『Divinity』はBaldur's Gate 3後の方向転換でリスクを背負うと元Dragon Age責任者が指摘
2026年09月02日 | #ゲーム | GamesRadar+
Baldur's Gate 3で世界的な成功を収めたLarian Studiosが、次の大型タイトルとして自社シリーズへ戻ることは、同スタジオにとって大きな転機になりそうです。Dragon Ageシリーズの開発を率いたMark Darrah氏は、発表された『Divinity』について、Baldur's Gate 3で変化したファン層との間にずれが生じる可能性を指摘しました。一方で、LarianがBioWareとは異なる開発方針を選んでいる点は高く評価しています。
Baldur's Gate 3後に問われるLarianの方向性
BioWareでDragon Age: Origins、Dragon Age II、Dragon Age: Inquisitionのエグゼクティブプロデューサーを務めたDarrah氏は、Larianの次回作について、Baldur's Gate 3の成功によってスタジオの中核そのものが変わったのかを考える必要があるとしています。Baldur's Gate 3によって初めてLarianの作品に触れたプレイヤーが増えた一方、次回作は同スタジオが以前から手がけてきたシリーズです。過去作のファンと、Dungeons & Dragons作品としてBaldur's Gate 3を支持した新規ファンが、同じ方向を向くとは限りません。
Darrah氏は、公開された本作のトレーラーを例に挙げています。映像はLarianらしい重く陰鬱な雰囲気を持つものですが、Baldur's Gate 3だけを遊んだファンには、従来のLarian作品との違いが分かりにくく映る可能性があります。氏は「それはLarianがかつてそうだった姿には忠実でも、今のLarianに対して忠実とは限らないのではないか」と疑問を呈しており、スタジオが現在どのコミュニティを中心に考えているのかが重要になると説明しています。
1作品に集中する開発方針
Darrah氏がLarianを評価しているのは、Baldur's Gate 3の次に別のシリーズへ移ること自体ではありません。Larianが同時に複数の大型タイトルを抱えず、基本的にその時点で1つの主要プロジェクトへ集中している点です。氏によれば、これはBioWareが過去に採用していた、Mass EffectとDragon Ageを並行して進める方式とは異なります。
この方針にはリスクがあるものの、スタジオの核を保ちやすいという利点があるとDarrah氏は見ています。複数の作品を同時に進めると、チームが別々の方向へ少しずつ変化し、後から同じスタジオの作品として統合しようとしても互いにかみ合わなくなる恐れがあります。1作品に集中すれば、開発者や技術、制作上の判断が大きく分裂する事態を避けやすくなるとのことです。
成功後のシリーズ回帰が生むリスク
原文筆者は、LarianがBaldur's Gate 3の大ヒット直後に本作へ取り組むことで、従来のファンと新たに加わったファンの期待を同時に満たせるかが焦点になると整理しています。大作の成功によってブランドの認知度が広がった後は、以前のシリーズへ戻るだけでも、プレイヤーがスタジオに求めるものとの食い違いが表面化しやすくなります。
Darrah氏は、LarianがBioWareの過去の問題を避ける可能性にも触れています。具体的にはMass Effect: AndromedaやDragon Age: The Veilguardの問題を挙げ、Larianが制作の集中と一貫性を保てるかが重要だとしています。ただし、次回作の内容や発売時期、対応プラットフォームについて、記事内で新たな情報は示されていません。今回の発言は、本作の評価を断定するものではなく、Baldur's Gate 3後にLarianがどの方向へ進むのかをめぐる問題提起です。