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『GTA: San Andreas』屈指のミッション「Reuniting the Families」は映画さながらの脱出劇

2026年10月10日 | #ゲーム紹介 | IGN

『GTA: San Andreas』屈指のミッション「Reuniting the Families」は映画さながらの脱出劇

『GTA 6』の映像公開が映画のようだと話題になるなか、Rockstarのシネマティックな演出を早くから味わえるのが『GTA: San Andreas』のミッション「Reuniting the Families」です。モーテルでの銃撃戦からロサンゼルスを駆け抜ける逃走劇まで、緻密に演出された展開が続きます。

モーテルが緊迫の銃撃戦の舞台に

Rockstarは長年、映画から強い影響を受けてきました。『GTA 3』やVice Cityにも犯罪映画への目配せやハリウッド俳優の出演がありましたが、2004年の『GTA: San Andreas』では、プレイヤー自身を映画の中に置くような演出に力を入れています。「Reuniting the Families」は、冒頭の物語が大きく動く重要なミッションです。

ロスサントスでは、敵対するBallasが麻薬取引で勢力を広げ、CJの兄SweetがGrove Streetの仲間をまとめ直そうとします。Sweetがジェファーソン・モーテルで各グループのリーダーと話し合う間、CJはRyderとSmokeとともに外で待つ予定でした。ところがSweetが建物に入ると、警察が大挙して押し寄せます。RyderとSmokeは「自分の身は自分で守れ」と逃げ出し、CJは兄を助けるためモーテルへ飛び込みます。

狭い客室や廊下に入ると、広大な街を自由に歩くオープンワールドから一転、一本道の三人称シューティングへと変わります。廊下では仲間が撃たれて吹き飛び、階段には遺体が横たわり、逃げ惑う女性の姿もあります。上階へ向かう途中には、SWAT隊員がドアから転がり込んで発砲する不意打ちも待ち受けています。

各所に仕込まれた演出が、単なる銃撃戦を包囲された建物からの脱出劇へと変えます。市民が部屋から部屋へ走り抜け、ドアが吹き飛び、天窓から突入したギャングが警官に銃を向けます。通気口から現れる隊員もいます。映画のように展開が作り込まれている一方、CJが生き残れるかはプレイヤーの腕次第です。

CJは回避ローリングで身を隠しながら、射撃に適した位置へ移動できます。廊下の角だけでなく、洗濯かごやソファ、ひっくり返ったテーブルも遮蔽物になります。敵が落としたMP5を手にすれば、モーテルは映画『ダイ・ハード』のナカトミ・プラザを思わせる戦場に変わります。カバーを活用して戦うこの構成は、『Gears of War』が登場する2年前に作られたものです。

街全体を使った逃走劇

Sweetと合流したCJは、屋上で警察のヘリコプターと対決します。しかし、それはミッションの折り返し地点にすぎません。街中の警察に追われるなか、戻ってきたSmokeとRyderの車に乗り込み、今度は車上から銃を撃って追手を振り切ります。

この場面では、モーテルでの銃撃戦から、車に乗ったまま敵を撃つレールシューターへと形式が変わります。運転手は決められたルートを走るため、展開は細かく演出されています。警察車両は路地や交差点から次々と現れ、やがて前後左右を見渡して追手を撃つ、360度の銃撃戦になります。

追跡車両は少しの銃撃で爆発するよう仕込まれており、列車が警察車両に突っ込む場面や、バイクの警官が仲間の車に衝突する場面も決まっています。プレイヤーが狙いを定める一方で、アクションの多くは綿密な段取りに沿って進みます。バイクに乗った警官が追跡に加わる場面は『コン・エアー』を、車に飛び乗る場面は『ターミネーター2』を思わせます。今では見慣れた演出でも、2004年当時は大きな驚きでした。

道路封鎖を突破したあと、Smokeは狭い路地へ車を走らせます。低空で迫るヘリコプターの回転翼に、車にしがみついた警官が巻き込まれる場面は、シリーズでも屈指の凄惨さです。ヘリコプターは墜落し、CJたちは車を飛び降ります。車はSprunkの看板を突き破って高速道路へ落ち、燃料トラックに衝突。巨大な爆発が逃走劇を締めくくります。

自由な街と、脚本どおりに進む物語

「Reuniting the Families」は、『GTA: San Andreas』のなかでも特に優れたミッションとして語られることが多く、そう評価される理由は明らかです。Rockstarの作品には、街を自由に歩き回れる時間と、物語を届けるために展開を細かく決めたミッションがあります。『Red Dead Redemption 2』では、広大な世界での自由な行動と、ミッション中に脚本に沿って進む展開の差が際立っていました。

どちらか一方が優れているという話ではありません。映画のようなミッションは興奮を生み、作り手の意図を強く伝え、プレイヤーを物語の中へ引き込みます。「Reuniting the Families」は、オープンワールドの遊びと、潜入や家宅侵入、ロスサントスを横断する爆発的な逃走劇の両方が『GTA: San Andreas』を支えていたことを示しています。こうした体験が、CJを物語を抱えた一人の人物として感じさせました。『GTA 6』が、街の自由なシミュレーションと物語性をうまく結びつけられるかにも注目が集まります。