『Fallout: New Vegas』ディレクターが語る「不完全なRPG」の魅力! プレイヤーに困難な決断を迫るゲームデザインの深淵に迫る
2026年07月21日 | #ゲーム #ニュース | GamesRadar+
『Fallout: New Vegas』や『Pentiment』のディレクターとして知られるJosh Sawyer氏が、RPGにおける「困難な選択」と「完璧ではない結末」について、その設計思想を語っています。彼は、プレイヤーがどんな問題でも解決できるような「万能な主人公」には魅力を感じないと指摘しており、むしろ不確実な状況や不快な選択を突きつけられることで、より深くゲームを体験できると考えているとのことです。
プレイヤーを「不完全な状況」に追い込むゲームデザイン
Sawyer氏のゲームデザインの核にあるのは、「プレイヤーがすべてを解決できるわけではない」という考え方です。彼は、RPGプレイヤーが「何でもできる」ように条件付けされていることを認めつつも、あえて選択肢を制限し、プレイヤーに「最善を尽くしてもすべてが解決するわけではない」という現実を突きつける方が、より興味深い体験になると述べています。これはプレイヤー自身の価値観や、操作するキャラクターの価値観を深く問い直す機会を提供するため、Sawyer氏は「全員を救う、あるいは全員を殺す」といった極端な選択肢には面白みを感じないとしています。
プレイヤーの「常識」を覆す挑戦
Sawyer氏は、自身の作品でこの哲学を様々なレベルで取り入れてきたと説明しています。『Pentiment』では、殺人事件の真犯人が明確にされないまま、プレイヤーが下した「解決」と共に生きていかなくてはなりません。これにより、プレイヤーは自分の選択に「向き合う」ことを余儀なくされます。また、『Pillars of Eternity 2: Deadfire』では、プレイヤーは神であるEothasを止めることができないように設定されています。「プレイヤーは多くのRPGで『自分は特別だから、この敵を倒せるはずだ』と期待するように条件付けられているが、それができない」という状況を作り出すことで、プレイヤーの固定観念を打ち破る狙いがあるとのことです。
プレイヤーに「なぜ?」を問いかけるストーリー
さらに『Fallout: New Vegas』では、Mr. Houseを助けつつ、Brotherhood of Steelと和平を結ぶという目標が削除されました。これにより、プレイヤーはBrotherhoodを破壊しなければMr. Houseを助けられないという選択を迫られ、Mr. Houseの意向に従うことが本当に正しい選択なのかを問い直すことになります。Sawyer氏は、多くの問題は人間的な問題であり、人生の現実の一部であると語っており、たとえファンタジーの世界であっても、プレイヤーの力ではどうにもならない事柄や、克服できない力が存在することを表現したいとしています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ディレクター | Josh Sawyer |
| 担当作品 | 『Fallout: New Vegas』、『Pentiment』 |
| 開発元 | Obsidian Entertainment |