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『Exodus』は新たなMass Effectになれるか、戦闘と選択システムをIGNが体験

2026年09月04日 | #ゲーム紹介 | IGN

『Exodus』は新たなMass Effectになれるか、戦闘と選択システムをIGNが体験

Mass Effectを思わせる宇宙オペラの雰囲気だけでなく、仲間の能力を操る戦闘や物語上の選択まで受け継いだ作品として、『Exodus』が注目を集めています。IGNのプレビューでは約1時間にわたるプレイを通じて、Archetype Entertainmentが本作で目指す、キャラクター主導のSF RPGの一端が紹介されました。人類の存続をめぐる重いテーマと、ユーモラスなキャラクター描写をどう両立させるかが、今後の焦点になりそうです。

Mass Effectを連想させる三人称アクション

IGNの原文筆者が体験したのは、人類の新たな居住惑星Lidonを周回する宇宙構造物Khonsuへの潜入ミッションです。Khonsuには、Awakenedと呼ばれる高い知性を持つ動物の一種であるカエルのような種族Kayが暮らし、Lidonの防衛を担っていました。しかし、Lidonの支配者であり、主人公Jun Aslanの異母きょうだいでもあるGideon Aslan率いる敵対的な人間勢力によって、Kayは奴隷にされています。プレイヤーの目的はKayを解放することですが、彼らを重要な同盟相手にしたいという打算もそこには含まれています。

戦闘は三人称視点の銃撃を軸に、2人の仲間へ能力使用を指示する形式です。仲間のテック系・バイオティック系の能力はホイールから選択でき、発動中は時間の流れが遅くなります。原文筆者は、この感触を「法的には別物のBioWare製ゲームを遊んでいるようだった」と表現しており、開発側もMass Effectとの類似性を隠していないようだとしています。

プレイ中に同行したEliseは大型メカを操り、装甲を破壊する攻撃を得意とします。一方のSulimanは機動力に優れたエージェントで、大きなダメージを一点に集中させるタイプです。原文筆者は、ライフルやショットガンで攻撃しながら、使用可能になった仲間の能力を呼び出す戦い方を主に試したとのことです。敵に特定の効果を付与してから別の攻撃で起爆する、いわゆるプライマーとデトネーターに近い連携も用意されています。

ステルス要素もあり、気づかれていない標準的な敵であれば、SulimanのShadow Stepで一撃に仕留められます。ただし、本作の魅力として強く描かれているのは、隠密よりも手応えのある正面戦闘です。EliseのKnockdown Missilesで敵をまとめて吹き飛ばしたり、主人公自身のグラウンドパウンドで直線状の範囲攻撃を繰り出し、敵を空中へ打ち上げたりできます。

JunはEMPグレネード、追尾式の爆発物、シールドを貫通する武器などを使い分けます。SF装備のGauntletから発動する特殊技Glyphもあり、単独でも敵を石化させるPetrifyの後にEruptを当てて粉砕する、といった連携が可能です。遮蔽物の扱いにはやや不安定さがあり、カバーを頻繁に使うゲームとしては気になる部分だと原文筆者は指摘しています。それでも、アクションRPGに求められる攻撃手段と、重量感のある銃撃は備えているとの評価です。

Khonsuで描かれる戦闘とボス戦

ミッション中は、比較的弱い人間の敵との通常戦闘に加え、異形の機械兵やロボットスーツをまとった強敵との戦いも発生します。特定の戦闘エリアには腰の高さほどの遮蔽物がはっきり配置されており、カバーを使った銃撃戦を意識した設計になっています。一部の敵は攻撃を受けてもなかなか倒れない、いわゆる弾薬を多く必要とするタイプに見えたものの、原文筆者は仲間の能力を試す機会として受け止めています。

ミッションの最後には、AwakenedのクマであるCaptain Irina Bruinとのボス戦が待ち受けます。装甲をまとった巨大なクマは、突進攻撃に加えて、広範囲へ電撃を放ちます。原文筆者によれば、この戦いは仲間との連携で弱点を突くというより、攻撃を絶えず回避しながら戦う消耗戦に近い内容でした。アリーナにはバッテリーで作動する柱があり、上下方向の動きも多少求められます。

序盤のミッションとしては十分な難度があり、原文筆者も挑戦そのものは楽しめたとしています。一方で、ボス戦が本作の戦闘システムの長所を生かしていたかについては慎重な見方を示しています。戦闘能力の限界を試す存在としてボスは有効ですが、専用の仕組みが十分に組み込まれていない場合、通常戦闘に無理やりボスを当てはめたように感じられるためです。今回の戦いが序盤用の内容だったことを踏まえ、ほかのボスが能力連携や遮蔽物、縦方向の移動をより活用するものになることに期待を寄せています。

探索とキャラクター成長の仕組み

本作にはハブエリアや都市を探索する要素があり、ミッション中にも本道から外れた場所や任意目標が用意されています。Junの能力は戦闘だけでなく探索にも利用できます。Petrifyで障害物を凍らせ、Eruptで進路をふさぐ物体を破壊できるほか、Shapeで床を持ち上げたり、指定された地点へグラップリングフックで移動したりする場面もあります。

