← 最新記事一覧

『World of Warcraft: Forever』で続編構想は後退 継続開発の基盤を手放す理由はない

2026年09月15日 | #発売情報 | GamesRadar+

『World of Warcraft: Forever』で続編構想は後退 継続開発の基盤を手放す理由はない

BlizzCon 2026で披露された『World of Warcraft: Forever』は、長年待たれてきたClassic+に最も近い公式企画として注目を集めています。一方で、その存在によって、現在のゲームを引き継ぐ「World of Warcraft 2」が登場する可能性はさらに低くなったようです。Blizzardは、25年以上にわたって積み重ねてきた世界と技術基盤を捨てて、別の続編を一から作る必要性を見いだしていません。

継続的な開発こそ本作の強み

Blizzardのプリンシパルデザイナー、Kris Zierhut氏はIGNのインタビューで、World of Warcraftの大きな強みは、同じゲームと世界、設計を25年間にわたって継続的に発展させてきたことだと説明しています。グラフィックやレンダリング、ライティングは改良され続け、ゲームの見た目だけでなく、内部の仕組みも更新されてきたとのことです。

さらに、エンジンによる描画はより効率化され、サーバーによるプレイヤーの処理や移動、スペルと戦闘に関わるシステムも改善されてきました。Zierhut氏は、現在のエンジンとサーバー基盤について「これほど優れたものを、なぜ捨てて最初から作り直すのでしょうか」と説明しています。新作として続編を作るより、長年運用してきた基盤をさらに磨くほうが合理的だという考えです。

物語を最初から見直す意味もある

続編を作らない理由は、技術面だけではありません。現在の作品には20年以上にわたる物語と設定の蓄積がありますが、Zierhut氏はストーリーに問題があるとは考えておらず、開発側はその物語を気に入っているとしています。

そのため、Foreverでは物語を単純にリセットするのではなく、始まりに立ち戻って、既存の世界を新しい形で掘り下げられる可能性があります。小さな追加要素にとどまらず、長年遊び続けてきたファンと初めて触れるプレイヤーの双方に向けた体験として展開できる点が、続編の代わりになる位置づけです。

「WoW 2」が不要になる構図

Zierhut氏は、World of Warcraft 2がForeverによってすでに提供されるものを上回って何を与えられるのか、説明するのは難しいとしています。Foreverは過去の内容を懐かしむだけの企画ではなく、新しい要素を盛り込みながら、シリーズに初めて触れる層にも訴求できる可能性があります。その意味では、別タイトルとしての続編よりも、既存の世界を維持したまま刷新する方式のほうが、現在の作品が抱える資産を活用しやすいといえます。

Foreverは11月のリリースを予定しており、開発チームは現時点でTokensやレベルブーストを導入する計画もないとしています。ゲームを進める過程そのものが重要だという方針で、短時間で成長を済ませる仕組みよりも、世界を旅する体験を重視する考えです。少なくとも現段階では、BlizzardがWorld of Warcraft 2へ移行するより、現在の世界を新たな形で広げていく方向を選んでいることがうかがえます。