いくらの価値があるかを確かめる内容に偏っていると原文筆者は説明しています。いわゆる「bulk」と呼ばれる低価格カードは、絵柄やポケモンを確認されないまま脇に置かれ、アートカードが入っていなければ次のパックへ進む動画も珍しくありません。開封者が好きなポケモンを引けたかどうかではなく、当たったカードの市場価格が動画の中心になっています。

若い新規ファンがスリーブ入りカードに値札を貼り、店頭で販売する商品と同じように扱う例や、何を買えばよいかを解説する「投資家」系の動画も、独立したジャンルになっています。すべてのファンがこのような楽しみ方をしているわけではありませんが、カードの価値が現在のTCG文化で最も目立つ要素になっていることは否定できないとされています。

投機目的の購入に厳しい視線

カード市場に富裕層や美術市場が関心を示す背景についても、原文はノスタルジーだけではなく、金銭的な価値への注目が大きいとしています。今回の30周年記念セットでも、ファンが好きなカードを引いて喜ぶ一方で、転売屋は同じカードを利益の数字として見ていました。

GameStopがETBの供給量を明らかにした際にも、購入者の間では大きな反発が起きたとされています。人気の高い現行ポケモンカードのボックスでさえ、発売後には定価を大きく下回る価格で取引されることがあります。そのため、1箱から数百ドルの利益を得られると期待してクレジットカードの借金まで抱えた購入者に対し、原文は厳しい評価を示しています。ファンが開封を楽しめるほど商品が流通したことは、投機目的の購入者には打撃でも、通常のコレクターにとっては歓迎すべき結果だったという構図です。