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『GTA: San Andreas』のビッグフット伝説、2004年当時は情報が乏しく多くの人が本気で信じていた

2026年10月18日 | #ゲーム紹介 | Polygon

『GTA: San Andreas』のビッグフット伝説、2004年当時は情報が乏しく多くの人が本気で信じていた

『GTA: San Andreas』にはビッグフットがいる。筆者を含む多くのプレイヤーは、かつてそう信じていました。発売から22年がたった今では都市伝説だったと分かっていますが、Polygonに寄稿するPaulo Kawanishi氏は、そうした謎が当時のゲームを刺激的なものにしていたと振り返っています。

口コミと低解像度の画像が広めた噂

発売後しばらくして、Rockstarの新作にあの伝説の生き物が登場するという噂がネット上に広まりました。筆者は年上の人からこの「隠しモンスター」の話を聞き、親にはプレイを歓迎されていなかったゲームの面白い噂として、クラスの友達にも話したといいます。口コミと、ダイヤルアップ接続で共有された低解像度の画像が、『GTA: San Andreas』を胸の躍る謎にしていました。

当時は2004年で、ゲームの情報は今と比べてごくわずかでした。ゲーム掲示板でユーザー「xDaRkAnGel_2000x」が投稿したとされる「本物のビッグフットの写真」も、真偽を確かめる手段がありませんでした。

情報が少ないほど噂は本当らしく見えた

信頼できる情報源が乏しかったことも、噂の信ぴょう性を高めていました。一部の紙媒体を除けば、ゲームについて知るには掲示板やGameFAQsの投稿を何時間も読むしかありませんでした。米国や欧州のようなゲーム開発の中心地以外で育った人には、選択肢がさらに少なかったそうです。筆者はブラジルで人気だったSNSのOrkutで、『Final Fantasy 10』のグループに助けを求めていたと振り返っています。

ゲームに何が入っているのか正確に分からないという状況は、2026年の感覚では不思議に思えるかもしれません。それでも2000年代前半には、あらゆるファン理論や都市伝説が生まれていました。例として挙げられているのが、鳥山明氏の漫画のファンによる続編とされる「Dragon Ball AF」です。そこでは悟空が銀色の長髪をした超サイヤ人6になるとされていました。銀髪の悟空を信じた人が多かったのなら、ビッグフットを信じない理由はなかった、と筆者は述べています。

秘密がゲームを魅力的にしていた

筆者によれば、本当にビッグフットがいるかどうかより、秘密がゲームにもたらす謎めいた魅力のほうが重要でした。当時のゲームは秘密だらけで、システムを解放するチートコードや『Mega Man X』の隠しアーマーのように、探せば何かあるはずだと誰もが考えました。その中には、本当かどうか最後まで分からないものもありました。

謎が多いほど想像力は自由に広がり、噂も現実味を帯びました。だから『Shadow of the Colossus』に隠しボスがいるという話も簡単に信じられたと筆者は語ります。当時の世代で最も物議を醸したゲームの1つに実在の都市伝説が加わるという発想も、より刺激的に感じられたそうです。

謎が失われた現在

筆者は、2026年のゲーム業界はXboxの再編やAIが避けられない脅威になりつつあることなど大きな課題に直面している一方で、芸術としてのゲームは良い状態にあると見ています。しかし、あらゆるゲームがデータマイニングされる今は、謎の要素が失われたとも述べています。遊んでいるゲームの仕組みの隅々だけでなく、本来知られるはずのなかったことまで分かるようになりました。優れたデータマイナーは、コードの層の下に埋もれて忘れ去られるはずだったカットされた内容を、考古学の発掘のように掘り起こしています。

筆者は、40歳に近づいた世代が昔は良かったと言うような話にしたいわけではなく、昔より良くなった面もあると断っています。2026年にも面白く豊かなゲーム体験はあり、ゲームについて多くを知れる点も当時とは違います。それでも、より美しいグラフィックスや速いチップを求めるのをやめて、またビッグフットを追いかけたくなることがあると、記事を結んでいます。