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『ゼルダの伝説』がオープンワールドの定番を形作った10の要素

2026年09月14日 | #ゲーム紹介 | DualShockers

『ゼルダの伝説』がオープンワールドの定番を形作った10の要素

オープンワールドゲームでおなじみの要素の多くは、長年にわたって受け継がれてきた『ゼルダの伝説』シリーズの設計と重なります。原文筆者は、1986年の初代から続く自由な探索、環境との相互作用、手探りで進むゲームプレイこそが、現在のオープンワールドの基礎を作ったと論じています。単独の作品ではなく、シリーズ全体がジャンルの基準を形作ってきたという見方です。

すぐに世界へ放り出す導入と自由な探索

シリーズの多くの作品は、長い説明や準備を挟まず、プレイヤーを早い段階でリンクの立場に置きます。物語の伝説や最低限の状況だけを示したあと、何をすべきかを完全には説明せず、プレイヤー自身に世界を調べさせる構成です。リンクが眠っている場面や悪夢から始まる作品もありますが、原文筆者は、こうした導入を「何も分からないまま放置する」のではなく、理解のための手がかりを少しだけ与えて試行錯誤へ誘うものとして評価しています。

この形式は、God of WarやBaldur's Gate 3のようなオープンワールド作品にも見られると原文筆者は指摘します。ゲームの冒頭でプレイヤーをすぐに状況へ引き込み、世界を歩きながらルールを覚えさせることで、説明を重ねるよりも強い関心を生み出せるためです。

また、本作では物語上の進行がある程度決められている作品でも、世界そのものは隅々まで調べられるように作られてきました。道から外れた場所、目立たない地形、画面の端にある空間にも秘密が隠されており、プレイヤーが自分で発見することに価値があります。原文筆者は、オープンワールドの本質を、単に広いマップを用意することではなく、探索する理由を世界の内部に埋め込むことだと捉えています。

環境、音楽、プレイヤーの行動が世界を変える

背景の風景は、ただ眺めるためのものではありません。岩を押す、草むらを刈るといった行動によって、隠されたアイテムや別の進行手段が見つかる仕組みは、初期作品から現代の作品まで繰り返し登場しました。報酬が大きな変化をもたらさない場合でも、見つけた宝を売り、その資金で買い物をするという流れが生まれます。小さな発見が、その後の行動やプレイスタイルにつながる設計です。

現代のオープンワールドゲームでも、世界は探索すべき資源の集まりとして扱われます。原文筆者はMinecraftを例に挙げ、そこでは地下や地形に眠る資源という比喩が文字どおり成立すると説明しています。一方で、環境はプレイヤーを助けるだけでなく、危険にもなります。可燃性の地面や物体に火が燃え広がるため、周囲の状況を把握していなければ、自分が利用した仕掛けに巻き込まれる可能性もあります。

音楽も、広い世界を印象づける重要な要素です。原文筆者は特に風のタクトを、音楽との結びつきが強い作品として挙げています。攻撃に合わせて弦楽器の緊張感が高まり、敵との遭遇で曲調が変わり、音楽の演奏そのものがゲームの仕組みに組み込まれた場面もあります。ただし、特定の作品に限らず、シリーズでは音楽が常にゲーム体験の中心に置かれてきたというのが筆者の見解です。

その影響は、ほかのオープンワールド作品にも表れているとされています。DREDGEの穏やかなピアノは不穏な海をわずかに落ち着かせ、The Witcher 3の激しい合唱は戦闘の高揚感を増幅します。音楽は背景にとどまらず、場所の印象、物語の雰囲気、戦闘の緊張感を同時に変える役割を担っているということです。

プレイヤーの行動に世界が反応する仕組みも、シリーズが広めた特徴の1つです。Tears of the Kingdomでは、与えられた道具を組み合わせて、実用的な装置から混沌とした珍妙な乗り物まで自由に作れます。過去の作品でも、行動の結果を考慮する仕掛けは存在しました。たとえば、ニワトリを何度も攻撃すると大量のニワトリが現れ、最終的にはプレイヤーを倒してしまいます。

このように、ゲーム側がプレイヤーの無茶な行動にも反応する設計は、Baldur's Gate 3、Cyberpunk 2077、Grand Theft Autoシリーズにも見られると原文筆者は述べています。用意された正解だけを選ぶのではなく、プレイヤーが何を試したかに応じて結果が返ってくることで、攻略の自由度と偶発的な面白さが生まれます。

アイテムとNPCが進行を伝える

オープンワールドでは、プレイヤーがどこまで進んだのかを画面上の章番号だけで示す必要はありません。入手したアイテムの種類や装備の変化を見れば、自分の成長段階を直感的に把握できます。原文筆者は、こうしたアイテム中心の進行をシリーズの定番とし、特にムジュラの仮面では、さまざまな仮面が進行と能力の変化を強く結びつけていたと説明しています。

