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『GTA 6』にKingdom Come: Deliverance 2ディレクターが苦言 ストーリーのフックがないと指摘

2026年08月29日 | #ゲーム | GamesRadar+

『GTA 6』にKingdom Come: Deliverance 2ディレクターが苦言 ストーリーのフックがないと指摘

『GTA 6』の拡張映像に対し、Kingdom Come: Deliverance 2のディレクターを務めるDaniel Vávra氏が、技術面は高く評価しながらも、物語には興味を引かれる要素がないと批判しました。JasonとLuciaという主人公について、無実の人々を大量に殺す「面白みのないソシオパス」と表現し、映像からはストーリーの導入となるフックを感じられなかったとしています。

技術デモとしては絶賛、物語には厳しい評価

Vávra氏は本作の映像について、極めて優れた技術デモであり、「技術的な奇跡に近い」と評価しています。これまで誰も作ったことがないほど広大で自由なオープンワールドを実現している点も認めており、ゲームの規模や表現力そのものを否定しているわけではありません。

一方で、物語の中心にいるJasonとLuciaについては、他のソシオパスや金のために、無関係な人々を無秩序に大量殺人しているだけに見えると指摘しました。そのため、映像を見ても自分にとってのストーリー上の引っかかりは「ゼロ」だったとVávra氏は説明しています。

同氏は、本作の内容がマルチプレイや、ゲーム内で無茶苦茶な行動を楽しみたい人々には機能するだろうとしながらも、以前のシリーズ作品にはそれ以上のものがあったと述べています。映像の派手さや自由度とは別に、主人公や物語を追いたいと思わせる動機が提示されていない、という批判です。

「良い物語」に必要な要素とは

Vávra氏は、GTA 6について語る際に、自身と「良い物語を書いたことのある全員」が考える物語の条件を挙げました。そこには、内的・外的な葛藤、複雑で興味深い動機を持つ人物、首尾一貫して論理的に機能する世界、テーマ、主張、そして興味を持てる好感度の高いキャラクターなどが含まれます。

さらに、物語には筋道と、良い意味での「メッセージ」も必要だとしています。Vávra氏の見方では、今回の長時間映像からは、そうした要素を十分に読み取れませんでした。映像が示したのは、登場人物が何を求め、どのような葛藤を抱えているのかという説明よりも、銃撃戦や車を使った騒動の連続だったとのことです。

ユーザーから、Grand Theft Auto Vの登場人物はかなり複雑で興味深く、JasonとLuciaの真実をRockstar Gamesが隠しているだけではないかと反論された際も、Vávra氏は批判を撤回しませんでした。26分に及ぶ「トレーラー」なのに、物語のフックを1つも見せず、文脈のないランダムな場面だけを並べるのは奇妙だと返しています。映像には、物語への関心を生む余地が十分にあったはずだとしています。

映像だけで判断するのは早いとの見方も

原文筆者は、Vávra氏が本作の物語を時期尚早に判断しているように感じる一方、批判の内容すべてが不当というわけではないとしています。多くのゲームトレーラーは、全体から切り出した場面を文脈なしでつないだ構成になっており、今回の映像も、600ページの本にたとえるなら82ページ、147ページ、286ページだけを見せ、空白部分を銃撃戦や車の場面で埋めたようなものだという見立てです。

そのため、原文筆者は細部まで物語を評価する前に、まず最初の81ページにあたる部分を確認したいと述べています。拡張映像でJasonとLuciaの背景や目的が十分に説明されなかったとしても、それが本編全体にストーリー上の深みがないことを直接意味するとは限りません。

また、Vávra氏が語る「良いメッセージ」が何を指すのかは明確ではないとも指摘されています。同氏は過去に、Kingdom Come: Deliverance 2がLGBTをテーマにしたGayming Awardsで候補となった際、同作に用意された任意の男性同士のロマンスについて、こうした要素はそのように扱うべきだと主張していました。そのうえで、近年「woke」と呼ばれるゲームのようなやり方ではないと述べています。

今回の発言は、映像から物語の方向性を読み取れなかったというVávra氏個人の評価です。原文筆者もRockstar Gamesの作品全般を好んでいないとしつつ、技術的な完成度と物語への評価は分けて考える必要があるとしています。現時点では、Vávra氏の批判が本編の内容をどこまで言い当てているのかは判断できない状況です。