寄り道の先では、通常の進行だけでは出会わないキャラクターとの会話が発生することがあります。そこでのやり取りは、後に再び影響を及ぼす選択につながったり、仲間からの評価を変化させたり、ミッションの背景を補足したりする可能性があります。報酬として追加の装備、クラフト素材、Junの能力を強化するKnowledge Pointsを入手できる場合もあります。

成長システムについては、メニュー画面から複数の方向へ育成できることが確認されています。原文筆者が試したビルドはSoldier系統を中心にしたものでしたが、Knight、Prodigy、Oracle、Operative、Specialistといった系統も存在します。それぞれ異なるプレイスタイル向けのパークやバフに寄った構成とみられます。体験時点では、物語の進行に応じて解禁されるGlyphも複数確認されており、装備や能力を組み合わせるビルド構築の余地がどこまで広がるかが注目されます。

ミッション中の任意目標では、試験管に閉じ込められたKayを救出する場面もありました。敵の集団を倒し、部屋の電力を復旧させるためのバッテリーを見つけることで、救出を完了できます。その報酬は、Kayに関する会話とロア、Sulimanからの評価上昇、装備のアップグレードでした。別の場面では、所属勢力の邪悪な行いに気づいた瀕死の狂信者を助けるか、そのまま死なせるかを選択します。体験版の範囲では、その判断が後にどう影響するかまでは明らかになっていません。

人類の存続か、自由かを問う選択

今回のミッションで最も大きな選択は、解放したKayの通信ビーコンをどう扱うかでした。Tenjin Dynastyの工作員であるSulimanは、Kayを同勢力の影響下に置くため、通信ビーコンを改変し、世代を超えて忠誠を保証する案を提示します。プレイヤーはその提案に反対し、ビーコンをそのままにすることも、Sulimanの計画に従うこともできます。

原文筆者は、独立を取り戻したばかりのKayを操作することに疑問を呈し、ビーコンを改変しない道を選びました。これに対してSulimanは、保護を確実にするには忠誠が必要だと主張します。救出されたKayの指導者も、完全に反対しているわけではありません。最終的にJunは、知性ある存在のためだと主張しながら、その意思決定権を奪うことは許されないという立場を示します。Sulimanはその決断を受け入れ、意外にも最後は支持を見せたとのことです。

この選択自体は、選択型RPGで見られる二者択一の構造に近く、会話の流れも結果を予測しやすいものだったと原文筆者は見ています。ただし、重要なのは選択肢の形式よりも、それが本作の物語全体の中でどう位置づけられるかです。選択肢の横には、Junの予測能力を示す視覚的な表示もあり、決断が後の展開やゲーム内の結果に関わることが示唆されています。

本作の道徳システムは、Mass EffectのParagon/Renegadeに似た青と赤の選択肢として表示されますが、名称はPaladin/Immortalです。ナラティブディレクターのDrew Karpyshyn氏は、この仕組みについて、単純な善悪の区分ではなく、人間性を守るのか、それともCelestialsと呼ばれるトランスヒューマニスト集団の冷徹で計算された思想を受け入れるのかという、両極の間で揺れ動くものだと説明しています。

Karpyshyn氏は、過去にStar Wars: Knights of the Old RepublicやMass Effectのナラティブ制作に携わった人物です。同氏の説明によれば、個々の決断が積み重なることで、Junの人格や周囲との関係、将来の結果が変化していくことになります。見た目や操作方法は既存の道徳システムを思わせますが、物語が進むにつれて、単純な善悪では整理できない形へ発展することが期待されています。

重厚なSFと軽妙な会話のバランス

本作は、人類が宇宙で生き残れるかという重い題材を扱う一方、Kayにはかなりコミカルな側面があります。Kayの名前は、生まれた船の区画や番号に由来しており、ミッション序盤で出会う42Cは、大音量のロック音楽を聴きながら、軽口を交えた態度でJunを迎えます。深刻な潜入シーンとの落差が、種族の個性として描かれています。

ただし、原文筆者は、キャラクターが冗談を言いすぎることには警戒も示しています。Eliseは戦闘中に起きる細かな出来事へ頻繁にコメントし、会話の一部には海外のテレビドラマに見られるような、やや大げさで安っぽいユーモアもあるとのことです。軽妙さそのものを否定しているわけではありませんが、人類の存亡をかけた物語の緊張感を損なわないよう、場面に応じた抑制が必要だとしています。

物語には相対性理論と時間の遅れが組み込まれており、時間の経過が登場人物ごとに異なる影響を及ぼします。選択の結果が単純に直後へ返ってくるのではなく、時間の流れが変わる旅の中で、人間関係や勢力との結びつきが変化していく構想です。性別を問わないロマンス、男性または女性のJunを選べる主人公、仲間との関係システムも、Paladin/Immortalの方向性と結びついています。

IGNの原文筆者は、Archetype Entertainmentが宇宙を舞台にした感情的な冒険を成立させるための題材を理解している印象を受けたとしています。明るい冗談で重さを和らげながらも、物語そのものは大きな決断とその影響を描こうとしているとの見方です。戦闘、育成、仲間との関係、時間の経過をまたぐ選択がどのように結びつくのか。本作は、かつてMass Effectが掲げた規模の野心を受け継ごうとしているようです。