『Exodus』2027年4月7日に発売予定、時間の流れが異なる宇宙を描くSFアクションRPG
2023年の初公開から約3年を経て、SFアクションRPG『Exodus』の発売日が2027年4月7日になることが示されました。開発を手がけるArchetype Entertainmentは、長い開発期間を物語やゲームシステムの作り込みに充てており、今回のプレビューではその一部が明らかになっています。時間の流れが異なる宇宙旅行、知性を得た動物たち、倫理的な選択を軸にした物語が、本作の大きな特徴です。
時間の流れが異なる宇宙で父の遺産を継ぐ
本作の物語で重要な要素となるのが、恒星間航行にともなう時間の遅れです。主人公が宇宙を旅する数日間のあいだに、故郷では数十年が経過することがあります。旅を終えて帰還しても、故郷にいる家族や仲間は同じ時間を生きているとは限らず、宇宙を移動すること自体が人間関係に大きな代償をもたらします。
プレイヤーが操作するのは、Travelerと呼ばれるジュン・アスランです。彼は伝説的なTravelerであるオリオン・アスランの息子ですが、物語の開始時点では、The Rotと呼ばれるテクノウイルスに侵食された滅びかけの惑星で、サルベージを行う身となっています。ジュンは父親の遺産を受け継ぎ、故郷を救うためにThe Rotを止めることになります。
The Rotは、最初の人類から分岐した存在であるCelestialsに由来するものとされています。Celestialsは人類をはるかに上回る進化を遂げており、その差は約4万年分にも及ぶとのことです。彼らは人類の存続を脅かす存在として描かれ、ジュンの冒険は単なる惑星の救済にとどまらず、人類とCelestialsの関係にもつながっていきます。
ジュンはCelestialの技術に接触できる、特殊な遺伝的性質を持っています。理由はまだ明かされていませんが、この能力によって通常の人間には扱えない技術を利用でき、攻撃や防御、環境への作用など、さまざまなアクティブ能力を使えるようになります。能力は冒険を進めながら強化でき、SF技術と超常的な力の中間に位置するような戦闘手段として機能します。
知性を得た動物たちが仲間や敵として登場
宇宙には、人間以外にも多様な種族が暮らしています。そのなかでも本作を特徴づけるのが、何らかの方法で人間並みの知性を与えられた動物、Awakenedです。彼らは単なるマスコットではなく、独自の価値観や人類への批判を持つ登場人物として描かれます。人間による搾取や支配を問題視するAwakenedも多く、ジュンたちは異なる種族との協力や対立を経験することになります。
現時点でジュンの仲間として紹介されているのは、Tom Vargas、Elise Charroux、Phaedra Nath、Salt、Houston、Suliman、C.C. Orlev、Emrysの8人です。今後さらに仲間が登場する予定で、最終的には11人のクルーを見つけることになるとされています。なかでもHoustonは、人型のオオカミでありながら、ジュンの養兄弟という立場にあります。人間とAwakenedの関係だけでなく、クルー同士の家族的なつながりも物語の一部になりそうです。
Gamescomのトレーラーで紹介されたSaltは、メカスーツに身を包んだタコのAwakenedです。賞金稼ぎとして活動する彼女は、狙撃を得意とし、インクを煙幕のように使って味方を隠すことができます。動物の身体的特徴を、そのまま戦闘能力や役割に結びつけている点が特徴です。
プレビューでは、AwakenedのカエルであるKayも登場しました。彼らはLidonという惑星の出身ですが、搾取された末に故郷を追われています。その一人である42Cは、人類の音楽、とくに重低音の効いたエレクトロニックミュージックを好み、ジュンたちを案内する役割を担います。異星の種族と人間の文化が、意外な形でつながる場面も用意されています。
仲間への指示と能力の組み合わせで戦う
プレビューでは、PC版を使ってほぼ完成状態のミッションを体験できたと原文筆者は報告しています。プレイしたのはゲーム開始から数時間後にあたるミッションで、ジュンたちはAwakenedのカエル、Kayが暮らす大型の軌道ステーションへ向かいます。目的はステーションの格納庫に入り、星系間を移動するために必要な船の部品を確保することです。そのためには、ジュンが属する勢力と対立する可能性のある勢力とも取引しなければなりません。
