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『Heroes of Might and Magic 3』リメイクはゲームシステムを維持しつつ3D化

2026年09月02日 | #発売情報 | IGN

『Heroes of Might and Magic 3』リメイクはゲームシステムを維持しつつ3D化

Ubisoftが発表した『Heroes of Might and Magic 3』のリメイクは、単なる移植やグラフィックの刷新にとどまらず、2Dのアイソメトリック画面を3Dワールドへ置き換える大規模な再構築になります。一方で、長年にわたって本作を支持してきたファンの不安に応えるため、ゲームプレイの仕組みやバランスは変更しない方針です。2027年にコンソールとPC向けにリリースされる予定で、新たなプロローグキャンペーンや、現代のプレイヤーに向けた遊びやすさの改善も盛り込まれます。

3D化しても中核のゲームプレイは維持

Ubisoft Chinaでクリエイティブディレクターを務めるJean-Felix Monin氏は、海外メディアIGNのインタビューで、このリメイクの出発点は「何年もリメイクを求めてきたコミュニティと、素晴らしいゲームに対して正しく応えること」だったと説明しています。1999年に登場したオリジナル版は、長い年月が経った現在も熱心なファンを抱えており、開発チームはその存在を意識しながら新バージョンを設計しているとのことです。

最大の変更点は、オリジナルの2Dアイソメトリック表示から3Dの世界へ移行することです。公開されたトレーラーでは、立体的なマップに加えて、動的な天候や季節の変化も確認できます。さらに、新規のプロローグキャンペーンや映像演出としてのシネマティクスも追加されます。

ただし、見た目が大きく変わっても、戦略ゲームとしての土台には手を加えません。Monin氏によると、開発チームは早い段階で「ゲームプレイには触れない」と決めており、各システムとゲームバランスはオリジナル版とまったく同じ状態に保つ方針です。ファンから「お気に入りのゲームを壊したのか」と問われる可能性についても、ゲームプレイ部分を変更していないことが答えになるとしています。

そのうえで、グラフィックの刷新やクオリティ・オブ・ライフ機能によって、現在のプレイヤーが本作に入りやすくする考えです。独特のゲームシステムを持つ作品だけに、初めて触れる人にとっては理解までに隔たりがあると開発側は見ており、遊びやすさの改善は中核の仕組みを変えずに新規層を受け入れるための施策として位置づけられています。

ファンコミュニティが開発の指針に

開発チームは、シリーズや関連プロジェクトを通じて接点のあったコミュニティの主要メンバーに相談しながら制作を進めています。ボードゲームなど別のメディア展開で協力した人物や、チームが信頼し、コミュニティを代表する存在として知られている人物がコンサルタントとして参加したとのことです。

こうした意見交換は、2Dから3Dへの大きな変更を検討する際の基準になりました。天候や季節を含む新しい表現を取り入れながらも、何を変えてよく、何を守るべきかを判断するうえで、ファンの知見が重要な役割を果たしたといいます。Monin氏は、ゲームプレイそのものが「マスターピース」と考えられていると語り、プレイヤーが実際に遊ぶことで感じる独特の魅力を損なわないことを重視しています。

この方針は、リメイクでありがちな大幅な再設計とは異なるものです。新しい映像表現や機能を追加しつつ、ユニットやシステムのバランスを含む基本部分は固定することで、長年のファンには過去の体験を思い出してもらい、新規プレイヤーには現代的な入口を用意する構成を目指します。

新プロローグはチュートリアルと物語を兼任

新たに追加されるプロローグキャンペーンには、2つの役割があります。1つは、初心者に本作のルールや遊び方を教えるチュートリアルです。オリジナル版には十分な導入がなく、プレイヤーはいきなりゲームへ放り出される形でした。当時はマニュアルを読んで仕組みを理解することが受け入れられていたものの、現在は説明書を最初から読む人が以前ほど多くないため、新しい導入が必要だと判断されたとしています。

過去にもチュートリアルは制作されましたが、開発チームはそれを十分な内容ではなかったと見ています。そのため今回は、単に操作を説明するだけでなく、プレイヤーがゲームの考え方を段階的に学べるキャンペーンを用意することになりました。最初にこのプロローグを遊ぶことで、初心者がシステムを理解しながら本編へ進める構成を目指します。

もう1つの役割は、物語上の空白を補うことです。CatherineがErathiaとAntagarichへ到着する前に何が起きたのかについて、オリジナル版では明確でない部分が残されていました。そこで、その出来事を描く物語とチュートリアルを組み合わせ、プレイヤーがゲームの仕組みとストーリーの両方へ自然に入っていけるようにします。

このプロローグは、単なる初心者向けの練習場ではなく、本編へつながる新しい物語の入口にもなります。既存ファンにとっては過去の設定を補う追加要素となり、初めて遊ぶ人にとっては世界観とルールを同時に学ぶための導線になります。

懐かしさを軸に新規プレイヤーも取り込む

IGNはオリジナル版を9点と評価し、シリーズにとっての輝かしい復帰作と紹介していました。シリーズ第1作や第2作を遊んだ人には満足できる作品であり、シリーズ初心者にも挑戦するよう勧める内容だったとしています。今回のリメイクは、その評価を直接引き継ぐというより、当時のプレイヤーが感じた体験を現代の環境で再び届けることを狙っています。

Monin氏は、まずファンに20年以上前の記憶や感情を呼び起こしてもらうことが目標だと説明しています。そのうえで、懐かしさをきっかけに、これまでシリーズを知らなかった新しいプレイヤーも入ってくることを期待しているとのことです。2Dから3Dへの移行、新プロローグ、現代向けの機能追加という変更を施しながら、ゲームプレイとバランスを守るという判断が、本作のリメイク全体を貫く方針になっています。