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『Silver Pines』レビュー、探索と謎解きで最後まで引き込むサバイバルホラー

2026年10月06日 | #レビュー | GamesRadar+

『Silver Pines』レビュー、探索と謎解きで最後まで引き込むサバイバルホラー

『Silver Pines』は、先を知りたい気持ちが途切れない、雰囲気豊かなサバイバルホラーです。物語と探索の巧みなテンポによって、探偵として謎を追う感覚と、恐ろしい真実に近づく緊張感を同時に味わえます。ただし、すべてのエンディングを見ても残る疑問と、ややぎこちないボス戦は気になるところです。今回は、パブリッシャーから提供されたPC版のレビュー用コードを使い、Steam Deckで評価しています。

美しい町並みに潜む悪夢

主人公のウォーカー刑事は、行方不明のミュージシャンを探して、忘れ去られた不気味な町を調査します。奇妙なダイナーで目覚め、生き延びるために戦う導入は、筆者にとってファーレンハイト以来の楽しさでした。影響を受けた作品の要素を隠すことなく、それぞれを巧みに組み合わせ、最初から最後まで強く引き込む体験に仕上げています。

絵画のような美しいビジュアルは、陰鬱な舞台と鮮やかな対比を生みます。探索中の静けさをときおり和らげるのは、ジュークボックスやラジオから流れる穏やかな音楽です。夢のような風景と悪夢めいた出来事が重なり、現実そのものが疑わしくなる捜査の物語に、濃密な空気を添えています。

見た目や音だけでなく、遊び心地も優れています。物語が進む速さと、入り組んだ町を探索するペースがうまくかみ合っており、探索が作業に感じられません。Steam Deckでも快適に動作します。一方、ボス戦にはややぎこちないところがあり、気になる点として挙げられます。

新しい道を開く道具と、悩ましい持ち物管理

新しいアイテムを手に入れると、それまで入れなかった場所へ進めるようになります。以前訪れた区画に戻り、町の隠れた一角へ踏み込んでいく過程には、常に発見への期待があります。バイオハザードにも多数の鍵や持ち物管理はありますが、本作は道具を得るたびにマップの探索範囲が広がり、その境界を押し広げる感覚が、よりメトロイドヴァニアらしい作りです。

この探索と持ち物管理をつなぐのが、複数の用途を持つ道具です。バールは木の板を外せるうえ、カッターナイフより用途が広い反面、所持品のスペースを多く使います。ただ、近接武器にもなるため、持ち歩いても枠を無駄にしている感覚はありません。対して、マンホールのふたを開ける鍵は少々厄介です。バイオハザードでは役目を終えたキーアイテムを手放せることが多いのに対し、本作では使ったあとも持ち続けるものが目立ちます。

負担を和らげる仕組みも用意されています。アイテムを組み合わせたり、銃を小さく収納できるように改良したりできるほか、パズル用の部品は対応する仕掛けに先に取り付けておける場合があります。残りの部品を探す間、すべてを持ち歩く必要はありません。保管箱も多く、必要な道具や、念のため持っておきたい銃を入れ替えられます。

それでも、所持品の移動、出し入れ、合成、向きの変更は頻繁に必要です。筆者も、十分あると思っていた空き瓶を使い切り、火炎瓶の中身を捨ててハーブを詰め直せないかと考えたほどでした。限られた収納をどう使うか、細かな判断が絶えず求められます。

写真と公衆電話が捜査を支える

カメラは、謎や気になる場所を記録するための優れた道具です。プリンス オブ ペルシャ 失われた王冠で好評だった仕組みを発展させており、調べた物やマップ上の重要な場所を撮影するよう促されます。ただ、その案内に従うだけでなく、探偵らしく自分から積極的に使う価値があります。

電話をかけたい番号が書かれた看板、見直せば秘密が分かりそうな表示、意味がありそうなタバコの値段など、気になったものを写真に残せます。所持品がいっぱいで拾えなかったアイテムも同様です。筆者は簡単に戻れると思って記録せず、あとから町をさまよって探すことになりました。カメラをこまめに使えば、こうした手間を減らせます。

アイテムの自動販売機や、セーブと物語の両方に関わる公衆電話も、世界の作り込みを感じさせます。電話の利用にはお金が必要なので、硬貨の返却口を探ることにも意味があります。

セーブ時には依頼人のジャックマンへ捜査状況を報告します。再開した際に目的を思い出せるだけでなく、調査が正しい方向へ進んでいるかを確かめる助けにもなります。進むべき道が分かっていても、ウォーカーが次に何を報告するのか気になる作りです。ボス戦で締めくくられることの多い大きな出来事のあとには、ジャックマンから電話がかかってくる場合もあり、硬貨が尽きていても無料でセーブできる機会があります。

探し尽くしたくなる町と、答えが足りない結末

本作の魅力は、遊び終えたあとも頭から離れないことです。筆者は1つのエンディングから次のエンディングへと続けて進み、必要な条件を満たしながら、手がかりをかき集めました。プレイしていない時間にも、見つけた情報の意味を考え続けています。

まだ開けていない通気口や、飛び降りた先を確かめていない足場を探すと、多くの場合、探索に見合う発見がありました。最終的には残った敵まで倒し、町のどこでも安全に所持品を開いてメモを読めるようにしたほどです。自動販売機を必死に探している最中に、サイレントヒルを思わせる怪物に追われたくはありません。

物語の行き先にある程度見当がついても、さらに知りたいという気持ちは失われませんでした。ウォーカーの目的だけでなく、町全体に興味を抱かせる世界づくりが、それほど優れています。しかし、その魅力を物語の締めくくりが損ねてしまっています。

筆者は全3種類のエンディングを見ましたが、テレビ番組の意味や、Conmagの番号に電話をかけられる理由など、まだ知りたいことが残りました。全体が丁寧に組み立てられているだけに、こうした未解決の要素が浮いて感じられます。

優れたホラーが、終わったあとも謎を考えさせるのは確かです。それでも本作の結末は、禁じられた真実に触れた恐ろしさよりも、何かを見落としたような感覚を残します。どのエンディングも、満足できる地点に届く直前で止まっている印象です。

これほど優れたゲームで、最後に満たされない気持ちが残るのは惜しいところです。道中を楽しむ作品だとしても、その旅が終わったとは感じられず、終わってほしくもありません。さらに手がかりをつなぎ合わせ、続きがあることを期待したくなるほど、この町には強い引力があります。

『Silver Pines』はWych Elm Gamesが開発し、Team17が販売します。発売日は2026年10月8日で、対応機種はPC、PS5、Xbox Series X、Switch 2、Switchです。