ここでいうアイテム進行は、ゲームをクリアするために数個の鍵を集めるだけの仕組みではありません。Ghost of Tsushimaでは、特定の装備を持っているかどうかによって、プレイヤーが物語のどの段階にいるかを外見から読み取れます。アイテムを手に入れることが、能力の強化だけでなく、物語上の進展を目に見える形で伝える役割を持つという考え方です。広い世界で自由に寄り道させながら、プレイヤーの進行感を保つのは簡単ではありませんが、複数の作品がこの両立を実現してきました。

NPCとの会話も、探索の動機を生む大切な要素です。シリーズの住人は、メインストーリーに直接関係しない場合でも、それぞれに個性があり、会話することで新しい情報やクエスト、アイテムにつながることがあります。そのため原文筆者は、同じNPCに複数回話しかけ、すべての台詞を確認したくなる習慣を本作から受け継いだものとして語っています。

この仕組みは、特にオープンワールドRPGで発展しました。Mass Effectのように会話の選択が主人公の立場や物語の展開に影響する作品では、NPCとの対話が単なる情報収集ではなく、ゲームの進め方そのものを変えます。NPCから得た一言が新しいクエストを生み、会話で選んだ態度が後の展開を左右することで、探索と物語が分離しません。

一方で、シリーズの有名なNPCの台詞を意識した演出も、ほかのゲームで繰り返し使われています。何かを渡すNPCが「1人で行くのは危険だ。これを持っていけ」といった趣旨の台詞を口にする例は、その象徴です。原文筆者は、こうした引用や参照も含めて、シリーズの影響がゲームデザインだけでなく、オープンワールド作品の演出やユーモアにまで及んでいると見ています。

手探りの攻略、環境が語る物語、謎解きのダンジョン

シリーズは、プレイヤーに過剰な手助けをしないことでも知られています。初代では攻略情報が用意されていた一方、ゲーム内で次に何をすればよいかが常に明確だったわけではなく、プレイヤーは試して失敗しながら仕組みを理解する必要がありました。後の作品もこの方針を引き継ぎ、ブレス オブ ザ ワイルドでは、ガーディアンのように一撃でプレイヤーを倒しかねない敵が登場するため、特に厳しい学習を迫られる場面があると原文筆者は述べています。

オープンワールド作品の多くも、世界に放り出したあと、すべての道筋を丁寧に示すのではなく、プレイヤーに周囲を観察させます。現在は攻略情報を検索できるため、昔と同じ意味での手探りとは限りません。それでも原文筆者は、世界の仕組みを自分で試し、失敗しながら理解する過程こそが、探索の楽しさを強めると考えています。

さらに、メインストーリーの台詞だけでなく、景観そのものが過去や世界の状態を説明します。ブレス オブ ザ ワイルドで荒廃したハイラルの遺跡を歩けば、厄災のあとに自然が建造物を覆ったことが視覚的に伝わります。オカリナ・オブ・タイムのように、比較的進行が直線的な作品でも、フィールドを歩き、周囲を観察することで世界の歴史や設定の断片を読み取れます。

この環境ストーリーテリングは、技術の進歩によってさらに多くの情報を世界へ配置できるようになったことで、オープンワールドの重要な構成要素になりました。崩れた建物、残された道具、変化した地形などをプレイヤーがつなぎ合わせ、明示的な説明を受けずにその場所で起きた出来事を推測する仕組みです。

ダンジョンについても、シリーズは戦闘だけでなくパズルを中心に据えてきました。ダンジョン全体が1つの巨大な謎解きとして機能する場合もあれば、移動、仕掛け、アイテムの使い方を組み合わせて進む構成になっている場合もあります。水の神殿のように賛否を含めて語り継がれるダンジョンであっても、強いパズル要素を持つこと自体は共通しています。

オープンワールドゲームのダンジョンには、戦闘中心の伝統的な構成もあります。しかし原文筆者は、内部にパズルを組み込むことで、広大なフィールドとは異なる種類の緊張感を作り、プレイヤーに次の展開を予測させない多様性を持たせられると説明しています。

最終的に、原文筆者がシリーズの最大の特徴として挙げるのは、冒険と探索をゲームの中心に置き続けたことです。マップを埋めることやクエストを消化することが目的なのではなく、未知の場所へ進み、そこで何が起きるかを確かめる行為そのものが本作の核になっています。筆者はブレス オブ ザ ワイルドの探索をシリーズでも特に優れた例としつつ、オープンワールドゲームが目指してきた冒険の感覚の原点は、シリーズ全体にあると結論づけています。