ミッションでは、ジュンが無重力に近い環境を移動しながら、ステーション内部へ進みます。ダッシュ、ジャンプ、グラップリング、回避、ローリング、遮蔽物への退避、段差をよじ登るといったアクションに対応しており、原文筆者は移動の自由度が高く、行動を制限されにくい作りだと伝えています。通路やトンネルでは、機械式の足場を作動させたり、スイッチを操作したりしながら先へ進みます。
戦闘では、アクションRPGでおなじみの放射状コマンドメニューを使って仲間に指示を出します。メニューを開くとゲームの進行速度が落ちるため、その間に敵を指定し、仲間の攻撃や移動を予約できます。自分だけで銃撃を続けることもできますが、ゲームは仲間の能力を組み合わせた戦いを重視しています。
仲間の攻撃には、上空からの爆撃、ステルス状態での瞬間移動攻撃などがあり、タイミングを合わせればコンボによる追加ダメージも狙えます。敵を足止めする能力、遮蔽物を作る能力、位置取りを変える能力などを組み合わせることで、単純な銃撃戦とは異なる攻略が可能になります。Mass Effectの仲間への指示システムに近い仕組みですが、原文筆者は、開始から数時間後のミッションにも無理なく入り込めたとしています。
探索中は資源を集め、弾薬を作成し、新しいアイテムや武器、スキルを解除していきます。戦闘だけでなく、移動能力や環境ギミック、装備の強化を使い分けながら進む構成です。物語を手がけるのは、Drew Karpyshynと、BioWareやNaughty Dog、343 Industriesの経験者を含むチームです。プレビューでは、表情のアニメーションや会話の演出、キャラクターの個性を強く打ち出した脚本も見どころとして挙げられています。
選択によって仲間の評価や結末が変化
物語では、プレイヤーが道徳的に単純な正解を選べない場面に直面します。Kayを助けることは、ジュンが協力を求めている勢力の代表Sulimanと対立する可能性があります。目先の利益のために一つの種族を見捨てるのか、それとも危険を承知で彼らを救うのか、選択によって状況や登場人物との関係が変わります。
負傷した敵をどう扱うかといった場面でも、複数の対応が用意されています。仲間たちはジュンの判断を見ており、どれだけ他者に手を差し伸べるのか、あるいは目的のためにどこまで冷酷になれるのかによって反応が変わります。選択の傾向はPaladinとImmortalという2つの方向性に分けられるとされ、前者は負傷者を助けるような判断、後者は目的達成を優先する判断に近い位置づけです。
会話では分岐する選択肢が用意され、異なる結果へ進むことがあります。原文筆者は、気難しいロボットとのやり取りや、非情な選択をした場合にゲームから報酬を受け取れる展開を体験したとしています。一方で、ミッションを2回プレイして結果を比べたところ、別の選択をしても特定のキャラクターが厳しい結末を迎える展開があり、すべての場面が完全に自由な分岐になるわけではないようです。
ミッションの終盤では、倫理的な選択の直後に巨大なAwakenedのハイイログマとの戦闘が発生します。大型の敵を相手にする場面では、ジュン自身の能力だけでなく、仲間への指示と攻撃の連携が重要になります。原文筆者はこの戦闘を、能力を理解して組み合わせる必要性を示す場面として評価する一方、知性を持ったクマを倒すことに複雑な感情を抱いたとも記しています。
現時点では、時間の遅れが物語全体にどのような影響を与えるのか、ゲームがどれほど自由な構造になるのかは明らかになっていません。物語が一本道に近いのか、複数の星系や広い探索領域を持つのかも不明です。今回のプレビューで示されたのはゲームの一部であり、原文筆者は、宇宙を舞台にした壮大な設定の全体像や、さらに多くのAwakenedが登場するのかどうかは今後の情報を待つ必要があるとしています。
Archetype Entertainmentは、Wizards of the Coastの支援を受けて本作を開発しています。公開されたプレイ内容では、銃撃や仲間への指示といったアクション要素に加えて、キャラクター同士の関係や選択の結果を重視する作りが示されました。原文筆者は、音楽と銃撃音を同期させる演出や高品質な映像表現にも触れつつ、SFの設定や技術だけでなく、その世界で生きる人物たちの関係性こそが本作の中心になると見ています。