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『Murals』は2027年にPC向け発売予定、『Doom』の戦闘思想を取り入れた新作アクション

2026年08月30日 | #ゲーム #発売 | Polygon

『Murals』は2027年にPC向け発売予定、『Doom』の戦闘思想を取り入れた新作アクション

見下ろし型アクションゲームでありながら、死亡すると進行がリセットされるローグライクではない――そんな意外性を打ち出す新作『Murals』が、2026年のGamescom Opening Night Liveで披露されました。開発を手がけるのは、Disney Illusion IslandやBattletoadsを開発したDlala Studiosです。2027年にWindows PC向けの発売を予定しており、Hades系と思わせる外見から、Doom 2016の戦闘設計へとつながるゲーム性が注目されます。

童話の世界を描いた「魔法の壁画」

本作の主人公は、石のような体を持ち、拳や武器での行動を好むThe Heroです。旅には、言葉を話す擬人化されたパンの一切れ、Loafが同行します。画面上の表現にも特徴があり、敵は3Dで描かれる一方、Loafをはじめとする友好的なNPCは2Dで表現されています。絵画を思わせるアートスタイルに合わせた演出で、敵と味方の見た目が明確に区別される構成です。

物語の舞台になるのは、Sleeping Beauty、Hansel and Gretel、Little Red Riding Hoodといった古典的な童話や民間伝承を、暗くねじれた形で再構成した世界です。それぞれの物語は「魔法の壁画」の中に収められており、壁画へ入ることがステージ選択に相当します。公式の前日譚コミックでは、Rumpelstiltskinが巨大なShelob風のクモの怪物として描かれているとされています。

Gamescomのデモでは、The Little Mermaidを下敷きにした海辺の世界が登場する第5章が紹介されました。Loafがその壁画について、海辺になるのかと冗談を言う場面もあり、重苦しい童話モチーフの中にコミカルな掛け合いが盛り込まれています。作品全体が既存の物語をそのまま再現するのではなく、独自の解釈で異形の世界へ作り替えている点が大きな特徴です。

回避を軸にしたスピード重視の戦闘

戦闘エリアへ入ると壁がせり上がり、部屋にいる敵をすべて倒すまで外へ出られなくなります。The Heroは素早く斬りつける剣と、動きは重いものの高威力のハンマーを使い分けられ、遠距離攻撃にも対応します。戦闘はダッシュを多用する設計で、敵の攻撃を受け止めるパリィよりも、アリーナ内を素早く移動して攻撃をかわす立ち回りが重視されます。

見た目からはHadesとの共通点を連想しやすいものの、Dlala StudiosのCEO兼ゲームディレクターであるAj Grand-Scutton氏は、1対1のHadesクローンではないと説明しています。実際、本作では死亡時に獲得した能力を失う仕組みが採用されていません。繰り返し挑戦して一時的な強化を積み上げるタイプではなく、恒久的な能力の組み合わせを作りながら戦闘を進める作品です。

戦闘デザインで大きな影響を受けたのは、意外にもDoom 2016です。Dlala Studiosは、各敵がそれぞれ1種類の攻撃を得意とする設計を採用しています。敵の攻撃パターンを個別に暗記させるのではなく、異なる役割を持つ敵が同時に出現したときの組み合わせによって、戦闘の難しさを生み出す考え方です。

たとえば、クモガニの集団と戦っている最中、砂の中から別のカブトガニの群れが現れ、遠距離から弾を連続して投げてくる場面が示されました。目の前の敵だけに集中していると、別の敵が作る攻撃の流れに巻き込まれます。個々の敵の動きを覚えること以上に、アリーナ全体を見渡し、敵の組み合わせに応じて移動し続けることが重要になります。

連続撃破と必殺技で戦況を変える

敵を倒し続けるとキルストリークが伸び、ボーナス経験値を獲得できます。Dlala Studios内では、誰が最高スコアを出せるかを競うリーダーボードも用意されているとのことです。Grand-Scutton氏自身は、チーム内ランキングの上位には入っていないと話していますが、単に敵を倒すだけでなく、連続撃破を維持することがスコア面の目標になります。

撃破を重ねると、強力な範囲攻撃のためのゲージも蓄積します。ゲージが満タンになると、「Canvas Clear」と呼ばれる大規模な範囲攻撃を発動可能です。多数の敵に囲まれたときや、異なる攻撃を持つ敵が同時に現れたときに使えば、戦況を一気に変えられる切り札になるとみられます。

Eeriesで攻撃を恒久的にカスタマイズ

攻撃を変化させるアクセサリーとして、Eeriesと呼ばれるアイテムが登場します。効果は体力や攻撃力といった基本能力の調整から、敵に電撃や凍結の属性効果を付与するものまで幅広く用意されています。単純な数値強化にとどまらず、武器の性質そのものを変えるEeriesも存在します。

デモでは、武器の攻撃力を下げる代わりに、画面上にいるすべての敵へ同時にダメージを与えられるものが例として挙げられました。単純に強い効果を選ぶのではなく、敵の数や戦闘エリアの状況に応じて、攻撃範囲や属性、威力のバランスを組み替える余地があります。

Eeriesは、ローグライク作品における能力に近い役割を持ちながら、死亡しても失われず、恒久的に保持できます。最大9個まで装備できるため、複数の効果を組み合わせて強力なビルドを作ることが可能です。開発チームは、プレイヤーが1人用ゲームで敵の群れを一気に倒して楽しめるなら、それを止める必要はないという方針を示しており、厳密なバランス調整よりも、能力の組み合わせによって生まれる派手な展開を重視しています。

『Murals』は、見下ろし型の画面構成や能力のカスタマイズからローグライクを思わせつつ、実際には恒久的な強化と回避中心のアクションを軸にした作品です。童話を怪物や異形の世界へ再構成する物語面に加え、敵の組み合わせを読みながら戦うDoom由来の設計、さらにEeriesによる大胆な攻撃変化が、本作独自のゲームプレイを形作っています。発売時期は2027年で、対応プラットフォームはWindows PCです。